大人バレエ上達の秘訣: 教師が教える効果的な練習方法と感動の瞬間 | バレエの悩み解決&情報公開

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自分自身が元バレエダンサーでヨーロッパの某国でバレエ学校の留学経験やバレエのカンパニーの経験をもとに、もっとバレエがうまくなりたい、上達したいという願いのお手伝いをするための情報を更新しています。

大人バレエを始めることは、多くの人にとって新しい挑戦です。一般的には次のように思われることが多いようです。

 

年齢を重ねてから新しい趣味やスキルを学ぶことは、自己成長につながり、心身の健康にも良い影響を与えます。特にバレエは、身体の柔軟性を高め、姿勢を改善し、音楽に合わせて美しい動きを表現することで、日常生活においてもポジティブな変化をもたらします。

 

ここではごく一般に思われていることから一歩深くふみこめ、成人されてからバレエをスタートされた生徒さんの経験を踏まえながら、大人バレエの上達の秘訣として、効果的な練習方法と、その過程で感じることができる感動の瞬間について、バレエ教師の経験をもとに少しお伝えしたいと思います。


これだけは押さえておきたいバレエ基礎技術

 

バレエを学ぶ上で最も大切なのは、基礎技術の習得です。正しい姿勢や基本的なポーズを身につけることで、より複雑な動きへの理解が深まり、怪我のリスクも減少します。基礎技術はバレエの「言葉」のようなもので、これをマスターすることが、表現豊かな「文章」を創り出す第一歩です。ここまではどの方もスタート地点は同じです。
 

初心者が最初に習得すべきバレエのポーズとは


バレエの基本となるポーズには、プリエ(膝を曲げる動作)、タンデュ(足を伸ばす動作)、リレベ(かかとを上げる動作)、グランプリエ(深く膝を曲げる動作)などがあります。

これらの動きはバレエの基礎であり、全ての動きの出発点となります。特にプリエは、バレエの多くのジャンプやターンの前に行われる準備動作であり、膝や足首への衝撃を和らげる大切な役割を持っています。複雑なパや動きの中に必ず現れているバレエの動作になるからです。

アンディオールを自然にできるようになるというバレエの土台ができているという条件の元、これらの基本ポーズと動作のマスターを正確に、そして美しく実行できるようになることが、年齢に全く関係なくバレエの上達への第一歩と私は認識しています。

 

バレエ技術向上のための家での練習ルーチン
 

スタジオでのレッスンだけでなく、家やスタジオをレンタルして自主練習も大人バレエの上達には欠かせません。

 

家でできる練習としては、バー(または椅子の背もたれなど)を使ったプリエやタンデュの練習、ストレッチで身体の柔軟性を高めることが挙げられます。

 

youtubeで好きなバレエダンサーの動きをみて、良いイメージを頭の中で描いてイメトレもかなりの効果を増します。

 

 

また、バレエの動画を観ながらポーズを真似ることで、視覚的にも学び、理解を深めることができます。この時は、動画を遅い速さで見ながら、詳しくどのように体のパーツを動かしているのか? 等、いろいろ考えることも大切です。

 

そして継続することが何よりも重要で、毎日少しずつでも練習を続けることで、徐々に技術が向上していきます。

5分でも10分でもルーチンとして、床にゴロゴロしながらバーオソル(フロアーバレエ)を行いながら、筋肉をバーレッスンと同じに動かしていくことも十分効果があります。
 

大人バレエの生徒さんが感じる上達の瞬間

上達を感じる瞬間は、しばしば授業中の小さな成功体験によってもたらされます。例えば、以前は難しいと感じていたポーズがスムーズにできるようになった時、または、バレエ特有の流れるような動きを自然に体現できた時などです。

 

これらの瞬間は、技術的な向上だけでなく、バレエにおける表現力や音楽性への理解が深まったことを示していると多くの人が実感していることでしょう。


バレエで身につく美しい姿勢とその効果

 

バレエを続けることで、多くの生徒が身につけるのが、美しい姿勢を常に自然に維持していることです。バレエの基本となる正しい姿勢は、日常生活においても肩の凝りや腰痛の軽減につながります。

 

ケガ予防や美容目的に絞っても、生徒の方々がこの変化に気づいた時、彼らはバレエが単なるダンス技術以上のものであることを実感します。美しい姿勢は、自信と落ち着きをもたらし、人々の視線を引きつける力が十分にあります。

 

練習の成果が感じられる瞬間とは: 教師からの視点

 

大人がバレエを始め、上達していく過程は、個々によって異なりますが、共通して感じられる上達の瞬間があります。

 

例えば大きな技、ピルエットができた、パッセバランスがいつもより長くできた、足があがるようになった、アンディオールがいつもより開くようになった・・・多々、こういう大きな上達も嬉しいことです。

 

このような目に見えてすぐわかる上達は、時間とともに正しいアンディオールが身についていればできることなので、年単位で時間をかければご自身でもすぐに感じることではないでしょうか?

 

でもこれらの瞬間は、生徒さんが自分の進歩を実感し、バレエに対する情熱がさらに深まる大切なタイミングです。何より教える立場として、これらの瞬間を共有できるのは、とっても喜ばしいことです💛


個人的に、個々に付け加えるとしたら、上記のようにすぐに他人にでもはっきりとわかるテクニックだけではなく、教える側として特に心に残るのは、生徒が自身の成長に気づき、新たな目標に向かって意欲的になる瞬間です。

 

たとえば、今個人レッスンを受けて下さっているMさん。

 

バレエのステップを踏みながら、上半身や肩甲骨から腕を滑らかに自然に、そしてエレガントに音楽と完全に一体となった動きを見せたちょっとした瞬間や、ポワントからプリエしておりる瞬間にドゥミを通して引き上げもでき、ドンと音がしないようにルルべができた瞬間、アラベスクで立つ瞬間に決まったポーズでなく、音楽に合わせて伸びがみられる瞬間、つまり音をひっぱる瞬間、他、基本をマスターしたうえでのこういったさらに上級でちょっとみただけでは分かりづらい上達技術が見えた瞬間、かなり喜びを覚えます💛

バレエを通じて得られる喜びや感動は、技術的な向上だけではなく、内面的な成長や自己発見に深く関わっています。大人バレエの生徒が経験するこれらの瞬間は、バレエが単なる趣味を超え、生涯にわたって楽しめる情熱へと発展する可能性を秘めているといえるでしょう。