長文注意





「ほのちゃーーん、朝だよー。起きて〜?」
  

田「んん〜?ひぃちゃ、?」


「ふふ、ひぃちゃだよっ。ほら、起きて?」


田「ん〜!!おはよ、ひぃちゃん、」


「おはよう、昨日も言ったけど誕生日、おめでとう。


田「ふふ、ありがとう。」
「今日は何するん、?」


「今日はねぇ森田特製デートプランを作ったから一緒に回ろう??」


田「ふふ、ええなぁ、じゃあ準備しよっか、」


「うんっ」


いつも以上に念入りに決めた服を着て、髪型もそれなりにセットして、ピアスも、ほのちゃんとお揃いのネックレスも着けた。今日はあえていつもつけていく指輪たちを付けていかないでおこう。


田「ひぃちゃーーーん」


「はーーい???」


ほのちゃんがいる寝室へ向かえば"ん〜"なんて苦虫を噛み潰したような顔をしながら立っていたほのちゃん。


「ど、どしたの?」


田「服が決まらへん!!!!こっちとこっちどっちがええかな!?」


「ふふ、ほのちゃんはどっちも似合うけど、んー、ならお昼はこっちの白い方来て、夜は黒い方着るとかどう?」


田「ふふ、それええなぁ!!じゃあこっちはカバンに入れてくな〜!!」


「うんっ。」


私もひっそりと鞄の中にセットアップの黒い方を入れ、カメラを持ち、リビングでほのちゃんのことを待つ。


田「ごめん、お待たせ!!」


「っ…かわいい、」


白いワンピースを身に纏い髪は私が好きだと言った外ハネに流し前髪、あぁ、完璧にお姫様だ。


田「そんな見つめんといて!!照れるやん、」


「ふふ、行こっか。」


田「うん!!」


玄関までの道のり、それから玄関から駐車場までの道のり、ぎゅっと握られている私の手。


「お姫様ーご乗車ください。」


助手席をあけほのちゃんを乗車させてから自分も運転席へと乗り込んだ。


「シートベルトつけるね〜」


ぐっと縮まった距離に思わずまた胸がキュンとしてしまう。


田「ひぃちゃん」


「ん?……んっ、ふふ、私もちゅーしたいなって思ってた」


田「ふふ、せやろ??ほのが気持ち読み取ってあげてん」


「ありがとうございますー」
「よし、いきまーす」


田「はーい!!」


アクセルを踏み右手はハンドル左手はほのちゃんの右手を握りながら走り出した。


「まずはお腹減ったからお昼食べに行こっか」


田「うん!!どこ行くか決まってるん?」


「決めてなーい。ほのちゃんの行きたいところに行こう?」


田「そーやなー。うーん、あ!!高校生のときよく行ってたおばちゃんところの喫茶店行こうや!!」


「いいね、あそこ結構ボリュームあるし。」


田「ふふ、久々やな〜〜」


それから私たちは昔よく行っていた喫茶店でお昼を食べおばちゃんと昔話に花を咲かせ、お店を出た。


その後はほのちゃんの洋服を買いに行き、ずっと欲しがっていた靴を買い、お揃いのピアスを買い、気づけばもう日が落ちる頃になっていた。


「ディナー予約しとるんやけど、そのお店更衣室あるからそこで着替えようか!」


田「うん!!大人っぽいほのちゃんに変わっちゃうで〜??」


「ふふ、今のほのちゃんのことも沢山写真に収めたから大人っぽいほのちゃんのことも沢山撮りたいですね〜」


田「沢山撮ってや〜」


「はーい」


そんなこんなで駐車場に車を停め、予約し、てた、森田ですなんて拙い日本語を話し、更衣室へ足を進めた私たち。
それぞれ別の部屋へ入りそれぞれが着替える。


私は、理佐さんにプレゼントしていただいた一張羅を身にまとい(黒のセットアップ)

(こんな感じ…?)



ほのちゃんより先に席につきそれなりの緊張感を味わっていた。




田「ごめん〜結構かかっちゃった。」



言葉を失うとはまさにこの事。

黒いワンピースに身を包み髪は大人っぽくもあり可愛く束ねられている。

(こんな感じ…?Part2)



「ほのちゃんかわ…「ひぃちゃんかっこええ、な、」」

「え?あ、ありがとう。ほのちゃんは可愛すぎるし、綺麗すぎるよ、」



お互いドギマギしながらも席につきコースを頼む。



「なんか緊張しちゃうね。笑」



田「せやな、笑」



緊張からか少し硬くなってるほのちゃんの表情も記念にとシャッターを切った。



田「わ、今のほの絶対ぶさいくやった!!!消して!?」



「嫌です〜。それにほのちゃんはたとえ半目で寝てても私は可愛いって思うよ?」



田「んん〜、もうええ。勝手にして、」



なんて満更でもなさそうな笑顔で言い放つほのちゃん。



可愛い、本当に心の底から思う。



店員「お待たせ致しました。こちら〜〜〜〜〜」



それからたくさん美味しい料理を食べそんなほのちゃん写真に収め最後のデートスポットへ向かうことになった。



行きと変わらず右手にはハンドル、左手にはほのちゃんの手を握りながら車を走らせていく。



田「最後どこやろ〜な〜」



「もう着くよ」

「はい、ほのちゃん目つぶって、」



田「え、わ、わかった」



「いいって言うまで開けんでね?」



田「はーい」



数分して車を停めほのちゃんの両手を引きながら歩く。



「着いたよ、目、開けていいよほのちゃん」



田「んっ……………ここって、」



「覚えてる?私が一番最初にほのちゃんに告白した場所」



高校生の時は告白のことだけに夢中で景色なんてそんなに見えていなかったけど今はここから見える景色や、それを眺めるほのちゃんをしっかりと目に入れる。



田「覚えてるに決まってるやろ?絶対忘れへん、」



「ふふ、嬉しい。」

「ほのちゃん。」



田「ん?」



そっと片膝をつけほのちゃんの目を真っ直ぐに見ながら言葉を紡ぐ。



「11年半ずっと、ほのちゃんが好きです。それはこれからも変わらない。ずっとほのちゃんを愛してます。」

「………私と、結婚してください。」



田「っ…」



最後には声が震えてしまったけど、それでもしっかりと伝えることが出来た。後は、返事を待つだけ。



田「ほのもひかるのこと口では伝えられんくらい愛してる。」

「お願いします。」



薬指に指輪を通し、叶った思いに涙を我慢できる訳もなくほのちゃんに抱きついた。




田「わ、ふふ、やっとひぃちゃんのお嫁さんになれたんや」



「やっと、やっとほのちゃんをお嫁さんに貰えた。」



愛おしさが爆発してしまい、言葉を発し終わったと同時に唇を奪った。



田「んっ…もういっかい、」



「ふふ、ほのちゃんの仰せのままに」



理「ちょっとちょっとー、私たちのこと忘れないでよー」

「せーーの」




「「「「「「「「「結婚おめでとう!!!!!!」」」」」」」」」



田「えー!!!?なんでおるの!?」



「忘れてた……、あ、私が呼んだんだ、ほのちゃんの誕生日を独り占めする訳には行かないでしょ?笑」



田「ふふ、してくれても良かったけどな、?」

「わー!!由依さん!!!!菅井さん!!!まりなちゃんー!」



久々に集まるメンツでテンションの上がったほのちゃんは楽しそうに和気あいあいとしていた。




理「私、やっぱ天才かも」



「え、?」



理「ほら、これ、天才じゃない?」



そう言って見せてもらったのは一枚の写真。

私がほのちゃんにOKをもらって2人で笑いあっている姿だった。




「ふふ、天才ですね。」



理「結婚式は森田村フォトスポット作ろ。」



「いいですね。近々式場も見に行ってきます。」



理「ん、ほんとにおめでとう。ひかる。」



「ふふ、はい。次は、理佐さんの番ですね。」



そう言ってちらっと由依さんの方を見れば分かってる。なんて

ぶっきらぼうな声が帰ってきてまた思わず笑ってしまう。



それから数時間して解散となりそれぞれが帰路へ着いた。



「ほのちゃんシートベルトつけるね。」



私達も車へ乗り込みいつものようにシートベルトをつける。



田「んっ…はぁっ、」



そのまま唇を奪い何度も何度も口付けをした。



「帰ろっか、」



田「うんっ、」



右手にはハンドル、そして左手には、薬指におそろいを着けたほのちゃんの手をぎゅっと握り締めアクセルを踏んだ。



来週は式場を見に行こうか。



-続く?-



長い文を読んでくださりありがとうございました!