化け猫の本棚 -3ページ目

「賢者の石」あれこれ

錬金術を扱ったゲーム、小説、漫画などで必ず登場する賢者の石。
あなたは「賢者の石」と聞いてどんなものを思い浮かべますか?
DQのファンならば、持ち手のついた青い宝石で無尽蔵に全体回復をさせてくれるアイテム、という答えが返ってきそうです。
児童文学や映画が好きな方ならば、ハリーポッターの第一巻と答えるでしょうか。ガスト発売のゲーム「アトリエ」シリーズのユーザーならば、主人公が目的のために作るとても難しいアイテム、かしら。漫画の世界ならば、エルリック兄弟が体を取り戻すために探し続ける石。もしくはロレンツォが捜し求め旅をしているもの、という答えも返ってくるかもしれません。前者は「鋼の錬金術師」、後者は秋乃茉莉先生の「賢者の石」シリーズ。スターオーシャン3では、難易度は高く、資金は少なくという面倒くさい精製アイテムでした。
 さて、でも賢者の石っていったい何なんだろ。というよりも、これ自体は実在する錬金術という学問で、「すべての基礎であり、目標であるもの」であったようです。そして、どうやら「これ」という決まりもなく、材料も同じと限らない。いろんな賢者の石があったらしい、という文まで見て、余計こんがらがりました。
 もういいや。割ったらホイミスライムが無限にぞろぞろ出てくる青い宝石で。(DQの知られざる伝説という本で明かされた、DQ賢者の石の正体・笑 ホイミスライムを空間捻じ曲げた水晶の入れ物にギュウキュウ大量に詰めたもの。)……なんていったら、鋼が好きな人たちに怒られるかしら?

美形がいっぱい、おなかいっぱい。

最近のライトノベルや漫画とかって、美形美形これでもかとまた美形。になってますよね。いわば、美形のインフレ。これはこれでうれしいんだけど、なんだか一山いくらのキュウリみたいに思えてきてしまいます。美形って、少ないから価値があるんじゃないのかな? そして、「美青年」「美少年」「美少女」この辺をそのまま美青年とか書かれるとちょっと興ざめしてしまったりします。どう格好いいのか、どんなところが素敵なのか。そういうところをバランスよく書き込んで、一言も「美形」であることを告げずに「美形」だということを告げる……はい、めっちゃくちゃ難しいのはよくわかってます。わかってるけど、こういう書き方で美形を感じさせる文が好き。美女に対しては、美女とスパンっと書いてくれてても気にならないのが不思議です。何でだろう。不思議。

ある意味やりすぎな美形といったら、清涼院流水のJDCシリーズに登場する「九十九十九」あまりの美貌に、失神者が続出するためサングラス着用を警察から依頼された……って、あほか(笑)これをほかの作品世界でやっちゃったら、「あほか」の一言で気って捨てちゃうんでしょうが、JDCならそれもあり。なんでもあり。めちゃくちゃな世界だからこそ、めちゃくちゃな設定もそう違和感なし。


著者: 清涼院 流水
タイトル: コズミック―世紀末探偵神話

 逆に、一言も美形と書かれていないのに物凄くかっこいい人もいます。私が筆頭に上げたいのは、山口雅也の「キッド・ピストルズ」シリーズのキッド。モヒカンのパンク青年で、もとは欠食児童でがりがり。たぶん、そんなにかっこいいわけじゃない普通の外見をパンクファッションにやメイクで包んでいるのでしょうけど……かっこいい。とにかく、かっこいいんですよキッドは。口が悪くて反抗的、だけど頭も物凄くよく回る。大好き。


著者: 山口 雅也
タイトル: キッド・ピストルズの冒涜―パンク=マザーグースの事件簿

 美形のインフレはいつ終わるのかな。終わったら終わったで寂しいんだろうけど、いい味だしてるごっついおじさんとかが出てくれるとうれしい。美形ばかりの中に、ポンっといい味出した親父や元気いっぱいのじー様ばー様が出るとすごく楽しく、うれしくなっちゃう。日本はご長寿時代だし、若いもんには負けんぞとじ様ば様も活躍させておくんなまし、ライトノベル業界様。「彩雲国物語」のじーさま最強伝説は、やっぱり気持ちよくていい。由良先生がじー様を楽しんで描いてるのもよくわかる。
 でも、美形もやっぱり大好きなんだよなぁ・笑

怪盗は紳士でなくちゃ

怪盗、というと誰が挙がるでしょうか。アルセーヌ・リュパン? ルパン三世? ぐっと新しくなって、セイントテールや怪盗紳士なんかも挙がるかもしれません。怪盗アプリコット、というゲームもありますね。(やってないのでよくはわからないですが)はい、というわけでエトセトラの第一弾は「怪盗」。別に、手近にあったのがローゼンクロイツだ、というのは関係ありませんよ。多分きっとおそらく。
 物語の中にはたくさんの「怪盗」が登場します。彼等・彼女等はみんな、とても魅力的に書かれています。そして、怪盗あるところには探偵あり。怪盗VS探偵というのは、やはりどきどきさせてくれます。怪盗セイントテールと、飛鳥Jr。怪盗紳士と金田一少年。怪盗キッドと江戸川コナン。ルパン三世と銭形のとっつぁん。この辺は、逃げる怪盗、追う探偵(警察もいるけど)ですね。でも、中には怪盗と不思議な関係を作っている「追う側」がいる作品もあります。彼等は別にルパン三世における次元や五右衛門のような仲間ではなく、協力者でもありません。あくまで追う側の人間なのに、不思議な関係を作っている例です。



著者: 志麻 友紀
タイトル: ローゼンクロイツ―仮面の貴婦人

 まずは、ローゼンクロイツシリーズ。ただ、残念ながらこの話の中で「怪盗ローゼンクロイツ」が現役で活動しているのは第一巻まで。後はずーっと「元・怪盗」なのに事件に巻き込まれ、首を突っ込み、という感じですが。
 ローゼンクロイツと不思議な関係を気づくのは、アルテーヌ国の宰相オスカー。彼は、ローゼンクロイツであるセシルの夫です。夫婦になる前はローゼンクロイツを何度も追い詰める官憲の有能な上司。つぎに、エーベルハイト公国国の国主の公女マルガリーテ。彼女はローゼンクロイツに一回「盗まれた」立場。なので、セシル=ローゼンクロイツと知りながら、周りに内緒にして接します。ほかにも、セシルを前科もちの上人妻と知りながらの求婚者もたくさん。よく考えればおかしな話です。……ちなみに、このセシル。性別に一番突っ込みを入れないといけないはず。そう、いわゆるBLのテイストを持っているんですね。詳しくは「ライトノベル」でそのうちにご紹介します。



著者: 赤城 毅
タイトル: 麝香姫の恋文

 次は、「麝香姫の恋文」の麝香姫と間宮諷四郎。この二人の関係が、私はすごく好き。麝香姫は今のところ一番好きな怪盗でもあります。たおやかな淑女と、凛々しい女怪盗の二つの顔をがらりがらりと使い分けてみせるところが本当にかっこいい。女性なんだとわかっていても、「ぼく」といっているときの彼女はまるで青年のように感じられます。
 さて、間宮氏と麝香姫のどこが不思議な関係なのか。間宮氏の立場は、探偵ですが麝香姫の最大の理解者でもあります。これは、飛鳥Jrがセイントテールの行動理念への理解者であるのと似ていますね。ですが、間宮氏は麝香姫の正体を知っています。そして、麝香姫の招待は実は物語の中盤くらいで早々にターゲットたちへばらされるわけです。麝香姫と間宮氏の、もっとも不思議な関係は、そんなことがあった後仲良く喫茶店でお茶を飲んでしまうところ。奇妙に仲良しなんです。さて、麝香姫と間宮氏の対決と、麝香姫のターゲットはいったいどうなるのでしょうね。

 最後になりましたが、怪盗という響きはなぜだかタキシードにシルクハット、カイゼル髭にモノクルというのが浮かびます。なんと言うか、英国紳士のイメージなんですね。アルセーヌ・リュパンはフランス紳士のはずですが(英国人なのは、シャーロック・ホームズ)でも、とにかく紳士のイメージ。物語の中の魅力的な怪盗たちは、どこか正々堂々としていて探偵や警察との勝負を楽しんでいるような気さえします。その正々堂々さが魅力なのでしょう。
 私の個人的な好みとして、タキシードの怪盗は大変好きなものなのですが。目立ちますよね、絶対。マントまでひらひらさせていたら、あっちに引っかかりこっちで引っかかり、さらに摑まれて捕まりそう。かといって、ぴちぴちナナイスバディに体の線も露なレオタード、というのもそれはそれで目立ちそう。(こっちも大好き、キャッツアイ)
 でも、怪盗が素敵なのは物語の中だけ。現実の泥棒は、犯罪ですから残念っ!!

レディ・グレイと一休み

本を読むとき、何か飲んでいることが多いです。作り置きの冷たいウーロン茶のこともありますし、ミルクをたっぷり入れたアイスココアのこともあります。一番のお気に入りは紅茶です。でも、ぜんぜん気取って飲まないし、気取ってなんて飲めない。私の部屋は、通称「神谷の巣」。気に入ったものをどんどん詰め込んでしまうから、時々床が見えなくなってしまうんです。落書きした紙や、使ったままの資料と読みかけの本。そんな中に埋まって、転寝こいていたりします。本当にあほだなぁ、と目を覚ましてから苦笑い。その目を覚ました理由が、ベッドをのっとっていた猫に顔を踏まれたから、なんていうと正直情けなくもなりますが。結局、幸せなんだからしょうがない。
 猫に顔踏まれるのも、ベッド取られてなかなか寝心地悪くしか寝れないのも。本に夢中になりすぎてね損ねるのも。
 現在は、あれです。ついゲームに夢中になって寝損ねました・苦笑
 あ、ずれた。私の紅茶の入れ方は、お茶パックに茶葉を入れて、ミルクパンでぐつぐつ煮ること。買い込んだ茶葉はトワイニングのレディグレイ、矢車菊とオレンジピールの入った紅茶。それを、でっかいマグカップに入れて、砂糖とミルクを突っ込んでほけほかしているのが好き。疲れたときにはなんとなく飲んでます。
 さて、マグカップも空っぽになったし。今日はそろそろ寝ますか。

幻想水滸伝




メーカー: コナミ
タイトル: PSone Books 幻想水滸伝
 とりあえず、ゲームのトップはこれにしないと気がすみません。もう大好き。3日でクリアしちゃったくらい隙。そのころ寝るのを忘れてしまっていたくらい好き。……若かったな(苦笑)
 ゲームの舞台は、かつて黄金皇帝と讃えられた皇帝・バルバロッサ・ルーグナーの治める赤月帝国。主人公は皇帝の腹心である将軍・テオの一人息子です。近衛隊の一兵卒として、従軍することになった主人公は帝国の腐敗をその目で見。親友からある特別な「紋章」を受け継ぎ。大きな運命の渦へ巻き込まれていきます。反逆者の汚名を着せられ、帝都を脱出した主人公は、成り行きから反乱軍の棟梁へおさまることになり、近しい人の死を乗り越えていくことになります。
 
 ゲームの流れは、とてもオーソドックスな英雄譚だと思います。システムもやさしく、敵とのエンカウント率やボス敵のLv設定は低め。手軽に遊ぶこののできるRPGですが、コレクター性やミニゲームもあり、こまごまとした遊び心があります。ただし、キャラクターデザインを含め全体に地味な印象。2がキャラデザ的に派手な印象だけに、余計地味に見えてしまいます。それでも、ストーリーはシリーズ位置だと思います。「幻想水滸伝」はまだやったことないけど、興味はあるという方は、ぜひ位置からやってみてください。2でいいことがあります(笑)
 2・3・4・外伝シリーズなどについてはまた今度。

13人目の探偵士




著者: 山口 雅也
タイトル: 13人目の探偵士

 探偵ばかりが殺される、連続殺人事件。
仮想英国は、警察よりも探偵のほうが捜査権の強い、現実と少しずれた英国です。たとえば、シェイクスピアの悲劇が、喜劇になっていたもします。そんな英国で、名探偵ばかりが殺される連続殺人事件が起きました。犯人は「猫」と名乗ります。殺された探偵のそばには、猫にかかわる置物などが置かれていました。主人公は記憶喪失の状態で、そんな探偵の殺人現場で貴を失っているのを発見されました。発見したのはキッドとピンクのパンク刑事二人組み。犯人の疑いをかけられた主人公は、疑いを晴らし自分が誰かを探して調査に乗り出します。容疑者も、全員名のある探偵です。さて、「猫」はいったい誰でしょうか。容疑者達も推理して、自分の無実を証明しようとしますが……。

 「キッド・ピストルズ」シリーズの山口雅也の送る、パラノイア的ミステリー。ミステリー評論家でもある氏の作品だけに、正統派ながら捻くれていてとても面白い作品です。推理が覆され、さらにそれが覆され。おいしいところは「探偵より役に立たない」とこの仮想英国ではされている刑事(しかも、モヒカンにグラサンのパンク族の青年)キッドが持っていってしまいます。
 普通のミステリーに飽きたら、一度手にとって見てはいかがでしょうか。少々……かなり、パラノイア的な作風ですが、面白い作品です。

掌の中の小鳥




著者: 加納 朋子
タイトル: 掌の中の小鳥

 カクテルの充実した小粋な店「エッグスタンド」を接点に、二人の男女が仲を深めていく短編連作。
 名前も知らない赤いワンピースの女性と、主人公はパーティー会場を抜け出した。二人が立ち寄ったのは「エッグスタンド」という、女性がバーテンを勤める小さな店。全五編の短編は、彼や彼女の身の回りの小さな事件のお話。事件を横糸に、二人の中の進展を縦糸に織り込んで全体でひとつのまとまりのようになっています。
 一晩のうちにめちゃくちゃになっていた絵の話。狂言誘拐をたくらんだ昔話。マンションの部屋が丸ごとひとつ消えてしまったお話に興味はございますでしょうか? 日常の中にひょっこりまぎれていそうな、やさしく暖かいミステリ集。少しずつ楽しむもよし。一気に読むのもよし。主人公に檄を飛ばすのももちろんよし。ミステリーは苦手という方も、ぜひどうぞ

魔石の宝冠



著者: 流 星香
タイトル: 魔石の宝冠―リストワール・デ・メルゼス

流星香のビーンズ文庫シリーズ第二段。リストワール・デ・メルゼスの第一巻。5つの大陸からなるメルゼスは、4つの大陸にそれぞれ特徴の違い種族が暮らし、真ん中の大陸にはすべての種の特徴を兼ね備えた王様が住んでいます。王様は、すべての人を守るのがお仕事です。お話は、その王様が突然食中りで死んでしまったことから始まります。正しくは、食中りの原因になった細菌と、屋草うが反応してしまってできた毒で、なのですが。とにかく、王様は死んでしまいました。メルゼスにはとても恐ろしい魔物がおり、王様がいなければ大変危険です。急いで新しい王様の卵を孵さなくてはいけません。 ところが、不慮の事故でまだ新しい王様の卵にひびが入ってしまいました。仕方がないので、祈るような気持ちでその卵を孵します。どうしましょう、人の姿をしていなかったら。そんな心配をよそに、王様・ポルトスポルティは無事に生まれました。が、早すぎたのでしょう。その姿はまだ少年、しかも獣の尻尾も、鳥の羽も魚のえらもないのです。史上もっとも弱い王様の誕生でした。もっとも弱い王様・ポルトスポルティは自分を王様と認めさせるため。4人の近衛とともに、魔物胎児に行かなくては行けなくなります。さぁ、メルゼス史上もっとも弱い王様は、無事に王様として即位できるのでしょうか。  「もっとも弱い王様」ポルトス。幼い少女の姿の最強の魔法使い。大きな羽の生真面目な槍使いの青年・マイペースな機械いじりが得意な少年・元気いっぱいの獣の耳と尻尾の少年に、引っ込み思案な魚のえらを持つ少女。ヴィジュアル面がとても派手なシリーズですが、内容もしっかり面白いです。ポスト巣は莫迦だけど男前ですし。さらりと読める、ライトノベルらしいファンタジーライトノベルです。

彩雲国物語 そのいち



著者: 雪乃 紗衣
タイトル: 彩雲国物語―はじまりの風は紅く

 第一回ビーンズ小説賞で読者賞・奨励賞をWで受賞した作品。イラストはゲーム・アンジェリークでおなじみの由羅カイリ先生。
 7つの色の名前を冠する豪族が、それぞれの地方を治める彩雲国。その中でも特に高い勢力を持つ紅家直系のお嬢様・紅秀麗は、貧乏性。家も貧乏で、家人は静蘭一人きり。明日のご飯代のため、賃金のよい話に飛びついた秀麗ですが。
 仕事は、説明を聞いてから請けましょう、おいしい話には裏がある。秀麗に舞い込んだお仕事は、即位後まったく仕事をしない王様の教育係。しかもその期間中は貴妃として後宮入りしなくてはならないというものでした。
 女に興味を見せない王様、秀麗のほかには奥さんなしでがらがらの後宮。妙に王様にはなつかれたけれど、さてどうなることか。
 
 中国風の世界観の中で、貧乏性のお姫様とだめ王様。だめ王様の部下の能吏たちが繰り広げる王宮絵巻……でいいのかな? 秀麗はとてもお嬢様らしくないけれど、元気でかわいく頭のいい女の子。だめ王様はイヌ科のへたれでとてもかわいい。能吏の一人は、クールで切れ者なのに、○○オンチ。そして、じい様たちがとても元気です。読んでいて元気をもらえる、お話です。
 「中国風って難しい」という人にこそ読んでほしい。とても読みやすいお話です。

ご挨拶。

始めましての方にはじめまして。
私のサイトに遊びに来てくれいる方々には、こんにちは。
これは神谷剣という、猫科の人間のつれづれ語りのブログです。
神谷は、本とゲームが大好きな生き物です。本で埋まってしまっているような部屋に住んでいます。
 主な成分は、本の紹介。書評なんて難しいことはできないので、ただ私が「この本がお勧めなんだ」「このゲームが好きなんだ」という気持ちを詰め込んでいくものになると思います。
 前々からゲームや漫画、小説の紹介もサイトでしたいと思っていましたが、三日坊主の上レイアウトべたなのが祟り、なかなかできなかったのですが。今回こそは、と続けるつもりです。
 それでは、楽しんでいただけることを願いまして、ご挨拶おしまいとさせていただきます。