短期決戦と勝負強さ① | Peanuts & Crackerjack

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Dedicated to the Saitama Seibu Lions organization and its players, baseball itself, and those who want to know what counts most in a given situation you are in and to make right decisions in a confident manner everytime. May the 'dose of luck' be with you!

【ひとつの“出会い”があたえてくれた“きっかけ”】


わたしのスポーツに対するみかたを大きく変えてくれたのは
1994年サッカー・ワールドカップ・アメリカ大会の
決勝トーナメント1回戦、イタリアvsナイジェリアのゲームにおける
ロベルト・バッジョ選手の試合終了直前の同点ゴール。

低調だった予選リーグ、精彩を欠き無得点と結果を出せず
GKの退場時には控えGKのかわりとしてベンチに下げられる屈辱も。

そしてこのゲームでも先制を許し
反撃の切り札として投入されたゾラ選手が退場となり
1点ビハインドのまま10人で戦わなければならない苦しい状況。

まずイタリアが勝つ雰囲気は感じられず
次第に集中力散漫になりながら観戦していたところで
バッジョ選手が冷静に、ゴール隅にピタッとコントロールされた
まさに起死回生乾坤一擲の同点ゴールを決めたのです。

その時の衝撃は今でもまざまざと脳裏に焼きついています。

それまではスポーツといえば漫然となんとなく単純にミーハーな
ハイライトをみて一喜一憂するだけのライオンズ・ファンで
たいしてスポーツ観戦に大きな魅力を感じることもなければ
そこから何かを得ようという考えも持ったことはありませんでした。

しかし、それ以後わたしは
世界最高峰のスポーツの魅力に
どんどん惹きつけられていくようになりました。

NBA、セリエA、プレミアリーグ、ユーロ、NFL、MLBなどなど、

数えればキリがありませんが
ともかくわたしの興味関心はひとつにしぼられ
そのテーマを中心に追い続ける日々に変わったことだけは
疑いの余地はないようです。

それは

“このひとは、このチームはなぜこんなにも勝負強いのか?”

このテーマなのです。

そしてそれから十数年。

もちろんスポーツだけではなく
自分が経験し感知しえるほとんどすべてのシーンで
このテーマがアタマから離れたことはなかったように思います。

今回、北京オリンピックにおける
野球およびサッカー日本代表の観戦ポイントももちろんそこにあり

サッカー3試合および野球9試合を
結果のハイライトに頼ったり
権威のあるひとの解説を鵜呑みにしたりすることなく
試合開始から終了までじぶんの眼と感覚でとらえようと試みました。

“決定力不足”や“タイムリー欠乏症”の
蔓延するメカニズムは何だろうか?

クラッチ・パフォーマーの共通する特徴は何で
それは明確で具体的なコトバであらわせるものだろうか?


もちろんたかが数十年で
最終的な結論にたどり着くわけもないのですが

これからもっと、少しでもそのゴールに近づけるようにするためにも
今の時点での考察を大きく2点に分けて整理してみたいと思います。