清水さんは2016年、飯田市の「平和資料収集委員会」が主催する平和資料展に家族で参加し、元731部隊隊員の胡桃沢正邦さんが残したメスなどの証拠品を見て、自分が731部隊の隊員だったことを公表すると決意。平和活動で日本軍の細菌部隊の犯罪を明るみに出した。以来、731部隊での経験を話す講演を続け、23年だけで6回演壇に立った。

   「事実は事実として厳粛に受け止めるべきだ。二度と戦争をしないことこそ、くみ取るべき最大の教訓だ」と語る清水さんは、軍事力強化を続ける近年の日本の現状を深く憂慮している。(記者/郭丹、李光正)