中継ぎはつらいよ | Peanuts & Crackerjack

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Dedicated to the Saitama Seibu Lions organization and its players, baseball itself, and those who want to know what counts most in a given situation you are in and to make right decisions in a confident manner everytime. May the 'dose of luck' be with you!

ピーナッツとクラッカージャック-20090920

ピーナッツとクラッカージャック-sl090920

今日のゲームではホークス先発杉内投手、
昨日のライオンズ先発岸投手とまったく同じように
7回のナカジさんに浴びた2アウトからの適時打が
とても悔いの残る結果となりましたね。

もちろんあのシーンですさまじい集中力を発揮し
これまで空振り三振2つに内野へのグラウンド・アウトと
まったく結果を残せていなかった杉内投手から
きっちりレフトへシングル・ヒットを放ったナカジさんに
ライオンズ・ファンとしては惜しみない拍手を贈るべきです。

相手の投手も何とか得点を与えまいと最大限集中してくる、
つまり自分たちにとってはのどから手が出るほど得点の欲しい、
そんな緊迫のチャンスの場面できっちり結果を残すことこそが
チームの主軸選手としての条件ですから
ナカジさんはホントにさすがですね。

再び杉内投手、その後次の打者の剛也さんに四球を与え
降板となりベンチに戻ってきたとき悔しさをあらわにしたように
チームの軸として反省すべき点はきちんと把握しているよう。

それでこそ、ホークスのエースですね。
次の登板では必ず同じ過ちは犯さずに
きっちり修正し勝利をもぎ取ってくるでしょうね。

さて、対照的にライオンズ先発の一久さんは
結局は7回を投げ切って失点は3回先頭打者の
松田選手に浴びたソロHRによる1点だけ。

7回を投げ打者27人に対し113球。
被安打3(うちソロHR1)奪三振5ながら
ヤスさんの送球エラー1に与四球5。

奪った21のアウトのうち三振5を除くと
フライ・アウトが8(うち外野フライ7)と半数を占めます。
被安打3もすべてフライ・ボールであり
3回の長谷川選手に浴びた鋭い打球に代表されるように
野手の守備位置を含め好捕に救われたものも多い。

一方グラウンド・ボールは6つ(アウト5、失策1)ですが
2つはバントの意図のものをキャッチャー銀仁朗選手が
うまくさばいてアウトを取ったものであり
実質純粋なグラウンド・アウトは3。

そして、残りの3つのアウトはどうやってとったかといえば
併殺打によるもの1つを除くといずれも初回、銀仁朗さんが
本多選手、川崎選手の連続盗塁企画を阻止した2つでした。



与四球5とコントロールに苦しみながらも
今日は昨日から一転してライオンズの守備陣の集中力、
好プレーに大きく助けられながらうまくここぞの場面では集中し
7回をソロHRの1失点だけにまとめあげるあたりはさすが
先発の軸に名を連ねるだけある素晴らしいピッチングでしたね。



それにしても7回の杉内投手降板後の水田投手の投球を見れば
ほんとうに中継ぎって気の毒なほど“流れ”
左右されてしまうポジションなのですね。

2アウト1・2塁から1アウトもとれずに
四球・1点適時単打・2点適時単打・暴投による1失点と
一気に4点を与え結局ビッグ・イニングを献上。

これを見るとやはりゲームは軸となるべき選手たちの
期待通りの活躍があってこそ素晴らしい勝負が
展開されるのだと改めてわかりますね。

リリーフ陣の中でチームの“軸”となりえるのって
そのゲームがそれまでどんな展開できていようが
リードしていればとにかく最後そのリードを保って
チームの勝利という“結果”をもたらす、クローザーだけ。

そこには状況や相手に左右されない
自分の能力とメンタルに対する自信という“絶対的強み”が
絶対に欠かすことのできない要素。

中継ぎ投手にはそれがないのですから

チームがいい“流れ”の中ではそれに乗って好投しますが
だからといってそれは特に目立って
賞賛されるものでは残念ながらないですし

チームがそんなにいい“流れ”の中にないときには
そのチーム状況をもろにかぶって状況を更に悪化させ
なんと敗戦の矢面におもいっきり立たされてしまう。

中継ぎは、ホントつらいよ。

だからこそ、はやくそんな役どころは
自らのちからで卒業すべきもの。

【1】 ピンチを最少失点に抑える術や心構えを身につけ
長いイニングを投げ続け消化できるようになって
はやく先発ローテーションに名を連ね先発の軸を目指す。

【2】 ゲームのそれまでの展開がどうであろうと
そして自分の対する相手バッターが誰であろうとも
与えられた場所で3アウトを3人でとることを目標に登板、
それを継続しまずはセットアッパーを、そしてクローザーを目指す。

【3】 状況に左右されないだけの投球をするには
自分の能力が絶対的に不足していると思うならば
自ら“ある特定の状況”に特化し、その状況であれば
自分は絶対的強みを発揮できるという投球を確立する。

状況に左右されるようではいつまでたっても
首脳陣の、そしてメンバーの信頼を得ることはできませんし
コンスタントに結果を残し続けることもムリです。

もちろん首脳陣にとってはそんな“便利屋”って
中心選手にはさせられないどうしても必要なもの。

でもだからといって毎年中継ぎ陣が同じ顔触れでは
チームとして内部からの進化がないことの証になります。

チーム状況が悪いときのこの悔しさを必ず心に刻みつけ
シーズンが変わって自分を取り巻く状況が良くなったとしても
そこで残すことのできるそこそまあまあ合格点の成績で
満足し決断をずるずる先延ばしすることなく

自らのちからで自分の成績を最大限コントロールできるような
そんなポジション、“場”をつかみ取ってほしいですね。



Nice Game !