ピグの怪談エリアが終了してしまったので、用意していたネタを1本投稿します。
映像コンテンツの
営業をしているKさんは、
会う度に体型がスマートに
なっている。
食事ですか?
それとも運動ですか?
日頃の運動ですよ。
やっぱりそうなんですねー!
ジムに通っているとか?
それがですね・・・
Kさんは神妙な顔で
話し始めた
わたしね
結婚を機にマンションを
買ったのです。
10階建ての8階。
でも安月給だから
郊外の古いマンションしか
買えなくて。。。
その日は
お得意さんの接待で
終電を逃してしまい、
タクシーで帰ったのです。
タクシーを降りると、
明日の
仕事のことを考えながら、
マンションの郵便受けを覗き、
エレベーターのボタンを
押しました。
エレベーターはすぐに
降りてきました。
ドアが開いたので
乗り込もうとすると、
中は満員の人で
すし詰め状態。
老若男女さまざまな人が
乗っています。
おばさんの下には小学生くらいの
男の子の姿もあり、
サラリーマン風の男性や
おじいさんも乗っています。
Kさんの乗る隙間は
どこにもありませんでした。
しかし満員のせいか、
薄暗くて顔がよくみえません。
目の前のおばさんが尋ねてきました。
乗りますか?
いっぱいなので、次に乗ります
ドアが静かに閉まり、
エレベーターはそのまま下がり始めました。
あれ?
ここは1階。
このマンションに
地下階なんてあったかな?
エレベーターの上の階表示を見ても
1階から10階までしかありません。
今のエレベーターは
どこへ行ったのだろうか?
Kさんがエレベーターの下を
覗き込もうとした瞬間、
上からエレベーターが降りてきて、
ドアが開きました。
明かりに煌々と照らされている
中には誰も乗っていません。
Kさんは階段で
自宅のある8階へ上がりました。
それ以来、エレベーターに乗るのが怖くて。
Kさんは照れながらそう言うと、
お茶を一口飲んで
次の営業先へ向かいました。
もちろん、エレベーターを使わずに階段で。
元ネタはやはり怪談のバイブル「新耳袋」。うろ覚えアレンジです。Kさんは架空の人物です。