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■ NOTES ■
今日の野上さんは
初回からその速球を軸にしながら
ストライク先行の、投手有利なカウントで勝負し続けようとするものの
2ストライク以降の勝負が計7度で全体の1/3程度に留まるなど
序盤から比較的積極的に、初球そして浅いカウントから
弾き返してくるマリーンズ攻撃陣に対し
どうしてもまだまだその速球に自信を持って
大胆にゾーンに投げ込み続けていくことは難しく
ゾーンの隅を、端をえぐるかのような
過剰な制球をその速球に求めていくこととなり
結果初球ストライクを奪った勝負こそ
計10度で全体の半数を超えるものの
初球から2球続けてボール球を記録した勝負を
計3度で全体の15%ほどとかさませつつ
その3度の勝負で単打1、四球2でいずれも出塁を奪われていき
全体としても四球3個で四死球によって奪われた余計な出塁も3個、
ストライク率も54.4%という物足りないものとなりました。
今シーズンここまで打者のべ142人に対して
.183/.252/.246(被打率/被出塁率/被長打率)という
抜群の成績を残しているチェンジアップを
大きな武器として誇り続けている野上さんですが
その素晴らしい武器も、ストライク先行の投手有利なカウントでこそ
その威力を、素晴らしさを最大限発揮できると言え
逆にボール先行の打者有利なカウントとなれば
相手打者も、その状況では野上さんがそれに頼り続けてくることは
大きく予測し織り込んできますから
結果対応されて痛打を浴びたり、また
見極められることも多くなってきます。
もちろん、今日の当初のゲームプランのように
その速球を数多く駆使していきながらゾーンを大胆に攻め続け
ストライク先行の投手有利なカウントで勝負し続けていくことこそ
理想として、これからも野上さんが追い求めていくべき
投球スタイルであることは間違いないと言えますが
それでも現在、その速球にそこまでの自信を持てずに
どうしてもゾーンの端をえぐるかのような過剰な制球を求め
結局はボール球先行の、打者有利なカウントにしての
苦しい勝負がかさんでいくのであれば
その速球の精度向上は今シーズン終わってから
じっくりと取り組んでいくこととしながら
現実としては、今は、
持てるそのレパートリーを更に効果的に駆使していきつつ
ゾーンを大胆に、そして効果的に攻め続けていく術をこそ
工夫し、磨き洗練していってほしいと願います。