今回は、私が25日間を過ごした「入院生活」について、少し違った角度からお話ししようと思います。
私が案内された4人部屋の大部屋は、一言で言うと「もの凄く快適」でした。
というのも、同室の患者さんはほぼ寝たきりの方ばかりで、みなさんとても大人しくて静かだったからです。
実は、私がいた病棟のこの階は、基本的に80代以上の超ご年配の患者さんばかり。
廊下を歩いている患者さんの姿なんてほとんど見かけず、基本的にはベッドの上で過ごすか、手厚い介護を必要とする方ばかりのフロアでした。
となると、何が起こるかというと……。
そう、看護師さんたちが、信じられないくらい超・大忙しなんです!
看護師は本当に偉い! 3Kの現場で見たプロの忍耐力
病棟の廊下では、いつも必ずどこかで「ピーピーピー…」とアラームやナースコールを呼び出す音や叫び声が鳴り響き続けていました。
よく、看護師さんの仕事は「3K(きつい・汚い・危険・ついでに臭い)」なんて言われたりしますが、間近で見ていると「まさにその通り、いや、それ以上だ…」と頭が下がる思いでした。
ただ単に「仕事だから」と割り切るだけでは絶対に続けられないような、本当に過酷な現場です。
しかも、重症の患者さんになると、何を言っているのか言葉がサッパリ聞き取れないことも多いのです。
そんな時、ここの看護師さんたちは決してイライラせず、もの凄く長い時間をかけてじっくりと耳を傾け、患者さんの言いたいことを理解しようとしていました。
カーテン越しにそのやり取りを聞きながら、私はその「圧倒的な忍耐力」と「人情味あふれる優しさ」に、ただただ感動し、偉いなぁと深く勉強させてもらっていました。
経営者目線で感動した「病院という巨大な組織」
私は普段、会社を経営している身なので、どうしてもこういう場所に来ると無意識に「経営者目線」で組織を観察してしまいます(笑)。
前にも少しお話ししましたが、病院という場所は「縦割り社会(分業システム)」で成り立っています。
医師、看護師、看護助手、薬剤師、検査技師、受付、清掃の方々まで、それぞれが自分のプロフェッショナルな任務を完璧にこなし、バトンを繋いでいる。
「これだけたくさんの人が働き、協力し合ってくれているからこそ、私たち病人はこうして1ミリの不安もなく、安心してベッドに横たわっていられるんだな…」
ベッドの上でそんなことを考えながら、病院という一つの巨大で素晴らしい組織のシステムに、一人で深く感心していました。
大部屋(4人部屋)は、お互いの生活音や会話がどうしても丸聞こえになってしまうので、お互いにすごく気を遣う空間ではあります。
でも、人間観察が大好きな私にとっては、カーテン越しに聞こえるプロの仕事っぷりや人間模様が、不謹慎ながらとても興味深く、退屈しのぎになっていたのも事実です。
……ただ、そんな風にベッドの上で周囲の観察ばかりしていたからこそ、この後、私のメンタルが徐々に別の方向へやられていくことになるのですが……(苦笑)。
(次回へ続く)