September 13, 2011 Lions at Hawks | Peanuts & Crackerjack

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Dedicated to the Saitama Seibu Lions organization and its players, baseball itself, and those who want to know what counts most in a given situation you are in and to make right decisions in a confident manner everytime. May the 'dose of luck' be with you!




$ピーナッツとクラッカージャック-20110913


 ★Tips 1 : 今日の一久さん、ストライク率は約58.3%と大きく2/3を下回る物足りない成績でした。

         20度の打者との勝負のうち2ボールまでいったのがのべ9度、
         3ボールまでいったのがのべ3度、そして四球2で1ボール以内での勝負が55%。

         一久さんは今日もフライアウトを7個と数多く奪いながらイニングを重ねていく
         いつもどおりの技巧派フライアウト・ピッチャーの投球を展開しますが

         やはり反省すべきは1イニング4失点と大量失点を喫してしまった2回裏の
         それも松田選手に許した四球でしょう。

         2回裏の攻防を見ている限り、小久保選手の二塁打、長谷川選手のシングル、
         福田選手のシングル、そして川崎選手のシングルと

         一久さんにとってはうまく打たれたり“ひとにぎりの運”が味方せずと
         ある意味不運な安打が頻発したイニングであったことは確かです。

         ただし、こういった“不運な安打”がある程度頻発し、失点を喫することは
         打球を前に飛ばされながらも打たせて取っていくスタイルの投手にとっては

         長いシーズン、そして長いキャリアを考えればいくらでもあることで
         もちろん一久さんもそんな経験を幾度となく経験していていることと思います。

         ただ、そんな不運な安打、不運な失点を喫するイニングやゲームであっても
         一流の投手ならば、それも特に長年素晴らしい成績を積み重ねてきた大ヴェテランならば

         “いかにして最少失点にまとめあげ、1アウトでも長くイニングを消化できるか”

         これこそが長年にわたって素晴らしい成績を積み重ねてきた自分を支えてきた
         一番の“投球の肝”であることは言うまでもなく骨の髄までしみこんでいることでしょう。

         にもかかわらず、先頭打者のCabrera選手を打ち取った後
         小久保選手に一塁線をグラウンドボールで破られる二塁打を浴びると

         現在リーグ2位の本塁打数を誇る松田選手を警戒し、怖がるがあまりに
         忍耐強く闘われた後、四球をそして出塁を許してしまいます。

         こうやってランナーを2人ためた後、長谷川選手にはかなり低めの投球を
         二塁ランナーを牽制するため広く開いている三遊間にうまく流し打たれ満塁、

         続く福田選手には打ち取ったあたりの打球を脚で内野安打にされ失点1、

         次の山崎選手にはこれはうまく打ち返された2打点付きシングルになるものの

         その次の川崎選手には長谷川選手と同じようにランナー1・2塁から
         広く開いた三遊間を狙われたシングルで満塁とされ

         そして次の本多選手には初球を狙われての犠牲フライで1点という2回裏は

         一久さんが松田選手に過剰に神経質になりすぎ、勝負できずに
         アウトカウントを増やすことができずにランナーをためたことが

         結果その後も続く(ある意味自分が招いたともいえる)不運な安打の連続の中で
         思わぬ大量失点を喫してしまったことの大きな原因といってもいいでしょう。

         もちろんHRバッターに対し、なんとか本塁打を防ぎたいという思いは
         痛いほどじゅうぶんに理解できるものですが

         逆にライオンズに対する相手チームの投手陣が現在本塁打数トップを独走する
         剛也さんを怖がり、HRを打たれたくないと思うがあまりに四球で出塁させ

         ランナーをためて結局は大量失点、という姿を
         ライオンズの選手たちは、もちろん一久さんも何度もじゅうぶんに見てきたはず。

         HRバッターを怖がるがあまりに自分の投球を信じることができず
         満足にゾーンで大胆に勝負していけず、逃げてかわしていくがあまりに

         結局は四球を奪われ出塁を許すようでは、その後“不運な安打”を交えられていくと
         当然こらえきれずに大量失点を喫するもの。

         今シーズン、松田選手に数多くの本塁打を許してきているライオンズ投手陣ですが

         剛也さんに対するバファローズ投手陣のように、本塁打を恐れるがあまりに
         満足にゾーンで攻めていき勝負できずに四死球を数多く奪われ出塁を許し

         ランナーを塁上に数多く賑わせていくようでは
         もちろんうまくその後の打者を打ち取り失点を防ぐこともできますが

         重要なことは、そんな逃げの投球をしていると
         “失点をするときはどうしようもなく大量失点を喫する”ということ。

         繰り返しになりますが
         投手にとって、どんなに緊迫の場面であってもまったく変わらずに最も重要なことは
         目の前の失点を0に抑えることなどでは決してなく

         大量失点を防ぎつつ1アウトでも長くマウンドに留まり続けることなのですから

         ライオンズ投手陣には松田選手の本塁打に過剰に神経質になることなく
         どんなに緊迫の場面でも、首脳陣が敬遠の指示でも出さない限りは

         本塁打を恐れることなく、打たれる時は打たれると割り切って
         自分の持てる投球を信じてどんどんとゾーンの中で大胆に勝負し続けていってほしいと思います。

 ★Tips 2 : 今日のライオンズ攻撃陣は得点圏にランナーを置いての打席がわずかに計2度のみ、
         その内訳は 1-2(本塁打1、三振1)で得点圏に残塁1、得点2。

         今日は2安打・3四球で出塁はわずかに5のみ、その全5人のランナーの行方は
         残塁3で得点2という結果でした。

         ナカジさんの2ランHRが出たため、残塁3に対し得点2という
         かなり効率よい攻撃ができたものの

         出塁がわずかに5のみではやはり攻撃陣はそのしごとができたとは言えず

         今日はホークス先発、Houlton投手のmoving fastballを軸に
         カーヴやスライダー、チェンジアップを交え緩急を駆使してくる投球の前に

         もちろん、その中でも数多くの忍耐強く闘う打席を創り出していたものの
         数多くの打ち損じを喫していきイニングを重ねていく結果となりました。

         その中でも特に浅村さんの3打席で計5球、いずれも凡打という結果は
         やはり大きく反省し、今後改善していくべきものであることは明らかでしょう。

         一塁手・二塁手・三塁手・左翼手・右翼手と数多くの慣れない守備位置につきながら
         初めて1シーズンを通してゲームに出場し続け、打席を積み重ねていっている浅村さん、

         初めて経験する疲労や不調、そして守備位置などに苦しみ
         シーズン当初のような思うような活躍ができずに成績も下降の一途でしょうが

         これは首脳陣が浅村さんを将来のライオンズの顔となっていく素晴らしい逸材として評価
         どんなに苦しくとも1シーズンを大きな怪我なく闘いぬく、という経験を
         なんとか今シーズンは積ませていこうという長期計画によるもの。

         守備位置がないから、最近低調な成績続きだからと浅村さんを
         ベンチに居させ続けたり、ファームに落としたりするのは非常に簡単なことですが

         それでもなんとか機会を与え続けるのは首脳陣の大きな期待の表れでもあります。

         浅村さんもそのあたりを重々、痛いほどわかっていて、
         だからこそその期待に一日でも一打席でも早く応えたいと
         しゃにむに目の前の結果を求め、焦っているのだろうと思いますが

         なかなか思うように結果が出ず、成績も向上しない時に
         それでも焦って何とか早く結果を出そうと焦ることは

         かえって更に結果が出ず、成績もどんどん下降していくもの。

         浅村さんが首脳陣の期待に応えるためにできることは
         今すぐ自分の成績を劇的に上げていくことではなく、

         やはり“チームの勝利に、得点に貢献する”ことにアタマを切り替え
         まずは交流戦終了後の一番打者を任されていた時のように

         どうやって出塁するかだけにひたすら徹し、そしてそのために
         相手投手たちに数多くの球数を費やさせながら忍耐強く闘う打席を
         数多く創り出していくことに尽きるのではないでしょうか。

         首脳陣も浅村さんには今シーズンだけで素晴らしい結果を残してほしいとは
         決して考えていないことでしょう。

         それよりも、今シーズン苦しいながらもなんとかチームに最低限貢献し続け
         1シーズンを闘いぬくという貴重な経験とノウハウと体力をつけてもらい

         今後長年にわたってライオンズの顔と呼ばれる選手になっていくための
         まずは基礎づくりを、基礎固めを第一に考えてくれているはずです。

         浅村さんには決して焦ることなく、かといって寄りかかったり停滞したりすることなく

         今はまず打席で忍耐強く闘い続け、そして出塁を奪い続け
         数多くの打席を経験し、数多くの投球をその眼で見続け、体験し続けていってほしいですね。