「ゴキブリ、ウジ虫、朝鮮人を一匹残らず叩きつぶせ」――。在日韓国・朝鮮人が多い居住区として知られる東京・新大久保で一六日、こうした民族差別の「ヘイトスピーチ」を大音響でまき散らす「在日特権を許さない市民の会」(在特会)のデモが行なわれ、これに抗議する市民を襲撃するなどして同会の高田(通称・桜井)誠会長ら計四人のメンバーが逮捕された。

以前から「民族差別を煽る」として国会でも問題になった在特会の活動だが、五月のデモと比べて三分の一ほど減った約一五〇人が参加。これに抗議して、「差別反対」といったプラカードを沿道で掲げるなどした市民の数は約三五〇人にのぼり、人数的に圧倒した。

参加者によると、当日は小競り合いが多発したが、ほとんどは在特会側が殴りかかるなど手を出すケースで、体当たりをされた若者が昏睡状態になり、救急車が出動する一幕も。