過去10年間のデータを見ると馬券に絡んだ30頭の馬の中で、桜花賞出走経験のある馬が18頭を数えます。
しかし、この数字を見ても、実情は思ったほど特別ではありません。注目!って程ではないんですよ。
桜花賞経由のオークスへの出走馬の全体数が多いため
当然と言えば当然の結果です。
つまり出走馬が多いということは、比率で考えた場合、優秀な成績を収めた馬ばかりではなく、平凡な成績の馬も多いことを意味します。
均すと他のレースから来た馬の成績と大差ないのではないでしょうか?
牝馬クラシックレースでは
桜花賞からオークスへの流れが一般的です。
通常、この流れに従い
実力のある馬がこのルートでオークスを目指します。
しかし、
「桜花賞出走馬からオークスで馬券になった馬はこれだけ?」
この点が重要な考察対象です。
牡馬クラシックレースでは
皐月賞から日本ダービーに至るまでの成績が…
過去10年間で23/30頭
となっています。
これはオークスで意外な馬が好成績を収める理由の一つでもあります。
その理由は、距離…非常にシンプルです。
1600mから2400mへと距離が延びることは
ただの数字の話ではありません。
桜花賞に出走する馬は、1600mに特化して調整されます。そうでなければ、桜花賞での競争になりません。
1200~1400mが得意な馬もいれば
1600mに適した馬もいるため、ペースが速くなる傾向にあります。
しかし、次は2400mで、より遅いペースで走るとなれば、調教はさておき、レース中に多くの観客が見守る中、適応できる馬は少なくなります。
オークスは1600mから2400mへ、日本ダービーは2000mから2400mへと距離が延びますが、特にオークスの方が距離の延長が大きく、桜花賞出走馬にとっての負担も増大します。
これらの結果として、
■オークス
→距離に慣れず、ペースが緩むことなくスタミナ勝負に
■日本ダービー
→距離に慣れ、ペースが落ち着いて立ち回り勝負に
という差があります。
とはいえ、適性が非常に重要ですが
同世代の3歳牝馬同士の戦いで、昨年のリバティアイランドのように能力が際立っていれば、能力が適性を上回ることがあります。
リバティアイランドは2000m前後が得意な馬です。
繰り返しですが
桜花賞出走馬が数として多い。でも
桜花賞で好成績を収めた馬がオークスでも同様に好成績を収めるわけではありません。
桜花賞には出走したが「桜花賞が適性外」だった馬は、桜花賞で平凡な成績に終わりますが、
「適性があるオークスで好成績を収める」
このような馬も「桜花賞組」に含まれています。
桜花賞とオークスで
求められる能力が異なるレースであることを示しています。
桜花賞で好走した→オークスで人気に……でも凡走!
今年はどの馬がこのパターンに当てはまるのか…これが人気馬を嫌う入口になりますね~