川崎市川崎区の白井秀征容疑者(27)は、以前、交際していたアルバイト従業員の岡崎彩咲陽さん(20)の遺体を自宅に放置した疑いで逮捕され、5日午前、検察に送られました。

調べに対し、容疑を認めていて、その後はあまり調べに応じなくなっているということです。

容疑者は3日、滞在先のアメリカから帰国し逮捕されましたが、捜査関係者によりますと、自身の家族から「自宅から遺体が見つかり、大変なことになっている」などと連絡を受けて急きょ帰国したということです。

出国したのは4月上旬で、容疑者は、この前に行われた任意の事情聴取で岡崎さんが去年12月に行方不明になった当日の朝、職場付近で待ち伏せしたことを認めたということです。

警察は、当初は、アメリカに滞在することでさらなる追及から逃れようとしていたとみて調べています。

桶川ストーカー殺人事件遺族「被害者の訴え真摯に向き合うべき」

 

川崎市で女性の遺体が遺棄された事件について26年前、ストーカー被害のすえに娘を殺害された「桶川ストーカー殺人事件」の遺族は、「被害者たちはおびえて恐怖にさらされてうまく説明ができないこともあり、話をきちんと聞いていれば、事件を防げたのではないか」などと指摘しています。

1999年、埼玉県桶川市のJR桶川駅前で女子大学生だった猪野詩織さん(当時21)がストーカー被害のすえ、殺害された事件は、当時の警察の対応が不適切だったとしてストーカー規制法が成立するきっかけとなりました。

父親の猪野憲一さんはストーカー被害をなくそうと、今も警察や学生などに講演活動を続けています。

今回の事件について猪野さんは「20歳の女性が事件に巻き込まれたと聞いて、詩織の顔が浮かびました。また起きてしまったのか、助けられなかったのかと残念でしかたがない」と話しています。

また、女性は、去年9月に、逮捕された元交際相手に暴力を振るわれたなどとして、警察に被害届を提出していましたが、その後、この届は取り下げられました。

この点について猪野さんは、「被害届が取り下げられた時点で、プロの警察官であれば、裏には何かあるのではないかと話を聞き、被害者が訴えたことに対して真摯に向き合うべきだった」と指摘しています。

さらに、女性が、去年12月に最寄りの警察署に「男が近くにいる」とか「つきまとわれている」といった内容の電話をかけていたことについては、「一般市民が警察に話をすることはハードルが高いが、今回、被害者は勇気をもって電話をした。被害者たちはおびえて恐怖にさらされてうまく説明ができないこともある。こうした点を踏まえてきちんと話を聞いていれば、事件を防げたのではないか」と指摘したうえで、「警察には市民のことを考えているのか胸に手を当てて考えてほしいし、今回の対応に対する是非は問われるべきだ」と話しています。




ストーカー対策などの経験が長い警察OBの1人は、今回の事件の対応について「一時的にでも暴力行為について被害届が出ていたのであれば、加害者を検挙するなど積極的な対応をすべきだった。

被害者の命を守るためには警察が取れる裁量の中で可能な限り強い対応をすべきだった」と指摘しています。