理「ひかるちゃんの事見すぎ。」

「っ…!?びっくりした、理佐かぁ。」

理「ふふ、ほんと好きだねぇ。」

「うん、なんかずっと見てたくなっちゃうんだよね。」

理「もう恋じゃん笑」

「恋、なのかなぁ。」

そこさくの収録でやってきた私たちだが機械トラブルとやらで開始までかなりの時間がかかるらしい。
日々忙しく動き回ってる私たちにはかなりでかい休憩時間で寝てる子もいればメンバーと会話を楽しむ子も沢山。

先程から私が理佐の存在に気づかないほど夢中で見てたあの子もほのちゃんや夏鈴ちゃん達とわーわー楽しそうに騒いでいる。本当可愛いなぁ。

理「…ひかるちゃーん」

森「はい!!!どうしました!!」

理佐の呼び掛けにわんちゃんのようにダッシュで駆け寄ってきたひかるちゃん、かわいい。

理「友香がひかるちゃんのことずっと見てたから話があるんじゃない?」

「え!?」

森「ふふ、私の事ずっと見てたの気づいてましたよ〜。」
「なんかありましたか?」

「あ、えーっと、」

目線で理佐に助けを求めても私知らなーいなんて顔でゆいぽんの所へ行ってしまった。

森「ほんとに私のこと大好きですね、菅井さんは、」

「あ、ばれてた、?笑」

森「ばればれですよ笑」
「まぁ私も菅井さんのこと好きなので嬉しいですけど」

「っ…ひかるちゃんかわいい!!!!」

森「わ、ちょっ、くるし〜。」

「ほんとに彼女にしたい。」

森「ならほのちゃんから私を奪ってください」

「え?」

森「私はまだほのちゃんのものですよ」

ほのちゃんのもの、?え?2人って付き合ってたの!?

顔に出ていたのかしっかりと付き合ってますよ、なんて言われ私のハートはしっかりと割れた音がした。

「じゃ、じゃあ私失恋だ、」

森「そうですねぇ、今は失恋ですね」

「え?」

森「だから言ったでしょ、ほのちゃんから私を奪ってくださいって、」

もしかしてこの子とんでもない子なんじゃ、
彼女がいながら他の子にこんなこと言って、
…それでも好きな私はばかなのかも。

「ほのちゃんから奪ってみせる。」

森「期待してますね、友香さん。」

しっかりと目を見て伝えられた言葉。
私は絶対にひかるちゃんを私のものにする。







「ほ〜のちゃん」

田「あ、やっと帰ってきた〜。友香さんのこと弄んじゃダメやろ?」

「ふふ、言い方悪いなぁ、私はほのちゃんに嫉妬して欲しかっただけだよ」

田「そんなことせんでもひぃちゃんが他の人と話してるだけで嫉妬してんで、」

「かわいい。私ほのちゃんにぞっこんみたい。」

田「じゃなかったら困る、」

「まだ撮影開始されないし2人で抜けよっか」

田「っ…うんっ!!」 

ほのちゃんの手を引いて楽屋を出る。
前から理佐さんが近づいてきた。
そっと耳元で呟く、


"今日も理佐が1番かわいい"


そうすれば理佐さんは耳まで真っ赤にして去っていった。
きっとLINEが入ってるんだろうなぁ。

ふふ、楽しい。人の気持ちが私の行動ひとつで変えれるなんて最高だなぁ。


なんて思ってれば空き部屋についた。
部屋に入り鍵を閉める。


ぎゅっ


田「ほんまによそ見しすぎやで、ひぃちゃんが見ていいのはほのだけ。わかっとる?」

「わかってるよ、ほのちゃん、」


そしてまた私もほのちゃんの言動ひとつで揺れ動いてしまう、軽い生き物だ。


-アンスリウム-
-揺れる心-