

202号線の風になった

深夜3時過ぎ…
練習後、ふと寄り道したくなって警固公園にいったら、どこからともなく歌声とギターの音色が聴こえきた。
一見、冴えない男の子。
いや、もうおっさんに差し掛かろうとしてる年頃。
その風貌は結成当初の不細工チーム鯔組・リーダーに君臨していた『のびた』のようだった。
「先輩っ!」
思わず声をかけそうになったが、彼は『のびた』ではなかった。
眼鏡じゃなかったし、何よりも短パン姿ではなかったからだ。
(そういや脱退理由は短パンじゃなくて普通のズボンがはきたいんだ!…だったかな。)
そんな不細工チーム元リーダーに似た、しがない、さすらいミュージシャン。
不器用な彼のプレイに立ち止まる人はいなかった…
ただ一人を除いて

なんとすんごい綺麗なキャバ嬢風美女がちょこんと腰掛け、彼の音楽にうっとりしていたのだ
これだ…これは間違いない

よぉし、俺もギター一本で路上ライブだ

これで綺麗なお嬢ちゃん達を根こそぎいただくぜ!
…あっ、俺、ギター弾けないんだった。
膨らみに膨らんだ俺の期待が少し冷たくなった秋風で一気に吹き飛んだ…