the missing piece | Peanuts & Crackerjack

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$ピーナッツとクラッカージャック-20090910

$ピーナッツとクラッカージャック-sl090910

今日の先発ピッチャーは西口さんでした。

来シーズン以降の起用法に対する判断材料という意味でも
彼にとってとても重要な今日のゲームでのピッチング。

結果、今日は5回を投げて91球、
被安打7・与四球2、奪三振2で自責点・失点ともに2。

QSには1イニング届かなかったもののまずまず合格点、
次の先発登板機会になんとかつなげたといえるでしょう。

これからも先発ローテーションの5、6番手のイスを
野上さんや木村さんなどの若手と争っていってほしいですね。

さて、今日も先日挙げた勝利のための2つの“方程式”を
満たすことができず、選手たちはひたすら自分たちを信じ
自分とメンバーの活躍とゲームの勝利に“賭け”るだけ。

そしてその賭けの中でもちろん心強いのは
今まで“欠けていた”ピースがまた戻ってきて
今まで通りぴったりはまりこんで機能すること。

今日、スターティング・ラインアップに
4番・指名打者で剛也さんが帰ってきました。

4回の2ランHRはさすが、の一言に尽きますね。

これで打線の核という非常にキーとなるピースが
戻ってきて攻撃陣の迫力が増しました。

現在のところ本塁打・打点のトップを走る主砲が
ラインアップに帰ってきたのですから
これほどうれしいことはないのですが

その欠けたピースがもどってきたことよりも
今日のゲームで本当に心強いなあと思ったのは

残りの“ピース”の選手たちの成長が垣間見えたこと。

剛也さんが戦線を離脱している間
なかなかHRも出ず得点力が落ち、攻撃陣が機能せず
悔しい敗戦を喫してしまうということが
度々課題としてのぼってきていました。

その中で緊急措置的にラインアップをシャッフルしたり、
経験の浅い若手を大胆に起用したりと様々な試行錯誤を重ね
ようやく一時期の深刻な攻撃陣の機能不全から抜け出し

今まではやっぱりどこか若干これまで大活躍の主砲
剛也さんにおんぶにだっこだった部分があったけれども

ようやく最近ひとりひとりが今このシーズン終盤の状況で
自分が何をなすべきか、そんな自覚と自信も備わってきて
剛也さんなしでもうまく攻撃陣が機能する兆しを
継続して見せているところでした。

剛也さんのかわりにサードを任された若い原さんの成長や
4番に名を連ね続けコンスタントに結果を残し続けた
武敏さんの活躍。

そしてこれもクリーンアップ付近で
コンスタントに結果を残し続けた義人さんと
自分の役割を再度自問自答し迷いをふっきって
豪快なスウィングとHRが戻ってきたGGさん。

そんな欠けたピースをカバーしようと
たくましく成長した残りのピースたちが

今、その欠けたピースが戻ってきたときに
以前に増しての攻撃陣の深さ、厚みとなって
より強力でより恐怖を植えつけることのできる攻撃陣へと
今少しずつ進化しつつある兆しが見てとれました。

7回の1点は1アウト後GGさんのヒットによる出塁を皮切りに
代打義人さんが四球を選び、これまた代打の友亮さんがつないで
満塁としてラスト・バッターの将吾さんの犠牲フライ。

8回の2点はナカジさんと剛也さんの連続ヒットで1、3塁とし
剛也さんに代走大﨑さんを起用、続く武敏さんの
ファイターズの右翼手紺田選手の転倒というハプニングつきでの
幸運な2塁打で一気にナカジさんの得点に続いての
大﨑さんの足でもぎとったもう1押しの逆転の2点目。

さらには得点には結びつかなかったものの
その武敏さんの代走として原さんが起用できる。

終わってみればベンチに残っているのは上本さんだけという
登録選手を終盤の重要な局面で適材適所的に起用できる、
そんな層の厚さをライオンズはこの剛也さんの離脱の間に
自然と身につけ、それがうまく力を発揮したゲームでしたね。

$ピーナッツとクラッカージャック-dc090910

もちろんその層の厚さはイーグルスの必殺仕事人集団と比べると
まだまだそこまで厚いとはいえないものの
ただある程度の時間をかけて苦しみや試行錯誤の中で少しずつ
培ってきたものだけにもちろん付け焼刃的なものは決してなく

これからも今までだと滅多に目にすることのできなかった
終盤における登録選手をフルに使った
息をつかせない集中攻撃というオプションが
ライオンズ攻撃陣に加わり

終盤での相手リリーフ陣を打ち崩しての逆転勝利、という
シナリオも首脳陣に、そして選手たち自身のイメージとして
どんどんハッキリと描くことができるようになっていくでしょう。

これはほんとうに楽しみですね。

そう、ほんとうにたいせつなのは
欠けた足りないかけらにこだわってそれをひたすら
自分の一部として探し続けることではないということ。

欠けたピースが戻ってくればそれで自分たちは
ようやく“完璧な”快適な理想の姿になるかといえば
残念ながらそうではなく、戻ってきたら戻ってきたで
う~ん、やっぱりここも足りないなあ、欠けているなあと
物足りない部分は次から次へと見えてくるもの。

ボカチカさんが、グラマンさんが、清水さんが、
平尾さんが、小野寺さんが、岡本慎也さんが、
そしてまだ見ぬ左の大砲や信頼のおける抑えが、、、

でもそんな“都合のいい”ピッタリのピースが運よく
見つかったり戻ってきたとしても

またどこかのピースが欠けたり機能しなくなったりして
結局何も変わらずうまくいかないことって
ホントたくさんあります。

だからこそ欠けたなら欠けたなりにまずはその
欠けたままの自分をきちっと正面から見て
そんな自分を楽しみながら今自分にできることを
ひとつひとつ試行錯誤しながらこなしていく。

そんな残りのピースたちの成長があってはじめて
欠けたピースが戻ってきたときに

自分はこれまでに経験したことのない
また新たな自分の強さや成長に気づき、
それを貴重な経験とすることができるのです。

さて、終盤の選手層をフルに使った一気の逆転劇が
攻撃陣のオプションとして有効に使えるようになると

それは一番の "missing piece" である
ライオンズリリーフ陣にも当然いい影響を及ぼします。

誰がいないから、その穴をなんとか必死にふさいで
ひたすら耐え続ける、といったイメージではなく

今1軍で登録されている救援陣が
ライオンズの明日を担う“ベスト”の選手たちなのです。

今どんなに絶対的なクローザーも最初は同じように
未熟だったりうまく機能しなくなっていたりした
ひとつのちっぽけなピースだったのです。

近い将来自分がクローザーとして信頼を一身に受け
最後のドアを閉め勝利をもぎ取っていく姿をイメージし
1つ1つ自分の納得できる投球を積み重ねていってください。



Nice Game !