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善福寺川とは、西荻窪の善福寺池を水源に、丸の内線の中野富士見町付近まで流れる全長約11キロの川である。川と言っても四万十川や荒川のような大きな川では無く、住宅地の低地を流れる一見してただの用水路のようにも見える。したがって、屋形船も無ければ河川敷を金八先生が歩いている事もない。僕の住むアパートはちょうどその中流部分の近くにあり、川沿いは善福寺緑地と呼ばれる長い公園のようになっている。昨年末に膝を怪我してしまい、最近はそのリハビリを、と言うかただの散歩だけれど、そこで週5日ぐらい行なっている。紅葉の季節には、まだ杖をついて歩いていたので落ち葉を三本足で踏みしめた。雪が降った次の日には、その雪を足を引きずりながら二本足で踏みしめ、桜が咲いた日には桜を見ながらしっかりと二本足で地面を踏みしめた。そして最近は膝もだいぶ良くなり、ハーフパンツを穿いて調子のいい時は週二回ぐらい軽いジョギングが出来るようになった。ついに、地面に落ちた桜の花を一本足で踏みしめた。


暇なので前口上が長くなりましたが、このブログはリハビリ用のブログである。

一日何キロ歩いただの走っただのを明記し、それを自分の自信に変えていく、あくまでパーソナルな非常に地味なブログである。なお、この回のタイトルは映画「潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ」からパクっている。ただ少し律儀に、今日は朝食にはトーストとベーコンをちゃんと食べたし、さっきヘミングウェイの「日はまた昇る」を2、3ページ読んでおいた。


じゃあ、本編です。


4月10日


2,3日前に少し無理をして長めにジョギングをしたら、次の日からかなり足が痛み、今日は軽めの善福寺川5キロのウォーキング。怪我を負った左膝はもちろん、両足首、右太ももが未だ痛む。のっけから痛い痛いと言う、何て地味で心地の悪いブログだろうか。要するに、今の左膝は金八風に言えば「腐ったみかん」なのである。膝が上手く機能しない為に他の箇所へ無理が生じ、クラス全体が、いや、足全体が痛くなってしまう。しかしながら、他の箇所の痛みはむしろ膝をかばう事で生まれた友好の痛みと考える事も出来る。おそらく太ももが生徒会長だ、「頑張れ膝、お前なら出来る」と言っているようにも思える。足首はおそらく、勉強は出来ないけど気の良い奴でクラスの人気者みたいなポジションだ。「膝、俺はいくらでもお前の事を手伝うぞ、治ったらまた一緒に校庭でサッカーしような!」みたいな声が聞こえてくる。


ああ、もうそんな話はいい。腐ったみかんだとか、干した柿だとかそんな話はどうでもいい。

とにかく、足が全体的に痛い。


本当はまだランニングをしてはいけないのだけれど、やはり走りたい。まだ3、4キロぐらいだけど、走っている時はまさしく「苦行」だ。一歩一歩痛みが走り、一歩一歩もう止めてしまいたくなる。特に花見シーズンだったので、善福寺川中流には平日でも花見客が酒を飲んでいる。走るの何か止めてしまい、コンビニでビールを買って飲みたくなる。しかし、走っているとまさに「境地」と呼べるような所まで達する時がある。その時間約5分程だろうか。足の痛みはどこかへ吹っ飛び、気持ちの良い汗が出て、風の如く走れている時がある。その後、どんなに足が痛くなろうと、またその快感が欲しくなる。その感覚がどうしても欲しい。他に何もいらない。