岡部騎手引退 | 馬券ジャパントライキャスト

岡部騎手引退

岡部騎手引退
 中央競馬を代表する岡部幸雄騎手(56)が引退する。中央競馬歴代トップの2943勝をマークする一方、10年間も騎手会長の重責を果たしてきた。馬優先主義の姿勢を貫いて日本の競馬に大きな影響を与えた名手が、10日、東京・港区のJRA六本木事務所で行われる記者会見の前に本紙に独占手記を寄せた



 名手が38年間の騎手生活に別れを告げる。

 岡部騎手は1月23日の中山10Rをダイワインディアナで勝ったのを最後に、55連敗(ラスト騎乗は2月20日東京12Rウインドヴェイン11着)。1回東京開催の4週間8日をまったく勝てずに終わり、予定に入っていた2月26、27日の中山競馬の騎乗予定をすべてキャンセルした。

 周囲には「やめるかもしれない」と言いながらも、気持ちは揺れていた。右ひざの手術などで399日間の休養から昨年1月25日に復帰。1年フルに乗れなかったにもかかわらず、JRA60勝を挙げて東西総合16位、関東8位と年齢、長いブランクを考えれば、驚くべき成績を残した。JRA重賞は勝てなかったが、12月23日の名古屋競馬の交流GII名古屋グランプリで、ワイルドソルジャーとコンビを組んで絶妙なペースで逃げ切り、関係者、ファンをうならせた。それだけに、自身は「(気候が)暖かくなれば」の思いもあった。その一方で、復帰して勝てなかった時の怖さも感じていた。

 福永洋一、柴田政人ら、馬事公苑騎手課程“花の15期生”といわれた史上最高レベルの世代の出身で、中央競馬歴代トップの通算2943勝。昭和59年には空前絶後のベストホース・シンボリルドルフとのコンビで、史上初の無敗の3冠を達成した。平成7年1月14日にはプレストシンボリで新馬戦を勝ち、増沢末夫・現調教師を抜き歴代単独首位に立つ通算2017勝。1998(平成10)年にはタイキシャトルで、フランスのGIジャックルマロワ賞を勝った。53歳の14年にはシンボリクリスエスで秋の天皇賞を勝ち、JRA騎手最年長GI制覇記録を樹立した。また、柴田政人が平成7年2月に騎手を引退後、日本騎手クラブ会長として重責を果たしてきた。

 輝かしい実績もさることながら、外国に行くのが大変な時代から米国を中心に外国に盛んに足を運び、“馬優先主義”の姿勢を身につけ、日本の競馬を大きく変えた。偉大な騎手は、今度は後継者の育成に-。岡部マインドを継承する有望な若手の登場が待たれる。


サンケイスポーツ独占手記 より