ナメんなよ! | 白ヤギさんのアナログめぇ~る。

ナメんなよ!


私が小学生のとき、ナメ猫が流行っていた。

ガチャポンで、ナメ猫学生証やら免許証を手に入れては喜んでいた。

  



   

        懐かしいですな。






「サーカスがやって来るんだけど、行かない?」


去年の秋頃、お義母さんからこんなお誘いを受けた。

あまり深く考えずに、「行きます」と返事をした。



サーカス、かれこれ20年ぶり。木下大サーカスを観て以来だな。
純粋に感動できるか、おどけるピエロを笑ってやれるか、全く自信がなかった。





     
      安田大サーカス。これも笑えない。




しかし、こういう時こそ私の演技はキラリと光る。そのための女優だもの。

夫は出張中だったので、お義母さん、義妹、義妹の友達とで行く事になった。



会場に着くや否や、ラクダが一頭、座っているのが見えた。

サーカスに出てくる動物といえば、トラや象、クマじゃなかったっけ?

ラクダが芸をするイメージがイマイチ沸かなかった。



コブ芸か?



期待が膨らんできた。


私たちは開演ギリギリに行ったので、テントの中はすでに観客でいっぱい。

熱気ムンムンの中、まず最初に登場したのは中国雑技団。


私にはマネできないからエラソな事は言えないが、

かつてテレビで見た「世界ビックリ人間大集合」の雑技団より

雑な仕上がりだった。

「ハイ!」という掛け声と笑顔が爽やかだったし、一生懸命さは十分伝わった。



緊迫した演技に続いて、場を和ますためのピエロが出てきた。

ピエロとその愉快な仲間たちの一挙手一投足に場内大爆笑。
義妹たちはそうでもなかったけど、お義母さんは大声で笑っている。


「アハハハハッ!」


面白いかどうかは別にして、私も笑う。



20分の休憩中、平均台や綱渡りの準備が整えられていく。

後半は、動物が出てくるようだ。



ラクダが綱渡り...考えにくい。



小さいケージを持ったお姉さんとお兄さんが登場。

6つのケージを次々開けていくと、なんとまあ、猫が出てきた。



猫が、芸を見せるのか?



意外な展開。

私は今までサーカスで猫の芸を見た事がなかった。

その猫たちは、世に言う気まぐれな猫ではなかった。

私は彼らが勝手なマネをしないかハラハラしながら見ていたが、

お姉さんのいう事をちゃんと聞いている。

平均台も綱渡りも輪っかくぐりも、難なくこなしていく。

一つの芸が終われば、自分のケージにサササッと入っていく。


WOW!


非常に従順な猫たちに純粋に感動した。

カッコ良いとも思った。誤りたい気持ちも湧いてきた。

私は犬派だから、今まで猫のこと軽蔑していたけど、犬より賢いかもしれない。

少なくとも、ジェナ(義父のペット犬)よりは。今までナメててゴメンニャサイ、だ。



お義母さんも猫の健闘ぶりにビックリした様子。


「猫があんな事できるなんて、驚いちゃったわ」


同感である。



クライマックスは、やっぱり空中ブランコ。

ミスの連発。危なっかしくて見てられない。

下にネットを張ってたので、やってる人に緊張感がなかったんだろうな。


約2時間にわたる、久しぶりのサーカス。

猫の意外性を発見できた事は新鮮だった。






ところで、あのラクダは結局何だったんだろう。

まさかあのサーカス団、ラクダに乗って巡業してるのだろうか?