マルコム・グラッドウェルという人の書いた「第1感 最初の2秒のなんとなくが正しい」という本を読みました。すっごくおっもしろかった。
その本の中に、シルバン・エトキンスとポール・エクマンという顔の表情について研究している学者の話がでてきます。1960年代、顔の表情は文化によって決まるものと考えられていたけれども、彼らの研究により、日本、ブラジル、アルゼンチンなど世界の様々な国の人の表情には、人種を超えて共通する感情の表現がみられることがわかったとのこと。
そしてとりわけ面白いのは、「顔に表れる情報は、心の中で起きている事を示すただの合図ではなく、ある意味で、心の中で起きている事そのものだ」というところ。
彼らが怒りや苦悩の表情を研究し、自分たちの顔で、その顔を再現するべく顔の筋肉を鍛えていた時の事、「一日中いろんな表情を作っている後でイヤな気分になることに気がついた」そうです。
それで、その日に自分たちがどういう顔を作っていたかを振り返ったところ、眉を寄せ、唇の端を下げる、哀しい表情を作っただけで、自律神経に影響を与え、ただ表情を作るだけで、心拍数があがるなど、実際の自分たちの身体に変化をもたらすことを発見し、非常に驚いたということです。
「すぐには信じられないかもしれない。私達はまず感情を体験し、それから顔にその表情を出す(あるいは出さない)ものだと思い込んでいるからだ。顔の表情は感情のおまけというわけだ。しかし、このプロセスは逆方向にも働く事が実験で示された。感情は、顔の表情から始まる事もあるのだ」
なるほどねぇ!
先日「コラライン」という子供向けの映画を見ました。最近さぼってばっかりだけど、見た映画についての感想を覚え書きにしている映画レビューのブログにも書きました。この映画のストーリーは「千と千尋の神隠し」によく似ているのに、もんのすっごく怖い!子供映画だけど、子供に見せたら怖くて眠れなくなりそうなくらい。何でかな~と思うに、やっぱりキャラクター全員の怖過ぎる顔の表情にあるんじゃないか、というのが私の結論です。不安で疑心のある表情を浮かべたままなので、ハッピーエンドなのに、ハッピーエンドな気がしない。
また、一昨日、夫の妹が尋ねてきたので一緒にご飯を食べました。
昔っから気になっていたんだけど、彼女といるとすごくイヤな感じがする。いいひとなのになんでかな、と思っていましたが、それは彼女の表情のせいなんだ、という事が今回判りました。
彼女、もともと唇が薄いから冷たい印象を受ける損なタイプなんですけど、普通にしていても、『ものすごくつまらなそう』な顔をしている、ように見える。遠くに住んでいるのであまり話す機会も無く、たまにあって当たり障りのないことしか言わないから、本当のところは判らないけれども、あの表情がほんとうだとすれば、人生「つまらない」と思っているのかもしれません。ほとんど敵意を感じるくらい、話している相手に興味がない、という表情だと私が感じるので、会った後にイヤな感じがざらっと残るのでした。
ちなみに、今年アメリカの新ドラマに「Lie to Me」というのがありまして、「24」ほどではないものの好きな番組のひとつです。英語ですがウエブサイト上で、全てのエピソードをフルに見る事ができます。
世界中の人間の表情を研究し、世界共通の表情を見極めることができるようになった学者が、会社を立ち上げ、裁判などの被疑者がうそをついているかどうかを見破る探偵のようなことをやる、というストーリー。
今回、第1感という本を読んで、エトキンスとエクマンという学者がまさにそのまんまの研究をしている人達なので、このドラマのキャラクターは実話を元にしているんだな~ということが判って興味深かったです。
最後に…この秋、新しいデジカメを買ったんですが、その新機能のなかに、スマイル検出ってのがあって、
カメラとにらめっこして、笑ったら撮られて負けなんて遊んでます。おせっかいな機能だな、と思っていたけれど、顔の表情の方から実際の感情に影響を及ぼす事ができるのなら、これからは意識して楽しそうな顔を心がけるようにしようではないか、と思いました。自分に対しても、話す相手に対しても、表情は無意識的にかなり影響があるんですものね。