1983年に初めて比例代表制を導入した、第13回参議院議員通常選挙が行われた日でした。
$みんなで学ぼう!?-選挙くん
比例代表制は、政党の得票率に比例して議席配分を決定する(または得票率に比例して個人候補者の当選優先順を決める)選挙制度ですが、このため立候補は政党単位で届け出なければならなりません。

比例代表制は、相対多数派を優遇し死票を大量に発生させる「小選挙区制」または「多数代表制」の対極にあり、有権者の民意を最大限正確に立法府に反映させる制度です。
死票が少ない全国区やブロック制・道州制のような大選挙区が前提になるので、一票の格差による定数是正の必要が比較的少ないのが特徴です。

小選挙区多数代表制が大政党、特に二大政党に有利な選挙制度であるのに対して、比例代表制は第三位以下の少数派政党にもその得票率に比例した議席を与えます。
つまり二大政党政治が、必ずしも議会制民主主義の最善の形とは言えないということを前提にしているわけです。
これを政党乱立(政局不安定化)と解釈するか、より民主的な制度(専制への予防)と捉えるか、で立場が分かれることになります。

比例代表制への批判としては、選挙民から候補者を選べないという不満が出やすい(政党比例代表の場合)、同じくらいの力をもつ中規模政党が複数ある場合に各政党間に政策の一致がないと政争によって政局が不安定になりうる、強力な政権を生み出しにくい、などがあります。

これに対して比例代表制を肯定する立場からは、政策重視型の政治を実現できる(政党比例代表の場合)、候補者と選挙民との個人的癒着が起こりにくい(拘束名簿式の場合)、多数代表制・二大政党制は実際には絶対少数派意見に基づく専制政治をもたらす(個々にはより少数である多様な諸意見が不当に封じられる)ので比例代表制の方がシステムとして安全である、自分の意見のみを通そうという考え方ではなく話合いによって他者のことを考えて皆にとって一番いい政策は何か考えることを政権に学ばせる意味で優れた制度といえる、そもそも民意が議席に正確に反映されることは民主主義にとって最大の利点である、などが指摘されています。

選挙権を持っていても、選挙に行かなければ何もならないので、選挙に行きましょう!