年賀状をつくるために家族写真を撮った


いろいろ考えたが、撮影場所は、自宅のリビング。


無垢の杉床の上に真っ白なソファ。


バックの壁は、白く塗られた漆喰の壁。


その場所だけは、少しだけオシャレに見える。


三脚を立て、デジカメをセルフタイマーに合して、シャッタ-を押す。


仕上がりを見て妻が、赤いセーターを着たので太って見えるから、この写真は嫌だという。


妻が黒いセーターに着替えて、再開。


今度は、ムスメのポジションが少し前になって、顔が大きくなるから、この写真はなし。


次に、我が家の愛犬・ナチューが、前を向いていなかったからボツ。


その次は、ムスコがかっこよく撮れてないからと、もう一枚。


そのまた次は、ボクの足の開き具合が、オカマっぽく見えるからダメ。


そうこうしているうちに、撮った写真は、全部で48枚。


それでもみんなが、ベストショットといえる仕上がりは皆無。


とりあえず、疲れてやめた。



毎朝、60分以上かけて学校に行く仕度をする、ムスメ。


その大半は、顔の手入れのだ。


何故そんなに時間がかかるのか、今でもわからない。


とある朝、


「お父さんそんなカッパみたいな頭、変だよ」。


ボクのぺったんこになった髪の毛に、ワックスをぬり始めた。


気がつくと、パンクのような、ツンツン頭に…。


この状態で会社にいけるか、と思いながらも


「サンキュー」


言ってしまった。

夜、洗濯物を干すように妻に頼まれた。


信州の冬はハンパじゃなく寒い。


この季節になると、一晩中、除湿機をかけて乾かす。


一つずつ、洗濯機から中のモノを取り出していくと


黒い大きな塊の服が出てきた。


その塊の裏地はピンク。


よく見ると、ムスメのパジャマだ。


彼女は、黒とピンクの重ね着をしてそのまま洗濯機に入れたのだ。


同じくズボンの塊も出てきた。