映画 『キャタピラー』
ベルリン国際映画祭で、主演の寺島しのぶが最優秀女優賞・銀熊賞
を受賞して話題になった作品。
桜坂劇場、満員御礼。早めにチケットを買っておいて良かった。
おかげで早めに会場に入れた。外、暑いし。
めったにない大混雑に、6月なのに炎天下の沖縄の空の下、
けっこうな時間待たされた人も多数。
なぜ沖縄でジャパンプレミアなのか?
若松監督が昔、助監督をしていた若かりし頃。
ある映画の取材で沖縄戦の事を調べまくったことがあり、
その時はじめて沖縄戦の悲惨さを知ったとか。
かつて本州の捨て石にされた沖縄。
今また基地問題で捨て石にされようとしている。
そのことが頭にあり、今回反戦映画を上映にするにあたり、
ジャパンプレミアは沖縄以外に考えられなかったとか。
8/6に広島で、8/9に長崎で上映し、8/15に全国封切になるらしい。
戦争は何も生み出さない。人間が人間を殺す。ただそれだけだと、
何度も繰り返し言っていた監督。
パンフレットの厚みにも、監督の戦争に対する強い気持ちが伺える。
特に40頁を読んで欲しいと熱くアピールしていた。
でも舞台挨拶はというと、司会のお姉さんと監督の漫才のようだった。
寺島さんと大西さんの話はほとんど聞けず、っていうか、大西さんが
挨拶で話始めた途端、監督が壇上で好き勝手動き出してから、
大西さんも話ずらくなって中断しちゃうし。
他にも司会進行無視して話すわ動くわ…監督、自由だなー。
面白かったけど。
主演のおふたりは以前にも『赤目四十八瀧心中未遂』で共演していて、
今回の再共演にあたっての気持ちとか聞いてみたかったので、
ほとんどコメントが聞けなかったのは残念。
サイン会。暑さと多忙でお疲れなのもあるだろうけど、事務的に淡々とした
サイン会だったので、話しかける雰囲気もなく…サインが欲しいわけではなく、
少しでも話してみたかったんだけど。まあ、仕方ないか。
作品は、反戦映画としてはあまり無い角度から描いてあるので、
一般的な戦争映画を見慣れている人には新鮮かも。
監督曰く、正義の味方も、英雄も出てこない、戦争によってもたらされる
日常を描いた戦争映画。
ストーリーは、劇的というよりは淡々と進んでいく。たぶん、
「戦争がもたらす日常の一部」として観るには、登場人物の感情は理解できるけれど、
戦争を知らない自分には当時の生活価値観をリアルに受け取れない。
知識も経験もない分、リアルに想像できないんだろうと思う。
なのでただ感情とストーリーを追っていくと、静かに話が進んでいく。
だから元ちとせのエンディングの歌にドキっとさせられた。
なんて歌詞だろう。
でも、ああそうか、と。戦争なんだ、と。
最後にあの歌を聞いて、ぼんやりしていた感情にハッキリと
意思があることに気付かされた。うまく表現できないけど。
エンディングのあの曲は、この映画に欠かせない。
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