東京芸術劇場 | kusamakura

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ひょんなことからブログ始めました。

 5月に入り暖かいのか、未だ肌寒いのか・・・毎日枝葉を延ばす我が家の椿に問いかけております。


 4月末のウェザーニュースでは、ゴールデンウィークの気候は猛暑並み。とのことでしたが。


 5月1日に池袋にあるJAZZライブバー「インデペンデンス」に伺うため成田空港に降り立つと、まさかの土砂降り。


 それもまた是好日と自らに言い聞かせ、ホテルに向かう足取りは軽い。


 当夜の出演は、大好きな【宮地スグルQuartet】なるほど、傘をさしながらもワクワクで歩けるわけです。私の脳内では、かの曲がリフレイン。


 【宮地スグルQuartet】では大概、宮地さんのオリジナルが演奏されますが、聞く毎に発見があり楽しさが増す。


 そうこうしてやはり雨に降られながらホテルに帰る。


 明くる日は、予定していた東京芸術劇場のギャラリーで【書といけばなの出会い展】を眺め、明日への英気を養う由とし、1F店のおにぎりにも目をくれず5Fへ・・・




 なんとも清涼感が在る生け花だと一瞥し、フロアを廻りながら、豪華な生け花も眺める。



 こちらは麻雀で謂う処の緑一色を連想してしまい、作者の高い技術に相反している自分の俗っぽさにさえ酔い痴れてスマホでパシャリ。




 この書は李白が晩年に詠んだ【独坐敬亭山】を写された作品で、晩年の李白が『我れ閑なり』といった境地に至ったことを窺わせる様な誠実な筆。


 と、最後に眺めた作品は。


          我に返ると一刻眺めていた


 パーテーションの陰から「ながく見てくださって有り難うございます」と、作者が声をかけてくださりました。


 作者と少しお話しをし、水揚げに苦心されたのではないか?とうかがうと「はい。とても」と。


 だがしかし、此度の展示に際して作者が工夫を凝らしたのは、余分を削ぎ落としたあとの枝振りであろう。


 その作品を完成させるためには、数年の構想と辛抱を要したはずである。


 艱難辛苦汝を玉とす


 私は、その作品を気安くスマホで撮影する気にはならず『瞼に焼き付けるに留め、決して所有はしない』


 そう誓い、あとにした。