July 27, 2013 Buffaloes at Senators - Game 87 | Peanuts & Crackerjack

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■ NOTES ■

今日の涌井さんの投球について、

ここまでの先発登板との違いを中心に
その特徴をひとつひとつ分析していきますと


<<1、まずは、その速球について>>


もちろん今日の西武ドームの球速計測機器については
4回に森本投手の速球が数多く159km/hを計測したり

またその前にも、涌井さんそして井川投手といった
両先発投手の投球が速球ならば数多く143km/hを、そして
カーヴでもない限り速球以外の球種ならば数多く127km/hを計測してきたように

多少信頼性に欠けることを留保する必要があることも確かですが

それでもその速球が最高147km/h、平均でも142.6km/h
今シーズンにおける西武ドームでの先発登板では最高の値を計測、

前回登板6/27 イーグルス戦に引き続き
ようやく涌井さんがその速球の球速について

ある程度強い意識、こだわりを見せ始めたことは
大きく歓迎するべき要素であった
と観察できます。

そしてその大きな課題であったその制球についてですが

ここまでの、内角を意図した投球が外へ大きくずれる、
もしくは外角を意図した投球が内へ大きくずれる現象
について、

今日はめっきりとその数を減らし、まずまず
その速球を意図した場所へ到達するように操れていた
ことは

ようやく改善していくことに成功したと高く評価でき

結果今日はその速球系で計10度の勝負が決しましたが
うち単打2、死球1、犠打(野選)1、そして
凡打6(うち見逃し三振2・併殺打1)という成績、

ここまでの3割を超える被打率を中心とした物足りない成績から
今後その成績を改善させていくことが期待できるようになりました。


<<2、続いて、速球以外の球種について>> ですが


まずは全体として、その制球について
ゾーンの低め以低に集めた割合を見ていくと

今日も前回登板6/27 イーグルス戦に引き続き
その半数を切る物足りない成績

後ほど詳しく観ていきますが
そのスライダー系が数多く上ずったことが
大きくその足を引っ張った
と観て取れます。

それでは、その速球以外の球種について
球種ごとにもう少し掘り下げて観ていきますと


 <a、まずはそのスライダー系> ですが


今シーズンこれまで涌井さんが非常に数多く駆使してきた
カッター系と分類してもよい、速球との球速差のそこまでない
打者の手元で鋭く小さく、主に水平方向へ変化する速いスライダー系
ではなく

今日は特に序盤を中心に、120km/h台中盤を数多く計測してくる
ある程度球速を抑えた、大きく主に垂直方向に変化する遅いスライダー系

数多く利用してきました。

この今日数多く利用してきた遅いスライダー系については

2回に李選手そしてT-岡田選手を攻略するに当たって
非常に制球よく武器として効果的に駆使していくことができ

また同じ2回にBaldiris選手には単打を浴びたものの
制球自体は大きく間違っていないものであったこともあり

それ以降のイニングも涌井さんの大きな武器のひとつとして
その威力を大きく発揮していくことが期待
されたものの

3回に入ると先頭打者、伊藤選手にその遅いスライダー系が
上ずり、また内へずれたところを弾き返され二塁打を浴びると

その後坂口選手に1打点つき単打を、李選手に1打点つき単打を、
そしてBaldiris選手には2ランHRをと

いずれも同じように上ずり、そして
真ん中付近にずれたその遅いスライダー系でどうしようもなく連打を浴び

そして一挙5失点という大量失点を奪われる
こととなりました。

涌井さん、そして捕手銀仁朗さんとしては
3回にある程度数多くその遅いスライダー系が上ずり制球が乱れても

2回までは素晴らしい制球とともにその威力を大きく発揮していましたから

なんとか修正したい、もしくは修正してほしいと願いながら
その遅いスライダー系にこだわり続けた、という意図があったことと推察されますが

4回以降はこれまで通りの速いスライダー系や
そして後述しますがスプリッターを

代わりに数多く駆使していくようになり
そこでは痛打を浴びることなく無失点という結果を残しましたから

結果としてその修正への試み、挑戦は
残念ながら失敗に終わった
と評価できます。


 <b、続いてスプリッター> についてですが


3回にBaldiris選手に2ラン本塁打を浴びて一挙5失点を喫するまでは

恐らく、初回に坂口選手に勝負球として利用し
みごと空振り三振を奪うものの

それは内角の、ゾーンの高めから真ん中付近へと落ちてくる
一歩間違えれば非常に危険な投球であったことから

また加えて今シーズンここまで
あまり実績を残していない球種であることもあり

スプリッターはとりあえずは封印し、代わりに
ある程度制球も良くそして効果的でもあった
その遅いスライダー系にこだわっていったのだろうことが推察されます。

ただ、3回にどうしてもその遅いスライダー系の制球が修正できずに
ほぼその遅いスライダー系だけで大量5失点を奪われ
てからは

ようやくそのスプリッター系をもある程度数多く駆使していくようになりますが

結果として10球利用し、ファウル2、グラウンドアウト1、ボール球3、
そして何より空振りストライク4(うち空振り三振3)を奪いましたから

こちらに関しては、ようやく何とか今後の涌井さんの“勝負球”として
数多く駆使していく目途が立った
と高く評価できます。



さて、ここまでその球種別に分けて
今日の涌井さんの試行錯誤とその結果について観てまいりましたが

以下、全体として観ていきながら総括していきますと


<<1、まずはゾーンをどれだけ大胆に攻めていったか>> について


初球ストライクを計17度と全体の2/3近い勝負で奪っていきながら

初球から2球続けてボール球を記録した勝負については

一挙5得点を奪われた3回こそ3度とかさばり
結果としてもそこで死球・1打点つき単打・2ランHRという
非常に物足りない成績を残す
こととなりましたが

それ以外では1度のみ(グラウンドアウト)にまとめ

また結果としても3ボール以上の勝負を3度のみに抑えて四球0
死球を2度記録したため四死球によって奪われた余計な出塁こそ2を記録しますが

ストライク率はほぼ2/3という優秀な成績を記録しましたから

3回は多少制球のばらつきや動揺とともに慎重になりました
それ以外は非常に大胆に、ゾーンを攻め続けていくことに成功したと高く評価でき


<<2、続いて奪われた出塁について>> も、


四死球によるもの2個に加え単打5・二塁打1・本塁打1で被安打7、
そして自らの野選1で計10個
と非常にかさんでいきますが

こちらも3回に単打2・二塁打1・本塁打1、死球1・野選1で
そのうち実に6個までを集中されました
から

こちらも“3回だけ”が大きな課題として浮き彫りになったと言え


<<3、また最後に、今日奪った18個のアウトの内訳について>> 観ていっても


外野手の処理したある程度鋭く飛距離の長いフライアウトをわずかに1個のみに抑え

三振6個、グラウンドアウト8個(うち併殺打1)
三振やグラウンドアウトでそのアウトの大半を占める

全体として、本格派投手として安定したアウトの奪い方を継続したこと、
中でもスプリッターの復活とともに三振数も増えたこと

非常に大きく歓迎すべき要素であったと高く評価できます。


もちろんその最大の課題である右打者対戦成績

今日のゲーム終了時点で.371/.417/.483(被打率/被出塁率/被長打率)と
まだまだ改善せずに非常に物足りない水準で横ばいに推移しておりますが

それでも今後に向けて、

1. 速球が球速を中心としたその精度を向上してきたとともに
  ようやくその制球の大きなズレも修正の兆しを見せ始め
  ある程度思うように操れるようになってきている
こと

そして、遅いスライダー系を数多く駆使する試みこそ失敗に終わったものの

2. 久しぶりにそのスプリッターが勝負球のひとつとして復活し、
  ある程度数多く駆使していく中で威力を発揮していく見込みができた
こと

この2点は今日の涌井さんの投球の中で大きく歓迎すべき要素であり

中でも、速球ももちろんですがスプリッターの勝負球としての復活は
上述の非常に物足りない右打者対戦成績を向上改善していくにあたって

非常に大きな鍵を握る
と予測できます。

今後はその速球系と速いスライダー系と、そしてスプリッターを
3つの勝負球として自由自在にある程度思うように数多く駆使していき
ながら

時折カーヴで緩急を駆使していく投球レパートリーで継続していき

どんどんと、特に右打者対戦成績を中心にその成績を改善していってほしいと願います。
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