4人で過ごした週末。
この週末、ウチら夫婦といったら子供に戻ったようなはしゃぎ様。
それは、Momとアールも同じでした。
金曜夜10時頃、Mom達が無事到着。
さっそく、興奮気味のMomから結婚一周年のプレゼント、B.Dプレゼント、
息子へもとりあえずプレゼント、日本の家族へプレゼント...と、
プレゼント攻撃を受けました。
母の日のプレゼントと釣り合いが取れないほど貰ってしまったな。
翌日、夫は出勤だったため、Momとアール、私の3人で釣りに行った。
私はこの島に、釣りだけを楽しみに引越して来たと言っても過言ではない。
のにだ。いつでもできる環境にいると、今日じゃなくてもいいか!と
さっきまでの情熱はどこへやら。まだ一度も釣りに出かけていなかった。
釣り道具さえも買っていなかった。
MomからのB.Dプレゼントは、そんなグーダラ事情を見通した釣竿。
アールは大の釣り好きで、前日は興奮して眠れなかったという。
3人で糸を垂らす。5分経過。
オッ!このグイッグイッと引っ張られる感覚、来たぞー!
慎重にリールを巻いていくと、こーんなデッカイ魚が釣れました。
刺身で食べるつもりで、ビニール袋に入れようとしたら、
「これは小さいから、海に帰そう。」
とアールの声が...。
小さいって、比べてくださいよ、右のMomと。2倍はありますよね?
釣り始めだし、食い意地の張ったヤツだと思われないように、逃がしてあげた。
その後、↑より小さいのを2匹釣り上げたのみ。
ああ、小さくても食べたかったなぁ。
Momは、巨大な海草の塊を3回釣り上げた。
後は、私もだけど、数え切れないほど岩に釣り針を引っ掛けて、
アールの世話になった。彼は稚魚を一匹釣ったのみ。
圧倒的に、私たちのトラブル処理に時間を割いてました。スミマセン。
途中、魚が釣れない事に嫌気がさしたMomが、
「もう疲れたわ。とりあえず釣りをしてるフリをするけど、早く帰りたいから、
エサ(小エビ)をアールに気づかれないように、海へ投げ入れてくれない?」
と、小声で私に提案した。
割と本気みたいだったけど、とても可笑しかった。
母の日の朝は教会へ行くと、夫は決めていた。6時起きだと言う。
Momがこっそり耳元でささやく。
「私、起きられないかもしれない。どうしましょう。ビリ子にそれとなく、
NOと言ってくれない?どうしてもって言うなら喜んで行くわ!」
「私も起きられそうにないから、何とか言ってみます。」
引越してから、たった一度行っただけの教会。
夫はMomが教会に通っているのを知ってるので、気遣って言ったのだろう。
朝食をとった後、キーウエストで一日過ごす予定なので、
行くとしたら、朝一8時のミサになる。
ここは、嫁としての器量が試させる時。まあ、見てて下さい。
「ビリ子ちゃん、Mom達疲れているから、明日はゆっくり寝させてあげよう」
やんわりと、だーれも傷つかない方法でNOと言った嫁。さすがです。
さあ、どう出る?ビリ子。
「大丈夫、大丈夫。行こう。」
何がどう大丈夫なのか説明がないまま、このやりとりを3回は繰り返した。
結果、行く事に...。
「説得できないかもしれない」と一応予防線を張ってたけど、
早朝6時、夫のハイテンションアラームで叩き起こされたMom達。
ホント、スミマセン...。
でも、息子の提案だからと、Momは喜んで教会へ行きました。
朝食後、Momもアールも初めてというキーウエストへ。
夫は「KINO」サンダルをMomにプレゼントする予定だったけど、
店が閉まっていたので断念。後日買って送る事にした。
Momは「ちょっと待って!」と言いながら、一軒一軒店を見て回る。
私はMomのお供、男性陣は店の外で待つ。
「ちゃまー、この黄色いワンピース、あなたにピッタリ!買ってあげようか?」
という有り難いお言葉を丁重に断る嫁。
「あなた達にペアのTシャツをプレゼントしたいわ!どれがいい?」
という有り難いお言葉をツッケンドンに断る息子。
妻の爪の垢を煎じて飲ましてあげる。
この週末、夫は何度となく息子の顔になった。
「ママー、疲れてない?」 「ママー、良い物見つけた?」
夫が息子に戻る時、ママー、パパーと優しく呼びかける。
私はこの呼び方がすごく好きだ。心も顔もほっこりとなる。
Mom達は月曜の朝、帰っていった。
別れ際、Momはいつも泣くもんだから、私も涙が出てくる。
夫はすでに出勤してたので、一人での見送りとなった。
助手席からMomが、両手でほっぺたを上げて笑顔を作った。
その仕草は、「いつでも笑っていなさい」と渡米直後、Momから
言われた事を思い出させた。笑うどころか、ますます泣いてしまった。
静まり返った家に入り、脱力感を引きずりながら
ベッドに横たわろうとしたら、枕元にカードが置いてあった。
直接渡すと、余計に泣かせてしまうというMomの配慮だろう。
「素敵な母の日を、ありがとう。オムレツもとても美味しかったわ。」
こうやっていつも泣かされるのだ。歳をとった証拠でもある。
去年の分も幸せな母の日をプレゼントできて良かった。
私がデタラメに、一時間もかけて大量に作ったオムレツを
Mom達は「美味しい」と食べてくれた。
底を焦がしたバナナパウンドケーキも「美味しいわよ。レシピ教えてね」と
言って食べてくれた。
一度も使用した事がなかった蒸し器を、さも毎日使ってると言わんばかりに
見せびらかした。「ジャガイモはどのくらいで蒸せる?」の質問にはシドロモドロ。
普段どれだけ料理をしていないか、知らしめてしまったな。要反省。
アールと夫は、一緒に車をいじったりビールを飲んで冗談を言い合ったり、
より仲良しになったみたい。これもMomへのプレゼントになったと思う。
Mom&アール、また遊びに来てね!