2012年のライオンズは10/15にプレイオフからふるい落とされ
レギュラーシーズン144ゲームに加えプレイオフ3ゲームでその全日程を終了しました。
シーズン中にも様々な形でそのstatsをまとめ、分析し考察を試みてまいりましたが
全日程が終了した今、改めてそのデータを詳細にまた俯瞰的に振りかえっていきたいと思います。
まずはじめに、左から年度(2005年~2012年)、ライオンズのチーム順位、
得点数およびそのリーグ内での順位、失点数およびそのリーグ内での順位、
そして勝利数・敗戦数・引き分け数、実際の勝率および
ピタゴラス勝率の推移を示した表を観ていただきたいと思います。
※なお、ピタゴラス勝率については過去記事 レンジファクターで振り返る、2011年ライオンズのディフェンス において
私なりに紹介及び考察をしておりますのでそちらをご参照ください。
さて、ピタゴラス勝率については、特に統一球導入後の2011年以降
引き分け数が爆発的に、といっていいほど増えたため
実際の勝率との差もそれに伴い振れ幅が大きくなってきており
今は暫定的に得点・失点共に“2乗”したものを構成要素として利用しているものの
もっと実際の勝率に沿うように、これをNPBの実情に合わせて“n乗”へと変更することを含め
本来は様々に手を加えることもそろそろ考慮にいれる必要があると言えますが
それでも長い目で観ていけば実際の勝率とピタゴラス勝率とはまずまずある程度連動していると言え
勝率を上げ、リーグ内での順位を上昇させ、そしてその上でシーズンの優勝を目指していくためには
基本的には如何に数多くの得点を挙げ、そして如何に極力失点を最少に防ぎまとめていくか、
これが何にましても最重要事項であることは変わらずに間違いないと言えます。
その観点から観ていくと、昨シーズンも私はライオンズを
≪リーグ最高水準を誇る自慢のオフェンス & その足を引っ張るリーグ最低水準の拙いディフェンス≫
こう総括しましたが
今シーズンも得点数についてはその総数こそ2011年に引き続き今年も大きく減少させますが
それでも変わらずリーグ1位の素晴らしい水準を維持してくることに成功したものの
かたや失点数についてはその総数も数点減少させただけでほぼ横ばいにとどまり
リーグ内での比較においても2011年に引き続き5位という非常に物足りない成績を継続、
つまりは結局今2012年シーズンも残念ながらライオンズは昨2011年シーズンと変わらず
≪リーグ最高水準を誇る自慢のオフェンス & その足を引っ張るリーグ最低水準の拙いディフェンス≫
こう総括するのが適当であると言えます。
※なお、このライオンズの物足りないディフェンスについて
渡辺監督の手腕や、そして更には捕手細川選手と比較しての捕手銀仁朗さんの配球へと
その原因を求めようとする意見が数多く散見されますが
この表を観ていただければよくわかる通り、ライオンズの物足りないディフェンスは
渡辺監督就任前、そして細川捕手時代から連綿と続くものであり
もちろん、だからといって渡辺監督になってから、そして捕手銀仁朗さん時代になってから
その物足りないライオンズのディフェンスが改善されたとはいえないのですから
その手腕を積極的に称賛することは当然のことながらできないと言えますが
それでも渡辺監督を中心とした首脳陣や捕手・銀仁朗さんだけに
このライオンスの物足りないディフェンスの原因を求めるのは大きな間違いであるといってよく
更に言うならば、この表の中だけでも実に8年にもわたって
変わらずに非常に物足りないディフェンスを継続していることを考慮に入れると
これは間違いなく、
現場で闘う選手たちや現場指揮官である監督をはじめとした首脳陣の手におえる範疇ではなく
その責任はひとえに、
長期的な視点で安定して強いチームを構成すべく
選手たちをドラフトも含め補強したり、トレード等でや入れ替えの判断をしながら
バランスよく選手たちを配置し整えていくことが最大のしごとである
ライオンズのフロント・オフィス=編成陣にこそあると言えます。
だからこそ、このオフシーズンに鈴木葉留彦 球団本部長兼編成部長率いる
ライオンズのフロント・オフィスがどのように戦力を補強し、整えながら
2013年シーズンのライオンズのディフェンスがどのように改善してくるか、
ここに大きく着目していきたいところです。
来る2013年シーズンこそはぜひフロントオフィスの手腕でもって
ライオンズのディフェンスを改善してほしいと
心より願っております。
なお、次回のライオンズ2012年シーズンの振り返りは
データで観るライオンズ・リリーフ陣2012のRECAPを予定しております。