平日のほぼ毎日、二人の孫を保育所に送っていくのだが、よくボブディランさんに出会う。
勿論、この名前は本者じゃなく、何となく似ているから、我が家では彼のことをそう呼んでいるだけ。
ボブさんは齢80も過ぎたお爺ちゃんだが、いつも決まった位置に立ってデイサービスの車を待っている。
ある朝、声をかけてみようと思い立ち、お早うさんと言うと、ボブさん、ちょっと怪訝そうな顔をしながら、お早うと返事が返ってきたんだ。
それ以来、出会えば少し近づいて行って、お早うさんと挨拶を交わす。
といってもボブさんはあまりウェルカムな表情は見せてはくれないのだが。
で、一昨日。
いつもの曜日とは違う少し肌寒い朝、ボブさん散歩をしておられた。
僕「お早うさん」
ボブさん「・・・お早うさん。・・・・・・・・・寒うなって来ましたなぁ」
こう来たのだ。
このボブさんの、「寒うなって来ましたなぁ」のお言葉を聞いた時に、僕の中にとてもナチュラルな歓びの感情が湧き出て来たんだ。
一見何気ない出会いの場面で、自分の中から、こんな類の歓びが生じて来たことに、僕は驚き、かつとても嬉しく思ったのでした。