2016年に発足し、平成最後を駆け抜けてきたBAM★BAM★CUPも、今回で13回目、令和に入って2回目である。
これまで旬な女流プロをゲストに迎えているが、今回は最高位戦女流プロ祭りで幕をあけた。
ゲストは最高位戦日本プロ麻雀協会から、丸山奏子プロ、塚田美紀プロ、安達瑠理華プロである。
その美貌と雀力は勿論のこと、現役Mリーガーやら、現役Mリーガーの奥様やら、ただただ話が面白くてエロい奥様やら、もう男性の心しかくすぐらない。
そして前回に引続き、大会本部は懲りもせず公式オリジナルTシャツの新作を発表し、参加者の皆様を分かりやすくBAM★BAM★CUPの世界へ引き摺りこもうとしてくる。そう、みんなどうか、騙されないで欲しい。こんなTシャツなんて、ちょっと絵柄のセンスが良くてかわいい女の子たちが着ているってだけで、別にこれを着たからといってかわいい女の子たちと会場内で一体感を得られる訳ではないのだ。だいたい、このTシャツを着ている女の子たちがそもそもかわいいかどうかも怪しいものである。
かわいすぎる。控えめに言って、今日中に結婚して欲しい。正直ほんとに、Tシャツを着た女の子を見ただけでこんなに取り乱すとは思っていなかった。そして写真で分かる通り、やはり滲み出る一体感が半端ない。
さあ、気を取り直して会場の様子をお届けしたい。
毎回やかましいBAM★BAM★CUPであるが、今回は現役Mリーガーも招いており、さすがに突っ込んだ質問や下ネタは自重するかと思われた。いつもふざけている立合い人系お笑い芸人ようへいプロと言えど、当然わきまえるところはわきまえている。「Mリーグで苦労していることは?」とか、「対局中に大事にしていることは?」とか、そういう質問をするに違いない。
ようへい「ところで丸山奏子さんはどういう男性がお好きなんですか?」
ダメだった。やっぱりいつものBAM★BAM★CUPであった。
このあともMリーガーに対する真摯でマジメな質問は許されず、シャバで口にしていいギリギリの質問ばかりが飛び交っていた。
尚もようへいプロは止まらない。
ようへい「ダイ〇証券BAM★BAM★CUP、先程の半荘で4位の上野あいみプロにお越し戴きました。えー、圧倒的な4位でしたね。敗因はなんだったと思いますか?(ニコニコ)」
あいみ「ふえーん、うるさいよう」
勝利者インタビューならぬ、ダンラスインタビューである。女流プロがラスを引いては、この地獄のようなインタビューが続いた。
さてそろそろ、決勝の内容にうつりたい。
決勝に残ったのは、こういっちゃんさん、徳田さん、たくみまっちゃさん、そしてゲストの安達瑠理華プロの4名(以下、敬称略とします)。
起親から、こういっちゃん、たくみまっちゃ、徳田、安達プロ。
トッププロ安達瑠理華にどう挑むか。決勝に残ったこういっちゃん、たくみまっちゃ、徳田も、手つきを見れば打ち慣れている強者だということは分かるのだが、どうしてもその構図がチラついてしまう。
東1局、こういっちゃんがダブ東・發・ドラ3・赤2と24000点の手材料を揃えていきなり試合を決めにかかる。
しかし、安達プロが正確な手順で500・1000を和了、サラリとかわした。
東2局、続いてたくみまっちゃが123m44p789s南西西北北白 ドラ1s から、安易に字牌を切らず意思を込めた打4p。親番だが安手のイーシャンテンとせず、打点を取りに行く。
これが見事にハマり、安牌に窮したこういっちゃんから12000点を和了。東2局にして頭一つ抜け出した。
しかし、同卓しているのはトッププロ安達瑠理華である。東場で何点持っていようが安心はできない。
東3局。果たして、安達プロのリーチが3人に襲いかかった。
123555m2256p234s ドラ南
両面待ち、枚数十分。
このまま安達プロの一人旅にするのは避けたい。
まずは宣言牌のドラ南をポンした徳田が、安達ストッパーを名乗り出た。ポンテンのカン8mである。
次に、こういっちゃんが手を挙げた。一打目に切った8sを引き戻し、69s待ちのピンフリーチである。
2人に安達プロ包囲網を任せ、悠々と退くトップ目たくみまっちゃ。
安達プロとこういっちゃんの残り枚数は互角であったが、軍配はこういっちゃんに上がった。
9sをつかんだ安達プロから、3900をもぎ取ったのである。12000点放銃で負ったダメージも少し回復した。
点数表示を見つめる安達プロ。まだ東3局であるが、このまま安達プロに何もさせなければ…しかし3人の願いも虚しく、安達プロは緩まない。
安達「チー」
ペン7sをチーした安達プロ。4巡後に聴牌した徳田。
安達プロに対して、ドラの白が切れるか。
ポン出し2s、最終手出しは赤5m。ほぼテンパイとみて良さそうだ。白以外の役牌は全て見えており、三色も無く、白はいかにも危ない。
しかし徳田は親番であり、ここを被せてアガリ切れれば、安達プロを押さえ込むことができる。
そう判断した徳田は、正面から静かに白を押した。
…しかし、トッププロから返ってきた答えは無情なものだった。
痛恨の8000点放銃。安達プロ包囲網の一角が崩れ、徳田の背中が少し小さくなった。しかし、親番のテンパイ打で放銃した徳田を責めることはできない。
そして、安達プロの親番である。
たくみまっちゃが、第一打の2mを焦ったかのように両面チーした。
続けて8mを両面チー。荒い息が伝わってくる。
早い巡目の両面チーは打点が伴っていることが多いが、安達プロの親番を恐れた故の速攻に見えなくもない。
まして、8mチーで二度受けを解消しており、打点が無くてもそこまでおかしくはない。
そう思ってたくみまっちゃの手牌を見ると、なんとドラ3赤1の大物手であった。
5588p777s 867mチー 234mチー ドラ7s
2mチーは二度受けを解消しただけで、焦った訳ではない。満貫和了に向けた鋭いチーだったのだ。
58pは山に眠っていたが、それ以上に山に眠っていた6m単騎に構えたこういっちゃんが、なんとホンイツチートイツを捨ててまでかわしにかかる。
鋭い仕掛けには鋭い単騎を。1600点ではあるが、たくみまっちゃの手と安達プロの親番を消すファインプレイであった。
南1局。実は白バックの8000点以外、三者は安達プロの思うようにさせていない。しかしなんと、安達プロからの2巡目リーチ。早すぎて何もできない…かと思いきや、粘りに粘った三者が、ベタオリ、仕掛け、それぞれの役割を果たし、安達プロの両足をつかんで流局へともつれこませた。
南1局1本場。またしても、安達プロからリーチが入る。安達プロは実に決勝7局中4局においてリーチを入れており、また全て良形聴牌である。勿論手が良いこともあるが、それ以上にミスのない正確な手順が、良形テンパイの取りこぼしを許さない。
ここへ、満貫テンパイを果たしたたくみまっちゃが飛び込んだ。打点こそ2600であるが、一番放銃したくない人へ一番放銃したくないタイミングでの放銃である。
南2局。点棒状況はトップからラスまで32600点~15000点と比較的平たく、ここでのひとアガリがかなり優勝に影響してくる。
トップ目安達プロ、5巡目の手牌。またしても手が良い。
56m677899p88s西西中 ドラ西
西家でドラの西が対子。形も悪くない。
これをアガリ切れば、オーラスが親番の安達プロは優勝に向けてかなり有利となる。
そこへ、徳田の6pがスッと横になった。
行くか退くか。優勝に向けて、残り局数、点棒状況、手の良し悪し、他家の動き、手牌・山読み、全てを加味して判断すべき、麻雀の醍醐味とも言える局面である。
直後に、こういっちゃんが元気よく追いかけた。
47s待ちだが、4sは早い巡目で切っており、フリテン。
しかしここを勝負どころと見据え、フリテンを悟られない勢いで、堂々とリーチ棒を置いた。
更に、ホンイツ仕掛けの親番たくみまっちゃも押しており、もはや約2.5軒リーチである。比喩抜きで、安達プロ包囲網が出来上がった。
安達プロの2軒リーチ一発目のツモは3s。これは、徳田の現物であり、こういっちゃんの打4sが早いことから押した。
続いて安達プロ、ツモ7mで以下の形。さあ、何を切る。
56m88s中西西677899p ツモ7m ドラ西
まっすぐ中を押しても良いが、頭にドがつくションパイ。ホンイツ仕掛けのたくみまっちゃ、捨牌がおかしいこういっちゃんに切り辛い。また、全員に通る安パイは、赤5mだけ。
安達プロは少考の後、9pを場に滑らせた。3人に通ってはいないが、安全度は比較的高く、またテンパイした時には中を切って前に出ること
ができる。オリると決めたらもう1枚9pを切れる。バランスの良い一打である。
どこまで押すか興味をもって見ていたが、次巡に1mを引いたところでダウン。やはりイーシャンテンから2軒リーチに押すことはできない。直後に徳田が力強く5pをツモりあげ、1600・3200和了となった。
南3局。点棒状況は以下の通り。
東家 徳田 22400点
南家 安達プロ 31000点
西家 こういっちゃん 17700点
北家 たくみまっちゃ 28900点
大接戦である。ある意味オーラスよりも、この局の立ち回りが重要となってくる。
中を仕掛けた親番徳田に対し、カン3pを仕掛けて安達プロが対抗。
切り辛いドラの2pを使いきり、タンヤオのイーシャンテンに構える。
できればピンズの上をぶくぶくにしたくないが、まだ形は決められない。
そこへ、東をぶった切ったこういっちゃんからリーチが入った。その東を徳田が鳴き、一気に場が沸騰する。
そして、安達プロに運命の分かれ道がやってきた。
ツモ5sでテンパイを果たしたのである。
皆さんなら何を切るだろうか。少し考えて戴きたい。
共通安パイは無く、5pか7pの二択となる。
実は、一つは優勝、一つは放銃へと繋がる。
対局以外でいつもニコニコのるりるりが、深呼吸とともに安達瑠理華プロの顔へと戻った。
どんな時でも、麻雀は常に真剣なのだ。
ここからは安達プロの思考に迫りたい。
まず、下家こういっちゃんの手。写真で見えてしまっているが、捨牌からはほぼ上の三色と読める。特定の箇所(この捨牌でいうと789)が極端に切れていない捨牌には、その部分に三色があることが多い。よって、上の牌(7p)の方が切りづらい(ちなみに、前々巡に安達プロは上の三色を警戒して8mではなく5mを押している)。しかし、5pは単純に裏筋であり、そういう意味で5pも安全ではない。
そして徳田の手。打1pの後に離れて3pを切っており、ドラの2p対子や暗刻はやや考えにくい。しかし、ドラカンチャンを外すだけの理由があり、赤が1枚以上ある好形または対子が多い(トイトイが見える)形になっていそうだ。その場合、離れて切った3pの陰には355pからの打3pが潜んでいる可能性があり、5pは切りづらい。ただ、135pから打1p、後に6pを引いての打3pも無くはない。
一生懸命書いたが、結局のところ、どちらを切っても危ない。無筋度合いでいうと、僅かに5pの方が危ないか。
優勝を決める一打というものがある。それが分かりやすい時、分かりにくい時があるが、この半荘ではこの一打がそうなのだと思う。
この日一番の真剣な表情と長考が叩き出した答えは……打7pだった。この瞬間の徳田とこういっちゃんの手がこうである。
(徳田)55p23477s 東ポン 中ポン
(こういっちゃん)789m33789p34578s ドラ2p
5pを切っていれば徳田にズドン。勿論7pが、徳田の、こういっちゃんの手に当たることだって幾らでもある。
ただ、皆が見ている前で選択に結果をつけてくるのが、やはりトッププロたる所以だと思う。
安パイに窮したたくみまっちゃから6pがこぼれて、決着がついた。
オーラス、安達プロの親番は伏せて終了。安達瑠理華プロの表情が、るりるりに戻った。
見事、ゲスト初のBAM★BAM★CUP優勝を果たしたのである。
さて次回のBAM★BAM★CUPは、ついに初の関西遠征である。
2月1日(土)13時~@京橋ラストファイトにて開催決定、ゲストには、もはやレギュラーの杉村えみプロ、木崎ゆうプロを迎えて、更に会田日和プロも参加決定となっている。
東京でいつも多くの皆様にご愛顧を戴きながら、関西に行ったら2卓開催とかになってしまったら本気でへこむので、関西にお住いの方は勿論のこと、関西以外に在住している方は是非ありもしない大阪出張を1月31日あたりでくっつけて戴くなどして、前向きにご参加検討をお願いしたい。
藤原哲史 記













































