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★ Defense - starting pitcher ★
今日の淳さんのストライク率は約55.1%を記録、昨日先発登板の一久さんに引き続き
残念ながら2/3を大きく下回る非常に物足りない成績に留まることとなりました。
12度の打者との勝負を観ていっても、うち2ボールまでいったのがのべ6度にのぼり
1ボール以内での勝負も半数に留まる非常に物足りない成績、
今日は初球ストライクを取った勝負は計7度と
全体の半数を超えるまでまずまず積み重ねていくことに成功するものの
何といっても初球から2球続けてボールとなった勝負が2イニングで実に計3度と非常にかさんでいき
初球ストライクを取れなければ実に6割という高確率でB2-S0カウントにしてしまうと共に
その3度の打席結果を追っていけば
二塁打(打点1)、四球、単打(打点2)といずれも出塁を奪われる結果となるなど
後ほど詳しく観ていきますが、特に速球以外の球種を中心に
まったく思うようにならないその制球に終始苦しみ続けていく投球であったといってよく
結果3ボールまでいった勝負をのべ4度、そして何より四球を2個とかさませていき
残念ながら余計なボール球や余計な出塁を数多く奪われ続けていきましたから
今日の淳さんは残念ながら全体としてまったくといっていいほど
ストライク・ゾーンの中で大胆に勝負し続けることに失敗したと評価できます。
そんな今日の淳さんの投球詳細を振り返っていきますと
今日は制球に苦しんだことも影響してか、
通常ならば平均140.6km/hと安定して140km/h台前半を安定して計測してくるその速球が
平均137.5km/h、最高でも140km/hを計測するに留まるなど
多少その球速を中心とした精度を低下させていたものの
それでもその速球を全体の半数を超えるまで数多く駆使していきつつ
投球の軸としては前回登板8/19 イーグルス戦と同じく、その速球に加え
最高136km/h、平均132.1km/hと速球とあまり球速差のない、
打者の手元で鋭く曲がり落ちるカッターと分類してもよいスライダー系、
そして今日は加えて最高133km/h、平均130.8km/hとこちらも速球とそこまで球速差のない
打者の手元で鋭く沈む速球系のSFF(split-fingered fastball)と分類してもよいスプリッターといった
3つの勝負球に置きそれらを数多く駆使していく投球を展開しますが
今日奪ったアウト全6個のうち右翼手熊代さん・捕手銀仁朗さん補殺による
打者走者二塁刺殺1を除いた計5個の内訳を観ていきますと
やはりその思うようにならない制球が大きく響き
三振1個、ラインアウト1個、そして外野手の処理したフライアウトが3個と
鋭く、ある程度飛距離のあるエアボールを外野へと数多く弾き返される
非常に危険な投球を継続していたといってよく
結果2イニングを投げて投球数49(1イニング平均24.5球)と球数も非常にかさむと共に
奪われた出塁も四死球2個に加え単打4・二塁打1で計7個とこちらも非常にかさみ
失点4・自責点3を奪われると共に
わずかに2イニングを消化しただけで降板を命じられましたから
今日の淳さんはもちろんのこと、そのしごとをまったくといっていいほど
こなすことに失敗したと評価できます。
今日の淳さんの投球を観ていく上で、
もちろん前回登板8/19 イーグルス戦後のゲームレヴューでものべた通り
球速差のあまりない球種で構成される今のそのレパートリーに
緩急を利用するためにもカーヴを加えることも取り組むべき課題だと思いますが
そのカーヴを効果的なものとするためにも、前提としてまずは
上述の通り何よりもその制球が課題であったと言えますが
特にその中でも非常に重要な速球以外の球種について観ていくと
前回登板8/19 イーグルス戦では速球以外の球種計41球のうち
低め以低には20球(48.8%)到達し、逆に高め以高には12球(29.3%)到達するなど
この登板時も決してそこまで優秀であるとは言えない成績であったものの
今日の登板では速球以外の球種計22球のうち
低め以低にはわずかに9球(40.9%)到達するに留まり
逆に高め以高には実に10球(45.5%)と非常に数多く到達する非常に物足りない成績、
その全22球のストライク率を観ても22-10で45.5%に留まったのですから
まさに速球以外はなかなか自信を持って、その武器として投げ込んでいけない投球が続き
カウントを悪くして、そして走者を数多く背負っての
最終的には速球を“投げ込まざるを得ない”投球が続いていきましたから
相手マリーンズ攻撃陣に容易に速球に球種を絞られ数多く痛打を浴び
なかなかアウトを積み重ねることができずに大量失点を喫することは当然と言えます。
この速球以外の球種について、登板ごとにばらつくのではなく
安定して徹底的にゾーンの低め以降に到達する制球を磨くことは
平野さん然り、武隈さん然り、そして今日の淳さん然り、
ライオンズの若き先発候補投手がその持てる一つひとつを取り上げてみれば素晴らしい、光る投球の数々を最大限活かし
登板ごとに変動することなく安定して、継続して最少失点にまとめていきつつ
どんどんとできるだけ長いイニングを消化していく先発投手としてのしごとをこなし
先発ローテーション枠に食い込み、定着するためには
まず何よりも先に、どんなに疲労が蓄積していても、また風の影響を受ける屋外球場でも
変わらずに安定してとにかく速球以外の球種を徹底的に低めへと集めることが
彼らの前に大きく立ちはだかる
まず第一の非常に大きな関門であるといえます。
野上さんは時折ヒヤッとするような抜けた投球もありますが
全体としては安定しておりまずまずその第一の関門はクリアしており
また雄星さんに至ってはいつも登板後のゲームレヴューで観ている通り
最近では非常に安定して、速球以外の球種の抜群の低めへの制球を誇っています。
ライオンズの若き先発候補投手たちの中で、
一体誰が次にこの第一の関門をクリアしてくるか。
ライオンズは非常に緊迫の、最高に厳しくそして最高に楽しいゲームの続く
優勝争いの真っ只中で闘い続けていますが
だからこそ、若い先発候補投手たちにとっては
またとない、最高の場であり機会であるとも言えます。
現実問題としてやはりこの枠は西口さんに結局は収まるのか。
それともまた一人、その関門をクリアし台頭してくるのか。
楽しみに追い続けていければと思います。
★ Offense ★
今日のライオンズ攻撃陣は得点圏にランナーを置いての打席は計12度、
その内訳は 2-9(うち二塁打1、三振3)、犠打1・四球1・死球1で得点圏に残塁5・得点2という成績、
また今日は11安打に加え2四死球で奪った出塁は計13、野手選択による出塁1を加えた
その全14人のランナーの行方は残塁11に加えて二塁封殺1で得点2という結果でした。
今日は全5打席で計28球を費やさせながら三振3の一方で単打1で
打点1を稼ぎながら計1度出塁を奪うことに成功した剛也さんや
全3打席のうち犠打1を除いた計2度の打席で計9球を費やさせつつ二塁打1・単打1で
2度いずれも出塁を奪うことに成功した銀仁朗さんなどを中心に
結果攻撃陣全体の打席全40度のうち計14度で5球以上を費やさせ
そこで三振8個を奪われる一方で四球1に加え単打4を奪いつつ
マリーンズ先発、藤岡投手に対し
5イニングで計89球(1イニング平均約17.8球)を費やさせる素晴らしい成績を残すと共に
またマリーンズ投手陣全体に対しても
9イニングで計145球(1イニング平均約16.1球)を費やさせるまずまず合格点の素晴らしい成績を残し
奪った出塁も四死球2個をはじめ計13個と
こちらもまずまず素晴らしい成績を残すことに成功、
また加えて今日は銀仁朗さんの今シーズン11本目となる二塁打1本や
Ortizさんの今シーズン7本目となる同じく二塁打1本といった
ライオンズ攻撃陣本来の魅力である長打についても複数魅せることに成功、
結果としては残塁11に加え得点は惜しくも2という成績にとどまりましたが
それでもある程度数多く忍耐強く闘い続けつつ
こちらも数多く出塁を積み重ねていくことにはある程度成功したと合格点をつけてよく
今日は全体としてまずまずギリギリ合格点ではありますが
なんとかうまく、そのしごとをこなすことに成功したと評価できるライオンズ攻撃陣でした。
今後も基本的には、これまでと何一つ変えず効率的な攻撃に頼り過ぎることなく
とにかくまずは残塁を恐れずに
数多く忍耐強く闘い続ける打席を創り出し続けていきながら
初球から積極的に狙い球を絞って鋭く弾き返していく中で効果的に織り交ぜ続け
出塁をひとつひとつ奪い続け、積み重ね続けていくことだけに最大限・最優先に集中し続けていき
その上で1点1点をスコアボードに記録し続けていってほしいと願います。