新年 | 桜木涼介オフィシャルブログ「桜木涼介のブログ」Powered by Ameba

新年

明けましておめでとうございます。

挨拶が遅いですね…すいません。自分はちゃんと生きてます。

11月に入ってから宝塚100周年記念公演ナポレオンの稽古に入りまして、1月7日までで東京に帰ってきたのは合計6日間ぐらいだったと思います。それだけ宝塚に居た訳で。パンフレット見て頂けたらお分かりの様に本編はほとんど自分が振付担当させて頂きました。生徒のみんなより稽古場にいた時間が長かったと思います(笑)
お客様も色々な方の振付を見たかったかと思います。すいません。諸事情によりこうなってしまいました。

そんな訳で、思い入れも勿論大きい作品の一つになりました。今回は何度か投げ出したくもなりました。本当にオープニングを作っているときからプレッシャーでずっと胃が痛く、終盤の通し稽古をやっているときも痛みがまだあったぐらいでした。

もうすぐ公演は半ばに差し掛かる頃ですね。今回作っていての感想を少し。

宝塚作品の中で自分が一番多く関わってきた星組のみんなとの作品。ちえちゃん、ねねちゃんを筆頭に、100周年公演ということで集合の日からみんなの気合いを感じたのを覚えています。勿論小池さんを筆頭に演出部、音楽の太田さん、各部署のスタッフの方々も同様にこの公演のために尽力をつくされていました。自分としてはまずオープニングをどうにか素敵な幕開けになるよう考えてました。見て頂いた方は
お分かりの様に、あのような形になりました。一番大変だなと思ったのはセットが大きくて豪華なんですがオープニングの登場人数が多いこと。2コーラス目以降全員平場に下りてくるのでポジションなどなど。生徒のみんなのお力もお借りしなんとか形になりました。自分的にはすごく気に入ってます。

大変だったナンバーはたくさんありましたが、どれも今となっては好きなんです(笑)そういうもんなんでしょうね。変かもしれないんですけど、愛着がわくというかなんというか。革命のナンバーも宝塚での処女作になるスカピンのマダムギロチンなどを思い出しました。勿論時代は同じですからそうなんですが、この時も星組だったのでなんか色々と当時のことを思い出しました。
イタリア遠征のシーンの冒頭、ちえちゃんを馬やロバに乗っている様を見せたくリフトをしています。これは太王四神記のときみつえ先生がこのような形で表現されていたのがとてもかっこ良かったのを思い出しパクらせて頂きました。みつえ先生にもお伝えしたら気づいたよ、と。すいませ~ん。

2幕はほんとギリギリな感じで作ったんですけど、モスクワ遠征のシーンを作る時に稽古場でワークショップ的にみんなに動いてもらったんですがその時の男役のみんなの表現がとても良かった。肉体表現っていうのはほんとにすごいなと思いました。まぁやったことは戦場にいる兵士という設定で後ろから前に進む、それだけだったんですけどみんないい表現をしていました。

凋落。これも盆も回る、セリも上げる、人も多いってことで大変でしたが、舞台機構のことは僕なんかより演出部の方々、生徒のみんなのほうが遥かに理解力があるのでこうしたいんだけど、というとやってくれました(笑)ほんとさすが。

翼なき荒鷲。ナポレオンが関わっていた人々を走馬灯のように駆け巡る。この振り付け考えてるとき、考えながら涙出そうになりました(笑)ちえちゃん、ねねちゃんの最後のデュエット作るときねねちゃんが歌稽古だったので、先にちえちゃんに振り付けして、自分がねねちゃんのところやってたんですが、組んで思いました、本当にちえちゃんは組みやすい。ポジションのとりかたなど組んでわかることってあると思うんですが、動きやすかった。ダンスも素晴らしいしほんとすごい。ねねちゃんもナポレオンが初めて会ったときのジョセフィーヌぐらいの感じでと言ったらほんとに妖艶に美しく舞ってくれて、通しで見た時に自分で言うのもイタイ男かもしれないですけど感動しました。そのあとの流れもそれぞれの結末で本当に感動させてもらいました。さすが星組、さすが小池さん、太田さん、スタッフ先生方。

自分みたいな外部の人間がこの作品に関われたことを本当に感謝していますし、名誉なことです。まだまだ大劇場での公演も東京公演もあります。

多くのお客様の心に届くことを願い、この作品を愛してもらえたら幸いです。

無事に怪我なく終幕できることを祈ってます。星組のみんな頑張れっ