つい、来てしまった。
見慣れない景色。
通じない言葉。

理佐から聞いたホテルまで
何個も何個も電車を乗り換えながら。
訳分からん言葉しか聞こえない車内は
気を緩めたら降りる駅を間違えそう。。


「…ここどこ」
一体全体ここはどこなんだ。
降りる駅はあってるはず。


「あ、ここを右か。え?違う左?え、ん??」


「…大丈夫ですか?」


「え?…え、白石さんと松村さん?!」


白「あれ〜!平手ちゃんじゃん!」


松「あ、ほんまやぁ!平手ちゃんも旅行?」


「あ、いや、メンバーに会いに来たんですけど、道に迷っちゃって。」


白「あ、そうなの!?どこ行きたいの?」


「ここ、なんですけど」

私はホテルの情報を出す。


白「ここ私たちが泊まってるホテルだよ!!」


松「なら、うちら帰るところやったし一緒に行かへん?」


「…お願いします。。」

つくづく自分の方向音痴に嫌気がさす。


白「でも凄いね。メンバーに会うためだけにハワイまで来ちゃうなんて。」


「…私が勝手に来ただけです。」


松「え!メンバーの子に教えてないん!?」


「…はい。」


白「わぁ、じゃぁサプライズだね笑」


「まぁ、そんなところ、ですかね笑」


30分後

なぜ10分でつくと言っていた道のりで30分もかかったのかって?それは。


白「あ!ここ寄りたい!」


松「松も〜!平手ちゃんちょっとだけええ?」


「いいですよ!」


これを繰り返すこと15回。


「やっと着いた…。」


白「ここだよ、ごめんね長引かせちゃって。」


「いやいや。」


松「あ、せや、今日夜ご飯一緒に食べへん!?4人で!」


「あー、理佐に聞いときます!」


白「理佐ちゃんなんだ、待ってる子。」


「あ…はい!!!」


松「楽しみにしてるなぁ。」


白「よし。じゃぁお姉さんたちが背中を押してあげよう!」


「「せーの!」」


バッッッチーーーン


「いったぁぁぁあぁぁあい!!」
後日背中に跡が残ったのは言うまでもない。


「よし…頑張ろ。」


コンコンコン


理「はーいっ…ゴホゴホ」

ガチャ


理「え!?友梨奈!?」