女子ツアー放映権問題についての所感 | かぶちんのまったりゴルフ日記

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先日スポーツ報知が女子ツアー放映権料について記事を出しました

 

記事はこちら↓
女子ゴルフ、来季試合減も 主催者へ放映権料の支払いを要求 テレビ局は困惑

 

内容としては昨年日刊ゲンダイなどが出した記事と大差なく
一言で言えば「メディア側の都合でLPGA側を批判」していると感じるような内容で
あたかも「善意の主催者・放送局に対してLPGAの一部幹部が放映権料を要求している」
ように読み取れる

実際のところどうなのだろう
報知の記事内にある二つの文に注目

 

「日本では1967年のLPGA発足以降、中継するテレビ局がスポンサーとなって
試合を増やしてきた歴史がある。
そのため、サッカーなどの他競技と違って
放映権は大会主催者に帰属する考えが一般的で、
男女ともに放映権料は存在してこなかった」

 

「今年7月3日には、LPGAが各大会主催者に来年からの規程の改定も通達した。
来年以降、ツアーの放映権はLPGAとテレビ局の2者間契約となり、
大会スポンサーの事業主催者は除かれる形に。
大会を開催するメリットが制限されることになり、スポンサーからも不満が噴出した」

 

簡単に言えば

これまで放映権料なんてなかったんだから余計なことするな
それがなくなったらスポンサーする意味がないだろう

と言ってるんだろう

 

実際のところどうなのか

5年前の記事になるがタケ小山さんが二宮清純氏との対談を引用する

 

放映権ビジネスができない日本ツアー

 

ここで注目してほしい部分は

ツアー運営を代理店任せにしているツケが出ていますね。
冠スポンサーをみつけ、放送局を決めるのは、すべて代理店マター。

お膳立てをしてもらったところへ選手がプレーするというスタイルになってしまっています。
PGAツアーでは機構が自ら大会をつくって、スポンサーを集めてきますから、
テレビ局に対して放映権料を要求できる。日米でツアーの仕組みが全く異なるんです。

 

要は日本の「代理店任せ」が問題だということ
それからすると放映権のことで一番既得権益を失うところがどこなのか
なぜLPGAバッシングの記事が出るのか
言わずもがな、である(笑)
 

ちなみにこの問題を韓国メディアがどう報じているか

 

イ・ボミら韓国女子ゴルファーにも影響か…日本女子プロゴルフに起こりつつある変化

 

これを読んで驚いたのが

韓国女子ツアーは現在、SBSが主幹放送社となっているのだが、
SBSは2014年シーズンからゴルフ専門チャンネル「SBSゴルフ」を通じて、
全試合、全ラウンドを一日5時間以上も生中継してきた。
1部ツアーはもちろん、2部ツアーやシニアツアーも中継している。

 

これを日本の現状と比べてみてはどうでしょう
ツアーウォッチャーとしては実にうらやましい話である

そして記事中では
「韓国も日本同様放送局がスポンサーで試合を増やしてきた」

としているが、見た目は似ていても構造上まったく違うのである
日本は主催者がバラバラに放映権を持っているので一括管理できず
「大人の事情」が絡まっていまだに「編集録画放送」メイン
「全試合生中継」なんか夢のまた夢である

 

昨年ブログ記事でTOTOジャパンクラシックの放送について書いた

 

女子ツアー放映権問題について【その2】

 

最終日の放送を見ると
日本は1時間15分の録画放送
米国は3時間の生放送
他の試合を生中継するWOWOWすら放送できず・・

これが現在「放映権」を握っている方々のやり方なんでしょう

韓国メディアの記事中でも
TV中継はファン獲得や選手のモチベーションに影響する
と書いているが、まさにそのとおりに思う

そして韓国人選手が世界のゴルフシーンで活躍する一因でもあるのではないか?
 

そう考えれば今回の「放映権問題」は
一部の既得権益者の都合だけでなし崩しにしてはいけない問題ではなかろうか

今年初めに日テレがリコーカップ共催から外れたと発表があった


女子ツアー最終戦の特別協賛が決定 日テレは主催から外れる


これまで長いことLPGAと日テレが主催してきたが
今年はLPGAが単独主催となった

知ってる人は知っているが

サロンパスとリコーカップはLPGAと日テレの共催大会だった
その影響と思われる最終日のTV放送は
どちらの試合も「録画放送」である
 

今年も共催だったサロンパスはやはり「録画放送」
最終戦の放送予定は・・まだ発表されず
LPGA単独主催になった今年、さっそく生中継になるのか
まだ日テレが渋るのか
その攻防に注目である(笑)

 

この「放映権問題」を単に「放映権料を払う払わない」の問題ではなく
放映権を確立してビジネスモデルに組み込み
ツアーの活性化や選手の福利厚生向上を目指す
そのための第一歩である

これが主目的であるならば直近試合数が減ることで
ファンや選手にデメリットがあったとしても
将来のための「投資」と考えてもいいのではないかと思う

 

小林会長もそのことについて対談で語っているし

女子プロゴルファーが真にプレーに集中するために

 

ホリエモンもここに注目して

ホリエモンカップ

を立ち上げている

 

これまで「過去の慣例」に手を付けず
成り行き任せで活性化してきた女子ツアーだが
「盛者必衰」
今コトを起こすことが大事なのだとそう感じるので
どんな結果になろうともLPGAの断行を大いに支持したいと思うのです

 

 

 

最後にこの問題に関連した記事で引用できなかったが
気になった記事をまとめてご紹介しますので参考にしてみてはいかがでしょう

 

テレビのゴルフ中継にモノ申す(2009/09/29)

片山晋呉の「不適切行為」は非礼ではない。(2018/7/13)

米PGAツアー高額賞金の源泉の一つ、莫大な放映権料が視聴スタイルを変える!?(2018/3/8)

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