クレジットカードについて学んでみる① | 若手エンジニアのブログ

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バックエンド(Java+SpringFramework)を経てインフラエンジニアになりました。
今は育休中につき、本で勉強したことを中心にアウトプットしています。

今回の記事はこれまでと毛色を変えて、クレジットカード決済について学んでみたい。

 

SESの今の現場で、金融関係の企業のシステムに関わっているので、

現場でやっていることの理解を深めようと思う。

 

 

今回は、カード決済で関係する人たち(カード利用者、カード会社など)の関係性を整理してみた。

 

もくじ

 1.前書き ~そもそもクレジットカードとは~

 2.カード決済の基本の登場人物と関係性

   ・基本の関係性

   ・イシュアーとアクワイアラー

 3.おわりに・参考文献

 

前書き~そもそもクレジットカードとは~

クレジットカードとは、

買い物の代金をまとめて後払いするためのカード。

 

 

…というのが、勉強するまでの、私がクレジットカードに抱いていたイメージ。

実際その通りではあるものの、

「なぜ」後払いが可能なのか?まで突っ込んで考えたことは無く、

日々何となくクレジットカードを使っていたなあと思う。

 

 

考えてみれば、クレジットカードを使って何かを購入をしても、

その場でお金を取られるわけではない。

購入した1か月後などに、「合計○○円」という請求が来て、

さらに引き落とし日になってようやく現金が引き落とされる。

簡単に言うと後払いである。

 

 

でも、店の人とは知らない者同士であることがほとんど。

知らないお客から「これ買いまーす!でも料金は今払いたくないから、後払いで来月末に」なんて言われたら、

普通お店側は「実際は払わず、逃げられてしまうのでは?!」

となり、売買取引は成立しないはず。

 

それでも、カード決済による「後払い」を疑われることなく、決済が成立するのは、

「このお客の買い物の代金は確かに支払われるはずだ」という確からしさ、

言い換えれば、信用が存在しているから。

 

でも信用は、お客が自ら、「俺正直者やから安心して」と言うから成り立つのではない。

 

絶対的な信頼のある誰かが、そのお客が信頼できる人であること、

そして何より、確実に代金が支払われることを保証してくれるからこそ、安心して後払いを受け入れることができる。

 

 

では、絶対的な信頼のある誰かとは??

 

ここでクレジットカード会社が出てくる。

カード会社は、客の信頼性を保証するために、

いわゆる支払い能力や、客の身元などを確認してくれる。

この客はヤバいヤツ、と判断すると、その客のカード利用はできないように、カード会社が手配してくれるのだ。

 

つまり、カード会社のクレジットカードを使えるということ自体が、

「カード会社から認められた人」という保証につながり、お店と客の売買取引が成立する。

カード会社は、ある意味お店と客の信用を仲介していると言える。

 

 

前置きが長くなったのでまとめたい。

クレジットカードは、後払いを確かに行ってくれるはずだという「信用」をもとに、成り立っている。

その「信用」は、カード会社が保証することにより、存在できるものである。

 

 

カード決済の登場人物と関係性

基本の関係性

これまでの話をもとに、カード決済における登場人物の関係性を整理してみたい。

 

カード決済には、大きく、

 (1)クレジットカードの利用者(会員)

 (2)カードを使えるお店(加盟店)

 (3)カードを発行する企業(カード会社)

の3つの登場人物が出てくる。

 

 

実際の取引の流れは以下の通り。

 ①会員が加盟店で商品などをカードで購入する。

 ②加盟店は、売上データをまとめてカード会社に送り、カード会社は売上代金を加盟店に支払う。

    この時、正確には、売上代金から手数料を引いた額が加盟店に支払われる。

 ③カード会社は、加盟店の代わりに、自らが会員に代金を請求する。

 ④会員は、カード会社から請求を受けたカードの利用額を、カード会社に支払う。

 

 

図からも分かる通り、会員と加盟店の間には、金銭取引は発生していない。

 

カード会社は、加盟店に対して売上代金を支払うことで、

会員への代金請求権(商品購入の対価として金銭を請求する権利)を、

加盟店からもらい受ける(譲渡される)形になる。

 

会員視点でいうと、加盟店で買い物をしても、

直接現金を支払う相手が加盟店でなく、カード会社になるのは、以上のような権利の譲渡が発生しているためである。

(このあたり民法の契約・権利・義務らへんを理解してると、すごくスッキリしますw けどそこまで書くと長くなるので割愛。気になる方は調べてみてください)

 

イシュアーとアクワイアラー

さて。先ほどの3者だけで、カード決済が完結していたら楽なのだが、

カード会社は必ずしも1社がすべての業務を担当するとは限らない。

 

カード会社は大きく分けて、

 ・会員に関する業務を行う会社(イシュアー)

 ・加盟店に関する業務を行う会社(アクワイアラー)

の2種類存在する。

 

ざっくりとしたイメージは以下の図の通り。

 

 

大きなカード会社は、イシュアー、アクワイアラーの役割を1社で兼任していることもある。

兼任でない場合は、イシュアーの役割を持つカード会社と、アクワイアラーの役割を持つカード会社が契約を結ぶことで、

会員・加盟店も含んだ4者間での取引が行われることになる。

 

 

 

おわりに・参考文献

今回、SESの現場が金融関係だからという理由で勉強し始めたが、

普段何気なく使っているクレジットカードの仕組みをきちんと理解すること自体、とても有意義でおもしろかった。

(SEやってるけどやっぱりここらへん文系…)

 

まだ勉強し始めたところなので、今回触れられなかった国際ブランドや、プロパーカード・提携先カードなどなど、今後学んでアウトプットしていきたい。

 

 

参考文献:

・山本正行『カード決済業務のすべて―ペイメントサービスの仕組みとルール 』株式会社きんざい、2012年

・「3分で分かる!クレジットカードってどういう仕組みなの?今さら聞けない、カードのメリットと正しい使い方」(セゾンカード サイト)

・「クレジットカードとは?仕組みから選び方までクレカの基礎知識を徹底解説!」(三井住友カード サイト)