3人の母 ~日本の母達のこと~ | 白ヤギさんのアナログめぇ~る。

3人の母 ~日本の母達のこと~


母の日に限らず、プレゼント選びってのは非常に楽しい。

今回、日本の母たちへ美味しい時間をプレゼントする事にした。




実の母、きんちゃんはツマミ食いの女王。

見るといつも口を動かしている。ダイエット中と言いながら、

アンコがたっぷり詰まった饅頭を、悪びれた様子もなく食べているのだ。


「どーしてそんなに食べるの?」


小さい頃から幾度となくぶつけてきた質問。


「アンタたちが残したものを、もったいないから食べてるのー。」


食べきれないほど作っといてこの調子だ。



ダイエット中なら、就寝前に食べるという行為がどれだけの重罪か

分かっているはずである。普通の人なら。


「妙にお腹が空いた。甘いもの食べたくない?」


まずは、人の同意を伺うきんちゃん。

寝る前に甘いものなんて、胃がもたれる。

「食べたくない」


誰も相手にしない。


「お祖父さんとこから饅頭2つ貰ってきて!」


お祖父さんとこ...仏壇を指している。

お供え物の饅頭を取ってこい!という命令だ。

人使いも荒いから始末に終えない。


以前はお祖父さんが好きだった黒糖のお菓子を良く供えていた。

最近は、きんちゃんの好きな栗饅頭やようかんを買ってきて供えている。


建前はお祖父さん用だが、最終的に自分の胃袋におさまるのを

見通しての事だ。

供えたその夜に食べるときだってある。



そんなきんちゃんのために、栗づくしのプレゼントをチョイス。


      


母の日ぐらい、寝る前だろうが寝ながらだろうが、思う存分食べてくださいな。





教育の母、お好みオバちゃん。

もう80歳過ぎてるから、おばあちゃんと呼んだほうが相応しいかもしれない。

料理を作る事も食べる事も大好きで、オバちゃんが作るお好み焼が

とても美味しかったから、私たち兄妹は「お好みオバちゃん」と呼んでいる。


お好みオバちゃんは独身なので、私たちの事を実子のように可愛がってくれた。

小学校の先生をしていたオバちゃんは、私が学校に入る前、

読み書きを教えてくれた。それはとても楽しかったし、休憩時間に食べる

干し大根の煮物とラッキョウが何よりのご褒美だった。


今でもお好みオバちゃんは、その頃のことを懐かしんで話してくれる。

あんな事があった、こんな事を言ってた、キャンプへ連れて行ったと、

いつも思い出話を聞かせてくれる。

オバちゃんと話していると、私はあの当時の、ほんの子供だった頃に戻る。



最近は歳のせいもあり、あまり料理を作らなくなったという。

絶品のお好み焼きと干し大根の煮物、私は今でも覚えている。

味を再現するのはムリだけど、どんな状況で食べてどんなに美味しかったかは

いつでも再現できる。



     


お好みオバちゃんには、ダルマの最中を送ることにした。


「このダルマの顔、おもしろい!


と冗談を言って笑い転げながら、食べてくれるだろう。

それを隣で一緒に笑ってやれないのがとても辛いけど、

あの樹木きりん顔の幼い私は、いつもお好みオバちゃんのそばにいるからね。




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2、3日更新をサボります。帰ってきた時は、またご贔屓に。

皆さん、良い週末をお過ごしくださいませ♪