(2004年)の2月、警察の組織的な裏金づくりを告発した原田宏二氏(83)
原田氏は北海道警察(道警)の機動捜査隊長、警務課長、札幌西警察署長、防犯部長など重要ポストを歴任し、釧路方面本部長を最後に退職した。退職時の階級は警視長(警視総監、警視監に次ぐ階級)。その後は安田生命保険(現・明治安田生命保険)の参与となり、第2の人生を歩んでいた。「実名・顔出し」で組織的な警察の裏金づくりを告発したのは、第2の人生に踏み出していた時期である。「原田証言」が大きな力となって、道警は最終的に3000人余りの警察官・職員を処分し、総額約9億6000万円を国庫などに返納する事態になった。