姫路から
JR山陽線で4駅目に
宝殿(ほうでん)という名の駅があります
父の郷里が近く
子供のころ
変な駅名だなと
記憶に残ったのですが
その駅名の由来となったのが
宝殿駅からほど近くにある
生石神社の
「石の宝殿」だということを
最近知りました
参道から
そそり立つような
急階段を
登ります
ここに
いつか来てみたいと
思っていました
その理由は
古代ロマンに満ち溢れた
謎があるから!なんです
神社の境内に入ると
すぐ正面に
石の宝殿への入り口があり
門をくぐりぬけると
目に飛び込んできたのは
岩山を刳り貫いて作られた
窪地の底
水面に置かれた
巨大な石の建造物
高さ5.5メートル
重さなんと500トン
水に浮かんでいるように
見えます
狭い空間にあり
写真を撮るのが
とても難しい
巨大石の周りを
ぐるり一周
廻ってみます
どれほど巨大か
分かっていただけましたか?
横手にある
石段を
上に登ってみます
足元の岩に
切れ目がない
山全体が
一つの大きな岩であるという
証拠です
1500年も前
何のために
この巨大な岩を
削りだした
当時の道具では
ここまでの形にするには
何十年もかかったはず
なんせ
この地域の石質は
花崗岩と違って
硬く粘りも強いのだそうです
ご覧のように
後ろ側(山側)に
三角の不思議な突起が
見えます
サイドには
帯状の切込みが
岩と本殿は崖の上に
建っていて
下には川が流れています
その川は
数キロ先の
瀬戸内海へと続いています
瀬戸内海遠望
つまり
この巨大ブロックを
梃子の原理を使って
崖下へ
ゴロンと
ころがり落とし
下の川で待ち構える
巨大いかだに乗せ
瀬戸内海まで流し
そこからは舟で
畿内方面へ・・?
いやいや
奈良明日香の
石舞台古墳と比べても
はるかに大きい
私がこれまで見た
最大の石は
大阪城のこの石垣
これで推定108トン
目の前にあるのは
500トンもの石塊です
我々現代人は
そんなこと
絶対不可能と
すぐ思ってしまいますが
古代の人は
必ずやればできると信じ
その方法を考え
命を懸けて
やり続けたのでしょうね
「虚仮の一念岩をも通す」といいます
「石の宝殿」に
古代の人々の
不屈の魂を垣間見ました