ビールを頼んだ後、ヤマちゃんに電話をした彼
「聞けよ、ヤマに!」
そう言って偉そうに携帯を私に渡す彼を睨みながら電話に出ると・・・
「ぶっ、ははっは・・・」
ヤマちゃん、爆笑中です・・・。
「笑いすぎ・・・」
「だって・・・オワリがめっちゃ必死やから・・・」
確かに、必死すぎるけど・・・
「マジでヤってないと思うで・・・
俺、先に帰ったから微妙な感じになるかもやけど・・・
飲んでる時もそんな雰囲気なかったし、
まぁ、最初はいつものアイツで多少なりともデレっとしてたけど
途中からヤバイって思ったんか
押せ押せな感じの彼女にひたすらひーやんの話聞かせてたし・・・
俺が持ち帰った子が『あれ、最悪ですね』って引いてたくらいやし(笑)
まぁ、大丈夫ちゃう?
俺に免じてそろそろ、許したって!」
そう言って電話を切ったヤマちゃん。
1年も付き合ってるし、多少なりとも情もあった訳で・・・
まぁ、潔白やっていうのは最初からわかってたから
「な!ヤマも違うって言ってたやろ?」
必死になる彼を冷たい目で見ながら
「もうええわ・・・」
「えっ・・・どっちの意味?」
「もう、この話終わる・・・めんどくさい・・・」
そう言った瞬間、ニヤっと笑って
「お前・・・俺のこと、かなり好きやろ?」
「はぁ~?」
「ごめん・・・調子乗った・・・。
っていうか、結婚でけへん理由まだ聞いてないけど!」
「うっざ!」
「ウザいて何やねん!
人間性って何?それが理由?」
「それ以外に理由ないやろ・・・」
「キクリンとの話聞いた時に、
結婚する相手じゃないって悟った・・・
もう悟り開いてるから何しても無理やで・・・
結婚したいなら他行って・・・」
思い当たる節があるのか、若干項垂れて
「頑張るわ・・・」
って呟いた彼に
「あっ、それと・・・」
そう声を掛けた私に顔を上げて目を向けたヤツに
「当分、私に指一本触れんといてな!」
「はぁ~?何で?」
「何で?体の相性合わんねんやろ?
我慢できんようになったら、一人で頑張り!」
「意味分からん・・・」
「そのままの意味で受け取って・・・」
「じゃなくて!何で?
誤解解けたんじゃないん?」
「解けたとかそういう問題じゃなくて、
私のプライドの問題やし・・・
それに、そのくらい誠意みせてもいいんじゃないん?」
「誠意って・・・」
「意味分からんなら帰って辞書で調べ!」
「意味分かってるよ!分かってるけど・・・
マジで?指一本って・・・どっからどこまで?」
「全部!!」
「お前・・・最悪やわ・・・」
「お前の方が最悪やろ!
残念やったな・・・こうなるって分かってたら
あの子に手出してたらよかったのに・・・」
「はぁ~?
俺の一途さナメんなよ・・・」
「キッモっ!!!!!」
と言う訳で、浮気の代償を払うことになった彼は
その後、3カ月ほど私に指一本触れることを許されず・・・。
そして、いよいよプロポーズ大作戦へと・・・