FONTANAFREDDA フォンタナフレッダ 〜バローロの歴史〜 | 渋谷 イタリアンレストラン & ワインバー bambi official blog byユウスケ

FONTANAFREDDA フォンタナフレッダ 〜バローロの歴史〜

さて、いよいよカンティーナ(ワイナリー)見学!
まずは歴史も規模も一番といっていいフォンタナフレッダ社へ
おだやかな丘にブドウ畑が続くランゲ地方の丘陵の絶景を眺めながらドライブ、見渡す限り一面のパノラマなんです!



と見とれていたら道に迷った、、、
ナビもついてないので地図と格闘、googlemapも大活躍
しかしやはり地元の人に聞くのが一番、、、

と思いきやピエモンテ方言で何言ってるかまったく分からない様子
僕に向かってずっと「アズーロアズーロ」と言い続けるおじいちゃん
後で聞いたところイタリアの青は好きか、要は「おまえはイタリアが好きか?」とずっと言っていたそうです(笑)しわが素敵な仲良しおじいちゃんに最高の笑顔をいただきました。

迷っていたらバローロ村に、目的地はセッラルンガダルヴァ村なんだが、、、
でもせっかくだからちょっとのぞこう

いきなりボルゴーニョのカンティナーナ発見!

グラッパ用のブドウの搾りかすだそうです、真っ赤なトラックがかわいい


と寄り道ばかりしていられないのでセッラルンガダルヴァへ

あっ、ここかも

フォンタナフレッダ到着、とにかく敷地が広い
カンティーナの建物の横縞模様がワインボトルのデザインと一緒!なんか意味あるのかな?

さっそく見学開始、説明してくれるのは笑顔が素敵なオルネラさん

さて、フォンタナフレッダ社の歴史イコール「バローロの歴史」といっても過言ではない
イタリアの初代国王、そうトリノ散策で見学したサヴォイア家のヴィットーリオ・エマヌエーレ2世が第二夫人のローザの為に購入した別荘地(たくさんの花が咲き乱れていたことからミッレフローラムと呼ばれていた)がこのワイナリーの始まり。
1878年に二人の息子エマヌエーレ・アルベルト・ミラフィオーレがカーザ・エマヌエーレ・ディ・ミラフィオーレ(フォンタナフレッダ社の前身)を立ち上げる。


この建物にローザと国王が住んでいた、ちなみに今は一階部分がレストランランになっていて有名シェフを招いてワインのプロモーションパーティーなどが開かれている


一流シェフたちが使う素晴らしいキッチンをうらやむシェフ


レストラン部分以外の部屋も見学ができ、当時の雰囲気を味わえる

1880年代ミラフィオーレのワインはヨーロッパ各地の展示会で評判になり、さらに初代イタリア国王の息子が作っているということで「バローロ」の名を世界に知らしめた。
当時、200人40世帯の従業員が敷地内で生活していた,そしてなにより素晴らしいと思ったのは当時小作人を雇うのが主流だったが、全て従業員として雇用し社会保障を受けれる制度を導入した。
こういった環境も良いワインを作る為の条件だったんだろうな
テロワールという言葉、ワイン用語で自然条件と訳されるのが一般的になっているがイタリアでは栽培・醸造に携わる人間も含めて重要なものとされている


いざブドウ畑へ


収穫されなかったブドウ食べるヘントナさん、意外と甘くて美味しかった

雨が続いていたので分かりづらいがかなり石灰質を含んでいて灰色に見える

ランゲ地方は第三紀中新世と第四紀に形成された若い丘陵が混合して形成されている。 この地方一帯はむかし海だったと考えられている。現在の土壌のすべてはそれを起源として 形成されている。海底が隆起して現在のラン ゲ丘陵が形成されたから現在の土壌には海に由来するものが見られる。(そのランゲ丘陵をタナロ川が浸食していまの景観ができた) 海の沈殿物が堆積した地層を含め、それ ぞれの地層はそれが形成された時期や条件 によって異なる。海底由来の地層には粘土質、 浅瀬由来の地層には砂や小石が多く含まれて いる。隆起してから海水が蒸発乾燥した時期 の地層には塩分、石灰分、硫黄などが多く含 まれている。
バローロとバルバレスコの土壌構成要素の中心はマール(泥灰土)、砂岩、ライムストーン(石灰岩)ということになる。マール(泥灰土)は 堆積岩の一種で粘土質を含んでいる
の土壌だからこそ美味しいバローロを作るネッビオーロが育つ、さらに気象条件も含めるといかに限られた地域でしか生産できないものなのかということもわかる。


さて次は醸造所へ


140HLの大樽、ヘントナさんが180センチだから、、、


こちらは「王のセラー」とよばれる場所、創設当時の大樽が置いてある
小樽(バリック)は使用しないで20~30HLの中樽や140HLの大樽を使う
当時と同じ畑の葡萄、同じ樽、同じ熟成方法で作るミラフィオーレ、こだわりを感じる



それもそのはず、なぜならミラフィオーレは1930年に政治活動に専念しすぎた2代目当主が倒産させてしまい、商標をガンチア家に土地と建物を銀行にとられてしまいまいミラフィオーレという名のつくワインを作れなくってしまったのです。
そして社名をフォンタナフレッダと変えてワインを作り続け、2009年に約80年ぶりにミラフィオーレの商標を取り戻し、ミラフィオーレと名のついたワインを作ることができるようになりました。

前傾姿勢

怪しい回廊を抜けると


マセラシオン発酵をするタンクなどがあり
(30日から40日の長い期間)

素敵なテイスティングルームに到着しました


bambiでもおなじみのフォンタナフレッダのワインやミラフィオーレブランドのワインなどをテイスティング


歴史を感じ、畑をみて、醸造所をみて飲むワインはひと味もふた味も余韻が深く感じます


またも昼から飲み過ぎ注意報
この後は2011年にワイナリーに設立された、バール・ショップ・ホール・本屋などの複合施設にてランチをごちそうになります!


かなり本格的なキッチン

カルネクルーダ(ピエモンテ牛の肉のたたき)
まだ食べていなかった料理だったのでうれしい!

ポレンタのスープ

パプリカのソースのショートパスタ(変わった食感のパスタでした)

ピエモンテ牛のロースト
もちろんこのあとドルチェが来てエスプレッソ飲んで、、、


今日もランチは抑えめで夜に備えようとパスタもメインもシェアするからと伝えたのだが結局全て人数分出てきた、、、伝わっていないのか伝わっていても聞いてくれないのか定かではないが、またも全員の胃袋が昼からパンパンになったのは言うまでもない。



最後にみんなで記念撮影、お土産までもらってしまいました

さて、これからバルバレスコ村へ移動して今度は小規模生産者「ブルーノ・ロッカ」のカンティーナを見学しにいきます

今日も盛りだくさん!