房総半島と、伊豆大島で大繁殖し、駆除の対象となっている鹿の外来種、キョン。
皆さんは、ご存じでしょうか…。
体長50センチほど、体重は10キロほど、中型犬くらいの可愛らしい鹿ちゃんです。
見てください!(@_@) こんなにも愛くるしい、つぶらな瞳の持ち主です。
口から見えるのは牙でなく、お食事中のワラみたい。
あまりにもかわいい様相であるのに、ビックリです(@_@)
でも、そもそもがかわいくない動物なんて、いないのかもしれませんが…。
それにしても、こんなにも可愛らしいキョンちゃん、害獣にされ、
鳴き声までもが、憎むべき、恐ろしいものと言われてますが・・・。
実際に聞いてみると、小さな体に似つかわしくない、なかなかワイルドな叫び声。
私は決して悪くないと思うのですが、感じ方は人それぞれですよね…
私もキョンという鹿が大問題になっているとは、今まで全く知りませんでした。
関係ないけど、つい最近、房総半島で縁あって就職、転居した次男のあだ名は、
なんと、キョンちゃん!ぴょんちゃん、とも言ってみたりもする…。
ほんと、どうでもいい話だけど…( ◠‿◠ )
でも、そのせいでなにやら、
他人事では済まされないような、ご縁と愛着を感じてしまったのは確かなことで。
房総半島で鹿が増えて困っているとは知ってたけど、勝手にニホンジカだと思ってた。
ちなみに改めて調べてみると、
房総半島では、やはりニホンジカにも困っているのことです。
ところでなぜ、外来種であるキョンちゃんが、こんなにも増えてしまったのか。
キョンは、そもそもは台湾、中国に自然分布している鹿さん。
日本では、動物園などから逃げ出したものが、野生化してしまっている。
房総半島では、勝浦市にあった『行川アイランド』という観光施設から、1980年代以降に逃げ出したのだとか…。この施設、今は閉鎖されてしまってるそうです(T_T)
キョンの日本での飼育状況について、こちらに詳しくまとめられていました。
とても参考になりました、ありがとうございます!
それにしても、こんなに日本各地で今も飼育されているなんて、これまた以外です。
一方では脱走したのが野生化して増え、大問題となり、必死で殺しているのに、
一方では、檻に閉じ込めて飼育し、かわいいと愛でている…
私たち人間のやっていることは、なんて矛盾してるのでしょうか。
このことに限らず、この世は矛盾だらけですが…。
でも、どちらにも共通してることは、自分たちにとって都合よく扱っているということ…。
お金になれば喜んで利用し、お金にもならず邪魔になれば殺してしまう。
キョンは、温暖な気候である房総半島、敵となる肉食獣も少ない環境もあって、
2019年には、千葉県全体でなんと、4万頭にまで増えているそうです。
そして現在、千葉県をあげてキョン対策に乗り出してはいるらしい。
伊豆大島で増えている東京都も困っているようです。
具体策は、捕獲して数を減らすこと…。
当然のことのように、殺すことで数を減らすことが、正しいこととされています。
私が調べてみた限りでは、他のやり方が議論されることもない様子…。
捕獲するだけではなく、さらに、ジビエとして有難く頂き、革は加工し、皮革製品に。
でも、自分たち人間の生活を守るためには、本当に致し方のないやり方なのか…。
もっと他に、人として愛のある選択肢はないのか。
キョンを、大切な人と同じ動物とし生かし、幸せを願う方法は考えられないものか…。
そもそも珍獣として、深く考えずに招き入れたのは、私たち人間。
しかも、見世物として扱い、金儲けとして利用するために。
決してキョンたちが自ら、日本に来るのを望んだわけではないわけです。
施設から逃げ出したのだって、そこがキョンたちにとって楽園ではなかったからだと思う。
嫌な場所から逃げ出したくなるのは、人間だって同じこと。
逃げ出して、自然繁殖し、今度は人間の農作物を食い荒らすようになり…。
人間にとって都合が悪い動物は、害獣に指定され、殺して当然の生き物にされてしまう。
さらに、そこにもっともらしく、自分たちに都合のいい言い訳を並べ立てて、
自然からの有難い恵みだからといい、
感謝していただけば、人間の役にも立ち、鹿も成仏するかのように片付けられてしまう。
言葉が話せない動物に対して、この行為は、本当に悲しいこと、卑怯なことです。
キョンに成り代わって、言わせてもらった気分…。
私たち人間は、悪いことをいいことにすり替えてしまう言い訳上手になってしまっています。
私たちは長いこと、自分たちに都合のいい言い訳をして、自然を、生き物を破壊してきた。
その根底にあるのは、この地球上で一番偉いものは人間であるという勝手な驕りの意識…。
それが、知らないうちに私たちの当たり前の価値観になってしまってきたのです。
そのように上手いこと教育され、洗脳されてきたともいえます。
キョンちゃんはこんなにもかわいいのだから、殺してほしくないとか、
悪いこともしてないのに、殺してしまうのはあまりにもかわいそうだとか、
そんなごく当たり前の感情は、きれいごとみたいに切り捨てられてしまう。
自分たち人間が生きていくためには、致し方ないことだと…。
キョンは、そもそも害獣なんかじゃなく、可愛らしい、愛しむべき存在です。
私たち人間と同じく、神に生かされある動物、仲間なのです。
簡単に殺すのではなく、キョンの幸せを願い、生かす方法での対策を考える必要を感じます。
命を大切にできない人間が、この地球を大切にできているとは決して言えないはず。
今、地球は大きく変わろうとしています。
生きとし生けるものたちすべての幸せを願うこと、幸せとなれる方法を捜していくことは、
これからの地球に生きる私たちの大きな責任であると思います。
どうか、かわいいキョンの置かれている、いたたまれない悲惨な状況に
一人でも多くの方に気づいてもらえますように…。
心から、そう願っています。
こちらは、我が家の野性味あふれる、チャコちゃん。
キョンと、大差ないような気もする。
許されるなら、キョンちゃんと家族として暮らしてみたい…🐎