朝鮮人虐殺すら否定する保守系団体は19年、東京都墨田区で開かれた犠牲者追悼式の近くで「犯人は不逞ふてい朝鮮人、朝鮮人コリアンだったのです」などと発言。都は翌年、ヘイトスピーチ認定をしたが、小池百合子都知事は17年以降、この式典への追悼文送付をやめている。
 20年には川崎市ふれあい館に「在日韓国人をこの世から抹殺しよう」と書かれたはがきが届く事件があった。21年には、名古屋韓国学校や京都府宇治市のウトロ地区の家屋などに放火する憎悪犯罪(ヘイトクライム)も起きた。
 中国人に対しても、20年に東京都港区の街宣活動で「支那人をたたき出せ」「鬼畜支那人を叩き出せ」との言動があり、東京都がヘイトスピーチと認定している。

◆事実を認めないことは「セカンドレイプと同じ」

関東大震災犠牲者のために中国から贈られた「幽冥鐘」の前で追悼する中国人犠牲者遺族ら。中国人の追悼碑はまだない=2015年9月5日、東京都墨田区の横網町公園で(木野村間一郎氏撮影・提供)

関東大震災犠牲者のために中国から贈られた「幽冥鐘」の前で追悼する中国人犠牲者遺族ら。中国人の追悼碑はまだない=2015年9月5日、東京都墨田区の横網町公園で