多くのファンの悲願であるサブスクがついに解禁された。そしてファンにプレイリストを作ってもらおうという連動キャンペーンが発表された。ということで私もプレイリストを作成してみた。ぜひ聴いてみてほしい。
はじめに断っておくが、僕はもう彼女のファンと名乗ることをやめた一介の竹である。だから読む人が気分を害したとしてもそれは僕の与り知らぬところとさせていただきたい。
そして僕の我儘のために彼女の曲をつかってしまうことを許していただきたい。この曲を選んだ思い。この曲順にした思い。受け取って欲しい。
私は、私のために、この16曲を選んだ。
文中敬称略
FUN FUN MERRY JAM
作詞:中原徹也 作曲:ARM(IOSYS) 編曲:大久保 薫
思い出深い、ソロファーストライブのオープニング曲。Jam:呼び込む、ぎゅうぎゅう詰めにする、など(https://dictionary.goo.ne.jp/word/en/jam/#ej-45668)。期待も不安もそのままの君がいい。いくつも道があるからすれちがうこともある。みんなとここで会えたよ。偶然 突然 必然 聞かせて!
期待と不安は常に表裏一体で、お互いが相容れられるかなんて誰にもわからない。でもきっと悪いことにはならないよと踏み出す一歩をきっと多くの人に与えてくれただろう。そんな、楽しくて楽しくて笑い会える、そんな幸福の渦へと、唯は手を差し伸べてくれている。
Hop Step Jump!
作詞:大森祥子 作曲、編曲:本田正樹
おいでおいで、集まろうと呼び込まれてやってきた僕らは、どんな素敵な出来事に包まれるのだろうとざわついていると、アタックの強いピアノが現れる。Happyな気持ちを予感させるメロディとは裏腹に語られる、唯の不安な気持ち。世界一を届けるよ。そんな宣言ある?世界一だってさ。これでまだ序章(プロローグ)?嘘だろう?幸せになれるんだって確信が一人ひとりの心にさざなみを立てていく。
Baby, Baby, Baby
作詞:山崎寛子 作曲、編曲:山口朗彦
テーマを変え、片想いに心色めく少女の曲を続けていく。
寂しがりで、好きな人からいっときだって離れたくないと甘えた心で側に立つ。その心が相手に伝わっているのかなんてどうでもいい。ただ私を、選んでほしい。
Charming Do!
作詞:磯谷佳江 作曲、編曲:奥井康介
前曲よりももっと積極的、あててんのよ!ってくらい猛プッシュしているこの少女はきっと向かうところ敵なし。もしもこの出逢いが贈り物だとしたら 運命にそっと ありがとう言わなきゃ。こんなにいい曲で、MVも可愛くて、地上波で披露もしたのに、やっぱりタイアップがいけなかったの?そんなのどうでもいいじゃない。僕はこの曲が一番好きだよ。ねえもっとドキドキさせてよ。
瞳の国のアリス -Dance Music Edition-
作詞:磯崎輪太郎 作曲:川崎智哉 編曲:SHIBU
ダンスムーブはそのままにアクセルを緩めて窓を開ける。ピックアップトラックの助手席に放られた花束のように、キャラソンを本人名義の曲へ逆輸入。結局最近で一番唯らしい曲に仕上がっている。ひとりごちるような歌詞全体を通して世界を積み上げていくのでこの一言と抜き出すことはちょっと難しかった。この生ぬるい夜風のような空気感を楽しもう。
エンジョイ!
作詞、作曲、編曲:奈須野新平
ライブSmiley Cherryの演出を何度も褒め称えているところだが、エンジョイは大事に育てていくべき楽曲の一つなのだ。何気ない歌詞の中に潜む針のような鋭さは歌い方、演じ方一つで大きく変わるはずだ。比喩的に”神”だった小倉唯が堕天し、僕らと同じ人であることを強く訴え始めたのはこの頃だったか。でも結局僕らを隔てるのは縦型の液晶パネル。ガラスの中に閉じ込められた君が飛び出してくるのを待っていた。
白く咲く花
作詞:大森祥子 作曲:俊龍 編曲:玉木千尋
僕はいつだって、あなたには気高くあってほしいよ。
Get over
作詞:松井五郎 作曲、編曲:山口朗彦 ストリングスアレンジ:大久保 薫
僕はこの強い風にに背中を背中を押されてきた。人間そんなに強くない。独りで荒野に真っ直ぐ立てる者など普通はいない。歩こうと足を上げただけでよろめき尻もちを衝くような僕がここまでこれたのは、音楽と言葉の魔法のちからだ。チャンスなんてココロのどこかにあるものだし、ダメだとしてもそれは終わりじゃない。そう、言ってしまえば根拠もなくその言葉を僕は信じて今日まで歩いてきた。なんとかなる。僕にできることはただ前に向かってあること。せめて顔をあげて、行く末をこの目に焼き付けることなのだ。
ガーリッシュエイジ
作詞:こだまさおり 作曲:神谷礼 編曲:河合英嗣
小倉唯を堪能するためにはマストナンバーにまで成長したガーリッシュエイジ。少し本流からはそれてしまうけれど、ガーリッシュエイジを入れずして小倉唯を語ることは許さない。
TO BE ALIVE
作詞:磯谷佳江 作曲:駒形めぐみ(Puresound) 編曲:菊谷知樹
あたりまえだと思ってた
この世界がずっと
変わらずに続くこと
それはそれはゆっくりと、明けない夜が更けていく。
Tomorrow
作詞:絵伊子 作曲:小野貴光 編曲:玉木千尋
何がそんなに怖いの?誰の許可がほしいの?
ぐさりぐさりと刺してはやさしく撫でるような、冷徹な歌詞に不自然なまでの美しいメロディ。誰かに言われた言葉ならこんなに落ち着いてはいられない。自分が一番不甲斐ないのは自分が一番良く知っている。自分から目を背けるのか、見つめるのか、見切りをつけるのか、それは自分次第なのだ。仮面を被り演じ続けることで大成する者もあれば、見つめ、悩み抜くことで自分と同化することを選ぶものもある。前向きな気持ちの原動力は決して前向きな気持ではない。劣等感、罪悪感、嫌悪感、内面のネガな要素は必ずその原動力としてそこにある。それは、それだけは理解してあげないといけない。
誰のために?
自分のために。
Future Strike
作詞:磯谷佳江 作曲:小野貴光 編曲:小高光太郎
向き合うのだ。今と。
この曲順はそのメッセージを籠めた。安直な「盛り上がり」に頼ってはいけない。この曲を”劣化版”Raiseと呼んだ奴がいた。安直なフォロワーだと。本当にそうか?本当にそうなら、なぜこんなに痛いんだ?自分から言ったじゃないか、変わらない想いとあたたかい仲間。僕らは違ったのかい?きっともう違うのだろう。ただ僕がかわった。僕自身が自分で時計の振り子を止めてしまったから、ずっと独りで何かと戦っている気持ちになっているだけなのだ。強い意志はあるか?
君が道に迷って 帰る場所失って
一人にならないよう いつだってここにいる、と
かけがえのない瞬間
作詞:小倉唯 作曲、編曲:三井真一
戦いがぜんぶおわったら、彼女の膝枕で、彼女が口ずさむこの歌と微睡むんだ。あなたの側を何度も離れようと思ったけれど、僕にこの世界を最初に教えてくれたのはあなただから、どんなに嫌いになりたくても嫌いにはなれない。願わくばそっと遠くから見守らせていてほしい。望むようにならなくても、あなたが”現在の”仲間たちと楽しそうに笑う姿を草葉の陰から見守られればいいと、ホンキでそう思っていた。
つもりだった。笑えよ。
永遠少年
作詞:磯谷佳江 作曲:小野貴光 編曲:玉木千尋
あの日焦がれた眩しさと光はどうだったかい?みんなと登りつめた憧れのStage。誰もが毎日一つ一つ選び取っては捨てていまここにいる。全部大事に抱えて歩くことなんて、普通できることじゃないんだ。それはすごく辛くて厳しくて遠回りで、大抵の人が折れて堕ちていってしまうんだ。でもわかってるんだろう?知っているんだろう?誰かが捨てていったものを大事に抱えて、拾って、磨いて、とびきりの宝石みたいに額に入れて飾ってくれる人もいるってことを。
Reflect
作詞:磯谷佳江 作曲:小野貴光 編曲:玉木千尋
これは僕の気持ちだ。君と合った瞬間 なにもかも変わったんだよ。このプレイリストで言えばFUN FUN MERRY JAM~Baby, Baby, Babyだ。12月の寒空の下、歩いた幕張の歩道も、横浜の海も、代々木公園も。まだ間に合うかな、まだ届くかな?自分の思う通りでなくても、いつも君は、次の機会には僕の居場所を用意してくれていたね。でも残念。もう届かないんだろうね。「大人になる」それはきっと傷つくことに慣れてしまうことじゃないよね。泣けちゃうよ。でも笑うよ。まだ、きっと笑って進んでいけるはずだって思うの。
プラチナ・パスポート
作詞:磯谷佳江 作曲、編曲:森本貴大
もしこうした”諍い”がいっときの物で、再び心通わせ歩くことができたなら、きっと餞の言葉ならぬプラチナパスポートが明日へ連れて行ってくれるはずだ。誰かのためにこんなに悩んだことってあったかな。結局それも究極のエゴイズム。自分に酔っているだけさ。でも一度シェアしてしまった感情は悲しいも嬉しいも楽しいもどんどん胸に降り積もっていく。少なくともこれまでの日々は、ここに並べた音楽は、プラチナみたいに輝く宝物だよ。これからも。
許せなかったこと
さあ、ここまで読んでしまったあなたには本当に申し訳ないことをしてしまったと思う。いっときの感情で大好きな曲たちでこういうふうに主張なんてしたくはなかった。でもこの曲順は決してあの出来事が起こったからこうなったのではなく、実は夕方には出来上がっていたものだ。曲順に意味を与えることは思ったよりもかんたんなのだ。歌詞のこれぞという部分を抜き出して、自分の感情を上塗りして、さも自分の作品のように並べ立てる。それだけでこうも”それっぽく”なってしまう。そんな気づきたくもないことにまで気づいてしまったと自嘲しているところだ。
おわりに
ぜひ、歌詞カードを広げて、この16曲をこの順番で聴いてみてほしい。自分で言うのも何だが、よくできていると思う。
きっと僕にはプラチナパスポートを手にする権利はもうない。老兵は死なず、単に消え去るのみ。きっと誰かが代わりに新しい景色にたどり着くのだろう。
悔しくなんか・・・ない。