アキと初めて会ったのは師匠に連れられていった地方のお店だ。
あれはまだ寒い冬のことである。
初めて会ったときの彼女は明るく、どちらかといえばはしゃいで
場を盛り上げる、そんな元気いっぱいの子だ。

そしてフィリピーナには珍しく比較的ガタイが良い。
ガタイが良いと書くと無骨な感じがするかもしれないが、肩幅が
あるような感じで、どちらかといえばグラマーなのかもしれない。
そんな彼女だが、最近ではめっきりしおらしくなってしまった。

それというのも彼女は僕に気があるから・・・
こんなことを書くと僕が勘違いしてる馬鹿野郎に思われるかも
しれないが、彼女に限っては本当にそのようである。
しかも、僕にガールフレンドがいることは先刻承知。
最近の彼女の様子を見ていると僕もついつい気を使ってしまう
ようになってきた。

以前、フィリピンに台風(Ondoi)がきたことは知っているだろう。
その時に僕はNanaiと連絡の取れなくなっているランのために
アキのお店にいる、ランの田舎の近所だという同期のbabaeに
連絡できるか尋ねてみたことがある。

ご想像の通り、彼女は好きな相手、つまり僕が、僕の好きな子、
つまりランの心配をして優しくしてるのにヤキモチを焼いたのだ。
何だが複雑なのだが、聞いた僕も気を使わなかったのが
いけないのだろう。
彼女が僕のことを好きだと言っているのに、その子に対して、
ライバル?のランのことを見せ付けたのだから・・・

彼女はヤキモチで怒ることはしない。
悲しそうな表情をしたり、時には泣くのだ。
泣くときの大半は酔っているのだけど・・・

初めはアキの存在はたいしたことない、ただの友達だったの
だが、最近では少し情が湧いてきてしまった。
アキとはプライベートの遊びや同伴なんかをしたこともある。
ランですらしてないことを彼女とはしたのだ。

とはいえ、ガールフレンドはランだし、アキはフレンドである。
アキといるときは確かに楽しい。
しかし、それはアキのほうが自由な時間が多いからだと思う。
ランとプライベートでどこか出かけれることがあるならば、
きっとこんな後ろめたいことはないであろう。

最近のランもだいぶ僕に近づいてきた気がする。
それは言葉の壁や秘密の公開で少しずつ距離が縮まって
きたから・・・
だけど、ランとは持久戦。
彼女の仕事のcontractは残り3年以上もあるのだ。

結果を出すにはまだ早い。
そんな気持ちを持ったまま、アキが寄り添ってくるのを僕は
いつまで絶え続けるのだろうか?

風の便りで僕は聞いた。
アキが、僕はランの方しかみていない、それはとても寂しい。
だから少し距離をおきたいと思っていてメールを控えるように
考えていることを・・・

果たして僕はどうするべきか?
そして今日も僕の携帯にはアキからのメールが届いている。
そういうことなら、とりあえず、現状維持なのかな?(苦笑)


~~ つづく ~~