森「ほのちゃんほのちゃん」


「ん〜?」


森「……ばぁ〜〜」


「ちょ、やめてや笑笑」


森「ふふ、あのほのちゃんほんとにすき。」


楽屋入りしてそうそうほのの隣に座ったひぃちゃんは今回のそこさくで世に出されたあの動画の真似をしてくる。


「ほんまにあれは黒歴史や〜。」


森「私は可愛いと思うけどなぁ」


「ひぃちゃんはいっつも自己肯定感上げてくれるから嬉しい」


森「ほんとのこと言ってるだけだけどね笑」
「あ、今日って14時から撮影だっけ?」


「んー、そうやない?知らんけど、」


森「うわ、でた、知らんけど〜。」


「だってほんまに知らんもん!!」


森「知らんなら答えんでよ〜。笑」


「ふふ、ごめんなさ〜い。笑」


前に誰かに言われたことがある
ひぃちゃんと話している時のほのは恋する乙女のようだと。


誰だったかは思い出せないけど、その言葉だけはやけに頭に残ってひぃちゃんと話すと毎度毎度頭に浮かんでくる。


森「ねぇほのちゃーん?」


「ん?」


森「いつもお疲れ様。一緒に頑張ってくれてありがとう。」


「…ほのの方こそありがとう。」


ひぃちゃんは突然こうやって気持ちを素直に伝えてくる。
その時のひぃちゃんは儚くてぎゅっと手を繋いでないとどこかへ行ってしまいそうだった。


森「さ、準備しますか〜。」


椅子から立ち上がりまりなちゃんたちの方へ行こうとするひぃちゃんの手首を掴み言葉を放つ。


「ほのにはひぃちゃんが必要やで」


そう言えばひぃちゃんは嬉しそうに笑ってこう言うんだ。


森「ふふ、知ってるよ。私もずっとほのちゃんが必要だよ。」


掴んでいた手首がひぃちゃんの手によって離され、繋ぎ方違う。なんて言いながら指を絡めて俗に言う恋人繋ぎになる。


「ひぃちゃん手ちっちゃいな〜??」


森「身長とイコール関係なんですぅー。」


「はいはい。笑」


くしゃっと頭を撫でてあげればまたにこにこと嬉しそうに笑うひぃちゃんを見て胸の奥がぎゅぅぅぅって苦しくなる。


恋する乙女、と言われればそうなのかもしれない。
けど、そんな言葉よりももっと合う言葉があるはず。


それは、依存。
ほのはきっとひぃちゃんに依存している。
ひぃちゃんが隣にいてくれるから、笑っていてくれるからほのは生きていられる。
もしひぃちゃんが隣から居なくなってしまったらほのはきっと生きていけない。


そしてひぃちゃんはそれに気づいてる。
だからこうして定期的に確認をするんだと思う。


きっとほのたちは共依存をしている。