アメリカ大統領とスタッフ達の物語
第5話 ドナの日記
今日は日曜日
スタッフ達は出勤しているが
私服の儘でリラックスしている様だが…………
教会での銃撃事件発生で記者会見に当るCJ
行政監視委員会で質問を受けるドナ
教会の礼拝に参加した大統領夫妻
感想に食い違いは有るものの
喧嘩している訳ではなさそうだが
大統領の饒舌にうんざりする夫人www
被害者の女の子が亡くなった事を報告され
会見に臨む大統領
宣誓下のもとに証言を始めたドナ
先ず質問したのはデートの相手クリフ
他の質問者から
幾つかの質問に淡々と応えるドナだが
「日記を付けているか」
との質問に「いいえ」と答えたドナ
其の返答に反応したクリフ
久しぶりに帰国した記者がCJを訪ね
部長の発言に関してのコメントを求めに来た
サムは議員の秘書と交渉中
議員が望むのは法定貨幣改正法案への協力
その趣旨は1セント硬貨の廃止だ
儂も日本の1円と5円は
廃止しても良いと考えている
10円以下は切り上げて呉て良いと考えている
大統領執務室に呼ばれて
やって来た副大統領に
大統領が銃撃事件が起こった
テキサスに行って欲しいと頼む
「私がテキサス出身だからですか」
「あぁそして副大統領だからだ」
だが副大統領は苦い顔
その理由は
ライフル協会を敵に回したくはないから
補佐官の面会相手は軍のアダムリー
階級は判らないがトップ辺りか
戦争犯罪裁判に関する
大統領のスピーチ草稿に苦言を呈し
話し合いが始まる
部長の発言は下級職員との他愛ないものを
誰かが記者にリークしたものらしい
部長が秘書のジンジャーに命じ
全員を集める様に指示を出す
「来ないヤツはクビだ」
ドナのアパート前で
待ち構えていたクリフが言う
「嘘を吐いた理由を知りたい」
君の部屋で日記を見たんだと
断言するクリフに
日記は無いと言い切るドナだが
クリフは彼女を想って穏便に済ましたい
だがドナは言う
「下着を探している時に日記を見た」
なんて言えるのかと
お互いに庇っていたんだね
大統領と副大統領の議論を聞くと
同じ民主党員と雖も
銃規制に関しては
意見が反対の様で
折り合いは着かない
「今行けば自殺行為だ」と副大統領
「だからこそ効果が有る
敵対する連中を前に発言をすれば
勇気の証明になる」
「テキサスでは違う」
「信念を訴えるんだ」
「それはあなたの信念でしょう」
「そうだっ忘れていた」www
「大統領、銃の所持者を
危険人物扱いしても無駄です
特に南部では銃は伝統なんです
父から息子に受け継ぐ遺産なんです」
「開拓時代は終わった、銃は不要だ
9歳の子供が犠牲に為ったんだぞ❗️」
「斧で殺人事件が起きれば
斧も規制しますか❓️」
なるほど
アメリカ人の銃に対する考え方の
片鱗を見たね
此の議論を勿と聞きたい処だ
補佐官とアダムリーも揉めていた
「大きな犯罪を裁く機関が必要なんだ
例えば組織的な民族の撲滅や
奴隷制に拷問やテロリズム
こうした犯罪には常設の機関が……」
「国家の主権はどうなる❓️
アメリカには自らの政府と
法律に対する責任がある
国連は民主的な組織ではない‼️」www
其の通り
ましてや其の下部組織で
人権なんちゃら委員会なんて
単なるロビイスト団体に成り下がっている
戻ったドナがジョシュに
日記に関して嘘を吐いたと告げる
「大統領を追及している相手に
材料を差し出したんだぞ」と
怒鳴るジョシュに
「どうすれば良いの?」とドナ
そして今は
怒っているジョシュだが
それでも彼は善後策を考える
部長が集合した
スタッフ達を前にして語り出した
「古い諺が有る
喋る者その意味を知らず
知る者しゃべらず
だがマスコミは
コメントさえ取れれば気にしない」
「我々は仲間だ
ひとつのチームだ
勝つも負けるも一蓮托生だ
共に喜び悲しむ
此のチームが嫌いなら抜ければ良い」
「スクープや特ダネを知っていれば
記者に言いたくも為るだろう
だが其れはチームを売ることになる」
「魔女狩りをする気はない
だがコレだけは言いたい
私は君達を信じている
君等の為なら何でもする」
記者を呼び
部長の発言について説明するCJ
だが記者は受け流した
「僕はゴシップに興味はない」
おおっ
是ぞ善きジャーナリストだ
大統領と副大統領の議論も続いていた
「自衛の為ならなぜ銃を隠す❓️」
「問題なのは
銃を持つ権利が脅かされる事です」
「其の権利を認めた憲法修正第2条は
警察はおろか
外灯も無い時代に作られた物で
もう自衛する必要はない」
到頭過去の事まで持ち出して
喧嘩腰に為る大統領
「私の副大統領は楽じゃないか」
「えぇまったくです」
「だが君が
副大統領としての指名を
受ける為には私が勝つしかない
「えぇそしてあなたが
勝つ為には私の力が必要だ」
「あぁ、だからテキサスへ行ってくれ」
「指名を約束してくれるなら」
「あぁ」
いつも誰に対しても
人当たりの良い大統領だが
何故か副大統領には冷たいのは………
夜の公園
ジョシュが呼び出したクリフに
日記を渡し1人で読む様に言い渡す
「上手くいくさ」と
ドナを慰めるジョシュ
補佐官室ではまだ続いていた
「米兵が戦犯法廷で裁かれたら
力尽くで救出せよと求めている」
之を手前勝手と非難すべきか❓️
兵隊を守った素晴らしい国と云うべきか❓️
まぁダブルスタンダードなのは間違いないが
軍人にとっては良い上官なのだろう
補佐官との議論は行き詰り
何かを決断した様に
アダムリーが言い出したのは
元兵士だった補佐官への痛撃な事実だった
元戦闘機乗りだった補佐官が
攻撃したのは軍事基地ではなく
民間人の居るダムだったと告げる
「どうして今頃になって言うんだ‼️」
「君も戦犯として
裁かれていたかも知れない
何故なら戦争は全て犯罪なんだ」
そうだ‼️
原爆を落とした兵士も
無差別爆撃をした兵士も
作戦命令を下した指揮官も
作戦命令書にゴーサインをした
ルーズベルトもトルーマンも“戦犯”なのだ
そして所謂る東京裁判を始め
各国と各地方で行われた裁判は
裁判と云う名に値しない
“所謂る裁判”でしかなかった
訴える側と裁く側が何れも連合軍と云う
裁判と云う名に相応しくない
一方的で偏った
所謂る戦勝国に拠る
敗戦国日本に対する私刑であり
“勝てば官軍”式の
政治ショーでしかなかった
そして
もうひとつ
侵略された側は
戦争犯罪者では無い
