3月1日、2日と家族と兵庫県豊岡市にある城崎温泉に行ってきました。天候は1日目が雨、2日目は雪とあいにくでした。城崎温泉には外湯がたくさんあり、多くの人がそれらを回って楽しんでいましたが、私はそんな何回も風呂に入る気になれないので一人旅館の風呂で温まりました。お湯を舐めるとしょっぱかったので、ナトリウム泉でしょうか。

 1日目はロープーウェイに乗りに行こうとしましたが、雨がひどく、足元がびしょぬれとなった上、乗り場が長い階段の先にあると知って意欲が失せ、結局、階段の下で家族を待って終わりました。2日目はマリンワールドという水族館でイルカ、セイウチなどのショーを見ました。寒かったですが、これらはなかなか面白かったです。また、すぐ横に海があるのですが、波が岩場に打ち付ける荒々しい海を見れて良かったです。城崎は30数年ぶりですが、温泉街全般に新しくしゃれた雰囲気があり、観光客も多く、活気がありました。

 他方、こういう活気のある温泉地ばかりではありません。私は静岡県の伊豆半島中ほどにある湯ヶ島というところが好きで、若いころから10数回行っています。昔、そこに「木太刀荘」という国民宿舎がありました。当時は予約がなかなか取れない人気宿でしたが、いつしか観光客が減り、6年ほど前に訪ねた際は、民間会社の運営に変わっていました。宿泊費も安かったですが、それでも客は数組で、寂しい限りでした。湯ヶ島にあった豪華なホテルや旅館も多くが廃業し、廃屋になって放置されているのを見ると、寂しい気持ちになりました。またいつか賑わいが戻ればと願っています(もっとも、6年ほど前の話なので、今は復活しているかもしれません)。

 余談になりますが、みなさんは「恐山(おそれざん)」をご存じでしょうか?比叡山、高野山と並ぶ日本3大霊場の一つとされています。8年ほど前、30年勤続の褒美で2週間の連続休暇が取れた折、どんなところだろうかと訪ねてみました。青森県の陸奥からバスで30分ほど登ったところにお山がありました。当日は5月の快晴に恵まれ、バスを降りると澄んだ青色のカルデラ湖が広がっていました。境内を奥に進むと、岩場のところどころで湯気が立ち上がり硫黄臭がします。また、風車がそこかしこでカラカラと音を立てて回り、カラスも多く、何となく不気味な雰囲気がありました。要は恐山というのは活火山で、所々で温泉が湧きあがっているのです。実際、寺の人に勧められ、境内にある立派な温泉に入りましたが、何とも言えない良い気分になりました。皆さんも機会があれば、一度尋ねてみてください。ただし、冬場は天候が荒れるため閉山となりますので、入山できるのは5月~10月までの間だけです。