AZERAI
そっとTOVIさんがメモを渡してきた
TOVIさんとはアマンジヲのトムさん担当の
日本語対応のゲストアシスタントだ
「私たちはゼッカのアマンが大好きです」
ゼッカの話をする時のTOVIは
子供のような無邪気な顔をする
我々は滞在中何度もゼッカの話をした
アマンジヲのロビーには
ゼッカの言葉が展示されている
サンスクリット語の額の
英語に翻訳したコピーを
レセプションの若い女性スタッフが
「どうぞ」と持ってきた
「先日ゼッカさんファミリーに会いました
娘さんの結婚式パーティをアマンジヲで
とっても楽しいセレモニーでした」
懐かしむように少し寂しい顔をして
デスクに戻っていった
アマンの創業者エイドリアンゼッカの作り出す世界が
我々アマンジャンキーは好きで滞在するのだが
アマンのスタッフもまたゼッカを尊敬している
実は現在のアマンに
創業者エイドリアンゼッカはいない
3年ほど前に
現在のロシア人オーナーとの
戦いに敗れ...アマンを去ってしまった
(ゼッカがアマンから去るのはこれで2回目)
ある時を境にアマンは「質が下がった」と
言われるようになる
一度目のゼッカ退陣はイメージ低下を恐れ
公には発表さててなかったが
優秀なスタッフが去り、利益追求のホテル経営は
アマンジャンキーは敏感に反応したようだ
ゼッカを呼び戻そうと投資家や富裕層が
アマンの株を買い占め
2年後に再びゼッカはアマンに返り咲く
今から3年前にそのゼッカがまた去ってしまった
TOVIが悲しそうな顔して
「本当は私もゼッカについて行きたかった
だけど私はこの生まれ故郷から離れられない」
続けて
「何人かの優秀なスタッフがゼッカに
ついて行きました」
そのゼッカがアマンを去り
いよいよホテルを開業させた
それが
AZERAI
エイドリアンゼッカの頭文字AZ
TOVIがブータンに一号店を作りました
とちょっと嬉しそうに話す
アマンのようなシンメトリーな世界
ゼッカらしい美しい世界
「手軽な価格でラグジュアリーの滞在を」
というのがゼッカのコンセプト
一泊3万円代という設定は
アマンジャンキーの人たちには
さぞ驚きだったことだろう
彼がエイドリアンゼッカである
インドネシア人の母とオランダ人の父親の間に生まれる
この決して気取ってない風貌が好きだなぁ
しかし....実はこのブータンのAZRAIは
すでにゼッカの手にない...
どうやら売ってしまったようだ
今は
アバニ+ルアンパバーン ホテル
という名になっている
何やってんだか?
何がしたいんだ?
とうとう血迷ったか?ゼッカさん??
と思ったら
実はちゃっかりベトナムに
AZRAI
をオープンした
これまたシンメトリーな世界
なかなかいい雰囲気だ
カントーという
あまり聞いたことない地名
街にはメコン川が通っており
水上マーケットで有名だそうだ
そのメコン川に小島があって
その島が
AZRAI
の土地となってる
ここは一泊2万以下だ
しかも何人かのアマンの元スタッフが
ゼッカと共に運営してると思われる
ちなみに現在のアマンは
ウラジミール・ドローニンという
ロシア人の不動産王
ナオミキャンベルの彼氏といえば
知ってる人もいるかもね?
通称ロシアのトランプ
とにかく派手好きで
パパラッチの格好の標的になる人らしい
⇧彼のロシアの家だってさ...
ザハ・ハディド氏設計
(ザハ・ハディド氏は東京五輪の
当初の新国立競技場のデザインをした人)
アマンのトムさん担当スタッフTOVI曰く
「マフィアみたいな方です....」だとさ
こう書くと現在のアマンは
もうアマンでなくなったと
なるわけだが...
ゼッカと違い
この方...アマンの経営なんて
片手間の投資の一つでしょうから
現場であるアマンには
事細かに口出ししないようで
今のところ...
アマン文化を継承してくれてます
未だ
ゼッカの格言が
アマンジヲに掲げられてるとこも
「アマンジャンキーを敵に回さない」
戦略かもしれませんね?
ただ今後はわかりませんね...
ベテランスタッフが去ったら
ただの高い箱となるかもしれないし...
またまたゼッカの再々登場になるかもしれない
とにかく今
私はバリ島を去り
ブータン,..,.いやベトナムに行きたい!
そう思う理由が
AZERAI
だということだけは
確かです^^