持続性インスリン注に新たな製剤がでた。
一般名はインスリンデグルデク といい。基礎インスリンの補充目的の持続型のインスリン注である。
類薬としてはレベミル注(インスリンデテミル)、ランタス注(インスリングラルギン)などがある。

トレシーバ注フレックスタッチはnovo nordisk社であるため、基本的にはレベミル注の改良版という事になる。

トレシーバ注の特性としては、一つは24時間以上の持続的な効果が得られるというところだ、レベミルを2回打ちしていた患者さんにも1回打ちで済む可能性がある。

さらに、持続性が増したのだが、夜間低血糖になる人が少なかったという結果も得ている。
トレシーバ注はマルチヘキサマーの状態で注射され、一時的に皮下組織に留まる。
そこから、マルチヘキサマーから徐々に解離したモノマーが血中に流入する事で持続性を得ている。
この機序が個人差が少なかったためなのではないか?と推察される。
持続のインスリンで懸念される夜間低血糖の頻度が少ないことは喜ばしい事である。

そして、デバイスが改良された。
先ほどからフレックスタッチという名称に違和感を覚えた諸兄も居られたであろう。

フレックスペンからフレックスタッチと名前まで変更となった。
しかし、ペン型を卒業したわけではなく、ペン型なので安心していただきたい。

変更点としては、単位を増やすためにダイアルを回しても注入ボタンが伸びない構造となっており、多くの単位を注射されていた患者さんにとっては押しやすくなったと思う。

さらに、単位の窓が白地に黒の文字。さらに文字も大きくなったので非常に見やすくなったと思う。糖尿病の方で網膜症まで合併症が進んだ片などは、黒字に白というのが見えずらいという意見を聞いていた。それだけに嬉しいマイナーチェンジである。

さらに、マニアックな変更点としては、単位を増減時に異なるカチカチとした音なので、
眼が不自由な方でも単位を増加しているのか減量しているのかが分かりやすくなった。
レベミル注では単位増加時も減量時もほとんど同じ音だったため、視覚的に不自由な方には分かりにくかったと思う。

今回のトレシーバ注フレックスタッチはデバイスも含めて非常に臨床からの要望に応えた製剤であると思う。

今後の糖尿病患者さんのインスリン治療に大いに役立って欲しい。