「これでカメをしばっとき!」


サングラスにごっついネックレス、胸をはだけたシャツ姿で

やく氏は、亀田四郎氏に凧糸を手渡した。


私が、やく氏宅を訪問した4日後の

テレビ朝日の「スーパーモーニング」で事件は起こった。


この日をきっかけに、亀田家へのパッシングが全国的に強くなり、

やく氏の注目度が一気にヒートアップする事になった。


テレビをつけるとやく氏が出ている。


そんな日々が続くようになる。


私の不安が的中した。


製作を依頼した原稿が一向に出来ない。


やく氏の注目度が上がるのは大変良い事なのだが、

原稿を作ってもらえなければ意味がない。


いつのまにか、出版社の担当者のような気持ちで、

3ヶ月程待ったある日、今回は、やく氏と同じ

横浜ベイスターズのファンクラブの会員である

友人の広告代理店の社長T氏を伴って、

再びやく氏宅を訪ねる事になった。


その後のデータのやり取りや、

ギャラ(いくらでも良いと言われたのだがそうも言えないので・・・)

の交渉はT社長にお願いし、

さらに2ヶ月程かかって、ようやく無事に商品化に至った。



「やくみつる フードトイペ」の完成である。



で、次の課題はこの商品のプレスリリースであった。


実は、T社長に仲介を頼んだのも、その後のこれが

あったからなのだが、リリースするにあたり、

せっかくだから記者会見もやってしまおうという事になっていた。


T社長の会社も数人で運営している小さな広告代理店で、

動けるのは、T社長のみ。

しかも、記者会見の設営は始めてという状態。


やく氏の許可は取ってあったのだが、まず場所の選定に手間取った。

話題づくりの為、取引のある東急ハンズ新宿店様や

仕事上でお付き合いかあった、日本出版販売さんのつてで、

紀伊国屋書店等でイベント的なものにしようとの計画もあったのだが、

諸々の事情で結局難しく、最終的に、webで都内の貸し会議室を探して

自前で記者会見会場を設営する事になった。


各マスコミには事前にファックスや郵便、電話で案内を出し、

いよいよ記者会見の日となるのであった。


果たして、マスコミの方は集まってくれるのであろうか・・・


完結編へつづく






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