正月に録画しといたテレビドラマ版「悪魔の手毬唄」を、
今日やっと見ましたが、思いのほか良かった!
原作ファンの私は、金田一耕助シリーズといえば、やっぱり市川崑監督。
世界観と石坂浩二さんの金田一役が、原作にピッタリ合い過ぎるので、
他のシリーズを見るとなかなか違和感が残ってしまう。
今回のフジテレビのドラマ版は、稲垣版金田一での5作目。
前回の「悪魔が来たりて笛を吹く」は、大袈裟な演出やCGが、
ちょっと出演者とかみ合ってなかった気がしたんだけど。
今回はCGは、おどろおどろしさをだすために押え目にしてあって、
そしてそれを上回る出演者の濃さよ!
いわゆるドンファン役の谷原章介さんも、
ああこの人だから、村の娘が皆んな惚れちゃって
悲劇に繋がったんだなー、と思わせる説得力のある男前ぷり。
そして圧巻だったのは、やっぱり主役のかたせ梨乃さん。
昔から大好きだったけと、より今回でベタ惚れです。
若いころの役も、ネタばれになるからはっきり言えないけど、すごい年上の役もばっちり。
ラスト原作にはない(というか描かれてはいない)
かたせさんの独演会状態の長いシーンがあるんだけど、すごい良かった。
あとは…橘署長役の塩見三省さん。濃いよー顔が。好きだなぁ。
原作では、その地方によって懇意にしてる警察官が違うので、
橘署長で統一されてるのはフジ版のオリジナル。
基本的には原作に忠実に、が希望なんだけど、
塩見さんが毎回見られるからこれだけは例外で。
まわりが濃いと、コミカルな稲垣版金田一耕助がとても生きてて。
市川崑監督亡き今、やっぱりこれからの金田一シリーズは、
金田一役はちょっと情けない飄々とした役者さん。
で、脇役ががっつり濃い演技の役者さん。
で、これからもどんどん作って行ってほしいなぁ。